小学校に入学した時、その植物に大きな衝撃を受けた。
校庭に植っている植物の中でも、
しっかりとした岩の植え込みに、
大切そうに藁に保護され、
圧倒的存在感を放つ
木とも草ともとれる大きな植物…
ソテツである。
めっちゃ気味悪いやん。
なんでこんな異様なものがメインの植え込みに
小学校を代表する植物のような顔して鎮座してるんや…
桜じゃないんか、学校を代表する植物といえば…(あくまで個人の感想です)
本気で理解出来なかった。(あくまで個人の感想です)
悪い方向ではあるが、
非常に気になった私は
担任の先生にその植物の名前を聴き、
ソテツということを知った。
そてつ、、、鉄?
名前まで意味分からんと思ったので
何らかの聞き間違いということで、「誰もあの名前は知らない」ということになった。
その当時の私にしてみると、先生=神 だったので、神でも分からないということだ。
今思えば、極端な子だったのかも知れない。
そして、ソテツと聞き取れたのが正しかったということは後になって知った。
だって、鉄の要素が1つも見つからなかったし
どう見ても南国のそれが純和風の名前であるのが小1の私には絶対に間違いだと思わせるには十分だった。
しかも、当時、最高学年の6年生たちの間では
その気味の悪い植物の枝?葉?をむしり取って
手頃な石で磨く、という謎の活動が流行していた。
小1の明日美にとっては、6つも年上のパイセンたちなんて、大人of大人。
先生ほどではないにせよ、絶対的に正しい存在だった。
そんな神に限りなく近い人々がこぞってソテツから分離した何かを綺麗に整えている。
私も大人になったら、この謎文化の意味が分かるのだろうか、、、
6年後どころか、今でもあの活動の意味は分からない。
ちょっと検索してみると、どうやら株分けをしていたようである。
どうも、あの頃のことを思い出そうとすると頭がボンヤリと霧がかかったようになる…。
株分け、という意味は分かるが、なぜあの気味の悪い植物を増やさなければならないのか?それは意味が分からない。
あの先輩方は、操られていたのではないか?
ソテツに。
小学校6年間もあれば、毎日見かける子供を操作するなんて朝飯前なんじゃないか…?!
とにもかくにも、そいつは手厚い保護で枯れることなく小学校にあり続けたし
私が卒業するまで校庭で巨大なワサビのようなザラザラの表面を晒していた。
気持ち悪くてあまり近寄りたくなかったのだが
小学校を卒業して数十年、、、忘れていた記憶が鮮やかによみがえった。
最近、近所に新たに植えられていたのを発見した。
そてつ、、、
近所の人を洗脳して株分けさせ、また私の生活圏に現れたのである。
そてつ、、、
ソテツ、とは、漢字で書くと「蘇鉄」
蘇→よみがえる
+鉄。
私の記憶も蘇った。
小6になった頃、
一心不乱になってハマっていたことがある。
めちゃくちゃ株分けしてた。
そして今、ブログを書きながら株分けをしている。