[菅・仙谷・岡田・枝野]小沢排除で謀議 醜悪4人組の浅はかさ
(日刊ゲンダイ2010/12/20)

他に打つ手なく過去の成功体験にすがるしかない
“小沢排除”以外に打つ手ナシ――。政権の行き詰まりを象徴しているようだ。
先週の小沢・岡田会談の不発を受け、きょう(20日)の菅・小沢会談がセッティングされたが、その直前にアヤシイ動きがあった。
18日(土)の夜、首相公邸で小沢排除の謀議が持たれていたのだ。出席者は菅首相、岡田幹事長、仙谷官房長官、枝野幹事長代理。いかにもうさんくさい4人組である。
「総理がこの問題で小沢氏と会うのは初めてなので、対策会議が開かれたのです。総理が小沢氏の政倫審への出席を説得し、拒否されれば、政倫審で招致を議決する。この流れを確認し合った。そうなれば、民主党が分裂含みの展開になるのは避けられません」(官邸関係者)
もっとも、小沢が政倫審への出席要請を突っぱねるのは既定路線だ。それを分かった上で、4人組は小沢を追い込もうとしている。支持率上昇の道具にする算段だ。

政治ジャーナリストの角谷浩一氏が言う。
「政権運営がこれだけ厳しい時に、小沢氏を追い込んでどうするのか。本来なら、協力を要請するべきでしょう。まずは菅首相や執行部が非を認めて、謝る。国民にも説明し直すのが筋です。この間の失政にしても、選挙の連敗にしても、誰も責任を取っていない。それどころか、すべて小沢氏の“政治とカネ”に責任転嫁しているのだから呆れます。支持率がV字回復した成功体験が忘れられないのでしょうが、“脱小沢”を支持率上昇の打ち出の小槌のように思っているとしたら、オメデタイとしか言いようがない。それを彼らは大真面目でやっているのだから、始末に負えません」

こんな猿知恵だから、自民党の石原伸晃幹事長にまで「政倫審での招致議決はナンセンス」とか「アリバイ工作の片棒を担ぐつもりはない」と言われてしまう。
野党が採決に加わらないと言っているのに、4人組は身内に対して議決を強行するつもりなのか。
「小沢氏は裁判を控えている身です。法廷ですべて明らかにすると言っている。裁判の前に政倫審に引っ張り出す大義はないし、その先の展望もない。執行部が何をしたいのか、まったく見えません。これはもう政治ではなくイジメのようなもの。内紛を見せられる国民だって、いい気分はしませんよ」(角谷浩一氏=前出)

それなのに、4人組に近い前原外相のグループからは、「小沢問題で始末をつける態度を示せば(支持率が)よくなる。離党勧告すればいい」という声まで上がっている。こいつらオツムは大丈夫なのか?
今は党が割れるような権力闘争をやっている場合じゃないだろう。小沢叩きしかできない4人組こそ「一兵卒」になったらどうだ。



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