民主分裂!? 小沢が菅にブチ切れ  (日刊ゲンダイ2010/12/4)

このままだと本当に民主党は分裂するゾ


◆菅首相と岡田幹事長の言い草についに小沢もブチ切れた!

仙谷官房長官がポロッと辞意をもらしたことで、年明けの内閣改造に注目が集まっている。脱小沢路線を転換し、小沢に頭を下げるのか。それとも、まだ突っ張り、自滅の道を歩むのか。これが焦点だが、菅が決断する以前に小沢が「ふざけんな!」とケツをまくりそうだ。小沢は先の総選挙の直前、91人の候補者に軍資金を配った。そのおかげで、民主党は選挙に勝てたのに、菅や岡田は「国民に説明をしろ」「国庫に返納しろ」と言い出しているからだ。小沢周辺の怒ること――。
菅や岡田の発言に対して、小沢一郎は今のところ、沈黙を守っている。“大人の対応”で、いさかいを避けているが、小沢周辺は怒り心頭だ。
「あの時は、麻生政権が解散から逃げまくったために、解散がずっと先延ばしになった。軍資金がない候補者からは悲鳴が上がり、事務所をいったんたたむ候補者も出始めた。そんなことをしたら、再開するのにまた、莫大なカネがかかってしまう。ところが、党がどう対応しているのか、わからない。アチコチから『助けために、選挙の直前に小沢氏がカネを出したのです。領収書をもらい、すべてオモテのカネで処理している。何の問題もないし、そのおかげで民主党は選挙に勝って、政権与党に就けたのです。それなのに、首相や幹事長が問題視する。呆れてモノも言えません」


◆呆れた大新聞の言いがかり

小沢周辺の怒りはもちろん、小沢の気持ちの代弁とみていい。それなのに、菅や岡田は畳み掛けるように連日、小沢の資金問題を取り上げ、イチャモンをつけている。
菅はまず、周辺に「大変な問題がある。解明が必要だ」と言い、翌日は会見で「小沢さんも国民によく理解できる説明をしていただきたい」と踏み込んだ。
岡田は岡田で「(資金の原資は)新生党の解党時の資金で個人のカネではない。国庫に返納するのが本来ではないか」と騒いでいる。どうかしているのではないか、コイツらは。
「小沢さんをさらにブチ切れさせたのは、新聞があたかも子分を増やすためにカネを配ったように書いたことです。読売新聞は『小沢部隊 カネで形成』の大見出し。冗談じゃありませんよ。配った中には公募の候補者もいるし、前原グループの国会議員の秘書だったのもいる。当然、彼らは当選後も小沢グループには入っていないし、先の代表選では菅氏に投じた。裏切られたのではなく、派閥とかを超えて、みんなにカネを配ったということです」(小沢側近)
原口一博前総務相は「敵味方を間違えてはいけない。新選組が攘夷の志士を切るようなことがあってはならない」と言い、党内対立を煽る岡田らを批判したが、この期に及んで敵意の感情むき出しの菅執行部を見ていると、本当に党分裂が心配になってくる。




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