選挙に負けっぱなしの民主党 さあ、地方議員の「菅降ろし」が始まるゾ

(日刊ゲンダイ2010/11/15)

麻生政権末期と酷似

菅民主党がまた選挙で負けた。きのう(14日)投開票が行われた福岡市長選は、自民と公明が支援した元民放アナの新人・高島宗一郎(36)が勝利。候補8人が乱立する混戦となったこの選挙は当初、「乱立なら与党が有利」なんていわれたものだが、フタを開ければ何のことはない。最年少の高島に、民主推薦の現職・吉田宏(54)が敗れる大失点である。

それにしても、これほど選挙に弱い政権も珍しい。菅内閣は発足直後の参院選大敗で出足からつまずくと、続く国政選挙の北海道5区補選も自民党の町村信孝に完敗。小さい地方選でも栗東市長選などを落としているほか、新宿区長選や三郷市長選、君津市長選のように、候補者を立てられず不戦敗となった選挙も目立つ。そして、今回の福岡市長選なのだ。

先日の香川、福島県知事選、きのうの新潟市長選こそ勝利したが、これは与野党が相乗りした結果。長野県知事選を除けば、節目となる選挙では多くが負けているのだ。
菅民主党の人気凋落(ちょうらく)ぶりは世論調査にもロコツに表れてきた。時事通信の5~8日の調査では内閣支持率27%と3割を切ったし、きょう発表された日テレの世論調査でも、支持29%に対し、不支持は55%。政党支持率でも29%と、自民党に並ばれている。菅政権のこのテイタラクには、地方から不安の声も上がり始めた。

「来年4月の統一地方選を前に、『菅じゃ戦えない』の悲鳴があちこちで噴出しています。そもそも9月の代表選で地方議員や党員・サポーターが菅首相を支えたのは、小沢氏に対して人気が高かったからです。実際、代表選前の世論調査では、ほとんどのメディアで国民の7割が首相を支持していた。それなのに、その後の選挙ではサッパリ勝てず、支持率も下がり続けている。小沢氏抜きの執行部や選対がまったく機能していないのです。今の状況は、都議選など地方選で負け続け、火ダルマになった麻生政権の末期にソックリ。地方では『菅ヤメロ!』の声が飛び交っていますし、来春に向けて、間違いなく地方議員から菅降ろしが始まりますよ」(民主党関係者)

菅政権、いよいよ身内からも総スカンだ。




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