●検察チェック機関に小沢系増加 罷免権限持つ適格審査会
(朝日新聞 2010年10月21日5時31分)  http://bit.ly/9AEHZM


 検察官の罷免を決める権限を持つ「検察官適格審査会」のメンバーが今月に入り一部交代し、政治とカネを巡る事件で検察と対立した民主党の小沢一郎元代表に近い国会議員が増えた。特捜検事の証拠改ざん事件で検察批判を強める小沢系議員に、法務省は早くも「無言の圧力」を感じ始めている。

 同審査会は法務省の管轄で、衆参両院議員6人のほか、日本弁護士連合会長や最高裁判事、学識者ら計11人からなる。そのうちの9人が「検察官として職務を遂行するに適しない」と判断すれば罷免を求めることができる。理屈の上では検事総長を罷免することも可能だ。

 国会議員は現在民主党4人、自民党2人となっており、各党内で人選をしている。今回は計4人が交代。これまで民主党議員で小沢氏に近いのは高山智司衆院議員だけだったが、辻恵、川内博史両衆院議員と森ゆうこ参院議員が加わった。欠員に備えた予備委員も、小沢氏に近い石関貴史、太田和美両衆院議員が名を連ねている。

 辻氏は弁護士で、民主党法務部門会議座長。川内氏は取り調べを録音・録画する可視化導入を求める民主党議員連盟の会長だ。

 自民党政権時代の審査会は法務省側が用意した資料を追認する、形だけの存在になっていた。過去62年間で罷免された検察官はわずか1人に過ぎない。だが、今回メンバー入りした民主党議員の1人は「『小沢系が多い。検察官の罷免もありうる』という話になるだけでも、政治的メッセージとしていい」と話す。




●検察官適格審査会、検察批判の「親小沢」ずらり
(産経新聞 10月22日22時14分配信) http://bit.ly/9FkpJJ


 検察官の適性を審査する法務省の「検察官適格審査会」の委員に今月になって、「検察批判」の急先鋒(せんぽう)で民主党の小沢一郎元代表に近い同党の川内博史、辻恵両衆院議員、森裕子参院議員が新たに就任した。

 委員は有識者や国会議員計11人で構成されており、このうち4人が民主党議員に割り当てられている。残留した高山智司衆院議員を含めると4人全員が“親小沢”となった。

 特に川内、辻の両氏は同党の「取調べの全面可視化を実現する議員連盟」の会長と事務局長で、小沢氏の強制起訴を議決した検察審査会の不透明さを批判している。



●小沢氏強制起訴、検察役3弁護士を近く推薦へ
(読売新聞2010年10月21日03時05分) http://bit.ly/8Yx5rj


 小沢一郎・元民主党代表(68)の資金管理団体「陸山会」の政治資金規正法違反事件で、第二東京弁護士会が、小沢氏を起訴する検察官役となる「指定弁護士」として同会所属の大室俊三弁護士(61)、村本道夫弁護士(56)ら3人を一両日中に東京地裁に推薦する方針を固めたことが、同会関係者の話で分かった。


 関係者によると、小沢氏を「起訴すべきだ」と議決した東京第5検察審査会で、審査員に法律的な助言をする審査補助員を務めた吉田繁実弁護士(59)は推薦されない見通し。これまで検察審査会が起訴議決を出した兵庫県明石市の歩道橋事故やJR福知山線の脱線事故では、審査補助員の弁護士が指定弁護士に加わっていた。

 3人が指定弁護士に選任された場合、小沢氏の元秘書ら関係者の供述調書などの証拠書類を一から検討し、事件の全容を把握する必要が出てくる。公判での立証を指揮する「主任」は大室弁護士が担当する見通し。