民主党小沢一派の決起を促す庶民の声 菅支持国会議員は猛省し倒閣に動け
(日刊ゲンダイ2010/9/29)
菅無能首相の余りのお粗末さに民主党支持者さえも首相の即刻交代を要求している
民主党の国会議員の多数がもし有能ならばこの痴呆政権を傍観している無責任な態度は選挙民に対する重大な裏切りであろう
だから言わんこっちゃない。「小沢はイヤだ」とか「1年で3人目は許されない」とか、能力度外視で選ばれた首相は、一朝有事に対応できないのだ。
さすがに民主党の議員も危機感を募らせている。中国人船長の釈放について、約80人が国会内で「政治判断はあったのか」と松本剛明外務副大臣や小川敏夫法務副大臣をつるし上げた。松原仁衆院議員を中心にした12人は、海上保安庁が撮影した事件当時のビデオテープの公開などを求める緊急声明を発表。長島昭久前防衛政務官や吉良州司前外務政務官たちも、船長の釈放を「検察の判断」と言い逃れる首相や閣僚の態度について、「責任転嫁との批判を免れない」とする建白書を仙谷官房長官にたたきつけた。
「党内には、この問題をウヤムヤにすれば民主党が危うくなる、と警戒する議員が少なくありません。検察のせいで貫けば、『捜査機関が法律を破っていいのか』となるし、ビデオを公開して日本側の正当性をアピールすれば、『じゃあ、なんで釈放したのか』となる。嵐が通り過ぎるのを待つしかない状態で、そこまで追い込まれた菅内閣の不手際にイラ立ちを覚え、『なにやってんだ』と声を上げているのです」(政治評論家・有馬晴海氏)
民主党の菅首相支持派は半分程度だが、その中にも「このままでは臨時国会を乗り切れない」とヒヤヒヤしている議員が多い。大多数が菅じゃダメだと不安になっているのだ。
◇責任転嫁するだけの姑息な卑怯者
なにしろ菅は、国中が緊迫している一大事にも、パフォーマンスを優先する政治家である。ケガを抱えた貴乃花の優勝に「感動した」と叫んだ小泉元首相をマネて国技館に出かけてみたり、文書偽造事件で無罪が確定した厚労省の村木厚子元局長を内閣府政策統括官に抜擢してみたり……。外交や内政で実績を上げられないスッカラ菅だから、手軽にマスコミの注目を集めることで人気をキープしようとしている。まったく困った人だ。
いつだって姑息な卑怯者は嫌われる。「検察が総合的に判断した」と船長釈放への関与を否定する一方で、スタンドプレーに走る菅が、党内で求心力を失うのも当然だ。政治評論家の山口朝雄氏が言う。
「政治家には信念が必要で、それを全うするためには反対する人たちとも真剣に向き合い、説得しなければならない。困難にぶち当たることを恐れてはダメなのです。しかし、菅首相や仙谷官房長官には、それが感じられない。反対派を遠ざけたり、難題から逃げようとするイメージがつきまとう。なんとかうまく立ち回ろうとしているのが透けて見えるようです。そんな政権は国民から支持されないし、仲間からも軽く見られてしまう。党内を掌握できるわけがありません」
改造直後から末期的。こんな政権がこれからも続いていいわけがない。
◇「やはり小沢じゃないと」の声が聞こえてくる
もっとも、いくら批判の声が上がっても、この程度で終わりなら決定打にならない。民主党の連中が本当に危機感を抱いているのなら、倒閣のために決起すべきだ。
民主党のある中堅議員は、「こうなってくると、やはり小沢じゃないとダメだという声が、党内外から聞こえるようになる」と言った。 実際、小沢支持の議員たちは、息を殺し、声を潜めてタイミングを計っている。
「この段階で行動すればマイナスです。閣内には、“中国シンパの小沢たちが騒ぎを大きくしている”といった情報を流し、国民の反小沢感情を煽ることで事態を収めようとする動きもある。政権の足を引っ張っているように見えるのは得策じゃありません。ここは慎重にならざるを得ない。小沢グループが先陣を切って倒閣に舵を切るのは難しい状況なのです。それに小沢側近の中にも、肩書やポストを与えられて喜んでいる人がいる。今は、一新会や旧自由党系といったグループ単位で結束を強めておくことが先決でしょう」(小沢グループ関係者)
しかし、そんな悠長なことを言っていられる場合なのか。菅首相を支持する議員は、「首相がコロコロと代わるような国は信用されない」とか何とか言っていたが、その日本は、菅が首相になったおかげで、世界に笑われたのだ。お粗末外交で恥をさらしているのだ。即刻、首相を交代させないと、日本の地盤沈下は止まらない。
◇消去法で「自民党政権復活」の悪夢
菅支持の民主党議員も同罪である。すぐに立ち往生する無能首相を選んだ責任は重大だ。
この政権の弱点は外交だけではない。円高株安で経済はアップアップだというのに、補正予算は、4兆~5兆円を主張する野党の顔色をうかがって足並みをそろえてチョン。国会の召集日も野党に反発されるとあっさり変更した。自分たちの考えがないのなら、与党を続ける意味もない。
自民党のある中堅議員は「政権を取り戻すのに4~5年かかると覚悟していたが、これで少し早まりそうだ」とほくそ笑んだ。いまさら自民党に期待する有権者はいないだろう。ただ、政権交代を選択した国民が、菅に失望しているのは間違いない。その結果、消去法で「自民党政権が復活」なんてことになれば最悪だ。
菅を支持した議員たちは、有権者への裏切りを猛省し、倒閣に動かないと手遅れになる。
「やりたいこともやれず、ただただ政権運営にキュウキュウとしている内閣には何も期待できませんが、今の民主党は倒閣のエネルギーも不足しているように見えます。国民はやりきれませんよ」(山口朝雄氏=前出)
国民は民主党政権の実力をしっかり見極めようと凝視している。ナメてもらっては困るのだ。
(日刊ゲンダイ2010/9/29)
菅無能首相の余りのお粗末さに民主党支持者さえも首相の即刻交代を要求している
民主党の国会議員の多数がもし有能ならばこの痴呆政権を傍観している無責任な態度は選挙民に対する重大な裏切りであろう
だから言わんこっちゃない。「小沢はイヤだ」とか「1年で3人目は許されない」とか、能力度外視で選ばれた首相は、一朝有事に対応できないのだ。
さすがに民主党の議員も危機感を募らせている。中国人船長の釈放について、約80人が国会内で「政治判断はあったのか」と松本剛明外務副大臣や小川敏夫法務副大臣をつるし上げた。松原仁衆院議員を中心にした12人は、海上保安庁が撮影した事件当時のビデオテープの公開などを求める緊急声明を発表。長島昭久前防衛政務官や吉良州司前外務政務官たちも、船長の釈放を「検察の判断」と言い逃れる首相や閣僚の態度について、「責任転嫁との批判を免れない」とする建白書を仙谷官房長官にたたきつけた。
「党内には、この問題をウヤムヤにすれば民主党が危うくなる、と警戒する議員が少なくありません。検察のせいで貫けば、『捜査機関が法律を破っていいのか』となるし、ビデオを公開して日本側の正当性をアピールすれば、『じゃあ、なんで釈放したのか』となる。嵐が通り過ぎるのを待つしかない状態で、そこまで追い込まれた菅内閣の不手際にイラ立ちを覚え、『なにやってんだ』と声を上げているのです」(政治評論家・有馬晴海氏)
民主党の菅首相支持派は半分程度だが、その中にも「このままでは臨時国会を乗り切れない」とヒヤヒヤしている議員が多い。大多数が菅じゃダメだと不安になっているのだ。
◇責任転嫁するだけの姑息な卑怯者
なにしろ菅は、国中が緊迫している一大事にも、パフォーマンスを優先する政治家である。ケガを抱えた貴乃花の優勝に「感動した」と叫んだ小泉元首相をマネて国技館に出かけてみたり、文書偽造事件で無罪が確定した厚労省の村木厚子元局長を内閣府政策統括官に抜擢してみたり……。外交や内政で実績を上げられないスッカラ菅だから、手軽にマスコミの注目を集めることで人気をキープしようとしている。まったく困った人だ。
いつだって姑息な卑怯者は嫌われる。「検察が総合的に判断した」と船長釈放への関与を否定する一方で、スタンドプレーに走る菅が、党内で求心力を失うのも当然だ。政治評論家の山口朝雄氏が言う。
「政治家には信念が必要で、それを全うするためには反対する人たちとも真剣に向き合い、説得しなければならない。困難にぶち当たることを恐れてはダメなのです。しかし、菅首相や仙谷官房長官には、それが感じられない。反対派を遠ざけたり、難題から逃げようとするイメージがつきまとう。なんとかうまく立ち回ろうとしているのが透けて見えるようです。そんな政権は国民から支持されないし、仲間からも軽く見られてしまう。党内を掌握できるわけがありません」
改造直後から末期的。こんな政権がこれからも続いていいわけがない。
◇「やはり小沢じゃないと」の声が聞こえてくる
もっとも、いくら批判の声が上がっても、この程度で終わりなら決定打にならない。民主党の連中が本当に危機感を抱いているのなら、倒閣のために決起すべきだ。
民主党のある中堅議員は、「こうなってくると、やはり小沢じゃないとダメだという声が、党内外から聞こえるようになる」と言った。 実際、小沢支持の議員たちは、息を殺し、声を潜めてタイミングを計っている。
「この段階で行動すればマイナスです。閣内には、“中国シンパの小沢たちが騒ぎを大きくしている”といった情報を流し、国民の反小沢感情を煽ることで事態を収めようとする動きもある。政権の足を引っ張っているように見えるのは得策じゃありません。ここは慎重にならざるを得ない。小沢グループが先陣を切って倒閣に舵を切るのは難しい状況なのです。それに小沢側近の中にも、肩書やポストを与えられて喜んでいる人がいる。今は、一新会や旧自由党系といったグループ単位で結束を強めておくことが先決でしょう」(小沢グループ関係者)
しかし、そんな悠長なことを言っていられる場合なのか。菅首相を支持する議員は、「首相がコロコロと代わるような国は信用されない」とか何とか言っていたが、その日本は、菅が首相になったおかげで、世界に笑われたのだ。お粗末外交で恥をさらしているのだ。即刻、首相を交代させないと、日本の地盤沈下は止まらない。
◇消去法で「自民党政権復活」の悪夢
菅支持の民主党議員も同罪である。すぐに立ち往生する無能首相を選んだ責任は重大だ。
この政権の弱点は外交だけではない。円高株安で経済はアップアップだというのに、補正予算は、4兆~5兆円を主張する野党の顔色をうかがって足並みをそろえてチョン。国会の召集日も野党に反発されるとあっさり変更した。自分たちの考えがないのなら、与党を続ける意味もない。
自民党のある中堅議員は「政権を取り戻すのに4~5年かかると覚悟していたが、これで少し早まりそうだ」とほくそ笑んだ。いまさら自民党に期待する有権者はいないだろう。ただ、政権交代を選択した国民が、菅に失望しているのは間違いない。その結果、消去法で「自民党政権が復活」なんてことになれば最悪だ。
菅を支持した議員たちは、有権者への裏切りを猛省し、倒閣に動かないと手遅れになる。
「やりたいこともやれず、ただただ政権運営にキュウキュウとしている内閣には何も期待できませんが、今の民主党は倒閣のエネルギーも不足しているように見えます。国民はやりきれませんよ」(山口朝雄氏=前出)
国民は民主党政権の実力をしっかり見極めようと凝視している。ナメてもらっては困るのだ。