やはり組織犯罪 「改ざん」上層部は知っていた  (日刊ゲンダイ 2010/9/22)

問題なしとホッタラカシ

やはり組織ぐるみの犯罪だった――。大阪郵便不正事件をめぐる「証拠改ざん事件」で、証拠隠滅の疑いで最高検に逮捕された前田容疑者の同僚が今年2月ごろ、当時の大坪弘道特捜部長(現・京都地検次席検事)ら上層部に対し、押収資料の「改ざん」の可能性を指摘していたことが分かった。
前田から文書データの「改ざん」を聞いた同僚が問題視し、上層部に報告。小林敬検事正や玉井英章次席検事(現・大阪高検次席検事)にも伝えられたものの、本格的な調査は行われず、「問題なし」と判断されたという。
一方、前田は逮捕前の聴取に対し「証拠品のフロッピーディスク(FD)のデータをUSBメモリーにコピーし、中身を書き換えて遊んだ。USBのデータをいじっていたと思ったが、公判に入ってから、FDの方を書き換えていたことに気付いた」と故意であることを否定したという。