これから2週間の選挙戦は血みどろの闘争になるか [民主党代表選 小沢が勝つ全真相]

(日刊ゲンダイ2010/9/1)
「分裂の危険はらみ、一騎打ち」――。
菅・小沢の直接対決に大マスコミは大はしゃぎだ。最大の政治イベントで売らんかなの姿勢がありあり。それこそ自民党政権時代の血みどろの権力抗争劇が再燃するかのような煽りぶりである。
が、それはシロウトの浅読み。政治のプロから言わせると、「この選挙戦はほぼ票読みができているので、血みどろとは無縁」だという。
どういうことか。選挙情勢に詳しい政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏が言う。
「ズバリ、現時点での結論から言うと、国会議員、地方議員、サポーター票を合わせると、数十ポイント差で小沢氏の勝利となりそうです。世論の動向次第という面もありますが、2週間の選挙戦で政策論争が繰り広げられれば小沢アレルギーが減り、ますます小沢有利という可能性も出てくる。そうした中で、カネやポストで釣るといった旧来的な手法は意味がない。“血みどろの戦い”とは程遠い選挙戦になりますよ」
血みどろの選挙戦となり、その先に待ち受けているのは「民主党分裂―政界再編」という発想は、あまりにも安直過ぎるというのだ。
「そんなことを期待しているのは、自民党以下の弱小野党だけですよ。民主が分裂しない限り、出番がないですからね」(ベテラン秘書)
今回の代表選は、初めての本格的でまともな選挙戦となりそうな気配である。