推薦人、菅氏に7閣僚の名、小沢氏は「ガールズ」3氏も

(asahi.com 2010年9月1日13時13分) http://bit.ly/aRrRP7


 民主党代表選で1日、立候補を届け出た菅直人首相と小沢一郎前幹事長は、ともに25人の推薦人名簿を提出した。

 菅首相の推薦人には7人の閣僚が名を連ねた。岡田克也外相、前原誠司国土交通相、野田佳彦財務相、北沢俊美防衛相、長妻昭厚生労働相、玄葉光一郎公務員制度改革相、蓮舫行政刷新相だ。

 かつて新生党や新進党で小沢氏と行動をともにし、現在は距離を置いている渡部恒三元衆院副議長、石井一選挙対策本部長代理のベテラン2人も加わった。

 前原、野田両氏のような各グループの幹部級が多いのも特徴。菅グループからは江田五月前参院議長、土肥隆一衆院議員、旧社会党グループからは鉢呂吉雄衆院厚生労働委員長が推薦人となった。

 一方、小沢氏の推薦人には、鳩山グループから鳩山由紀夫前首相側近の松野頼久前官房副長官、中山義活前首相補佐官のほか、海江田万里衆院財務金融委員長が名を連ねた。また、旧社会党グループの赤松広隆前農水相、羽田グループの前田武志参院議員、三井・樽床グループの三井辨雄国会対策委員長代理が推薦人となり、「脱小沢」路線を公言するグループ以外から、できるだけ幅広く得票を目指す姿勢をにじませた。

 衆参両院の選挙で小沢氏の手ほどきを受けた太田和美、田中美絵子の両衆院議員と谷亮子参院議員のいわゆる「小沢ガールズ」の3氏も入った。

 勝敗のカギを握る衆院当選1回の議員は、菅氏に3人、小沢氏に5人。態度を保留している旧民社党グループは、両陣営に対し推薦人を1人も出さなかった。

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■菅氏の推薦人

 【衆院】井戸正枝、岡田克也、岡本充功、金森正、菊田真紀子、玄葉光一郎、土肥隆一、中川正春、長妻昭、野田佳彦、鉢呂吉雄、藤田一枝、藤村修、前原誠司、牧野聖修、山尾志桜里、渡部恒三【参院】石井一、江田五月、大河原雅子、岡崎トミ子、北沢俊美、白真勲、林久美子、蓮舫


■小沢氏の推薦人

 【衆院】赤松広隆、太田和美、海江田万里、川内博史、岸本周平、小泉俊明、田中美絵子、中山義活、野田国義、松野頼久、三井辨雄、皆吉稲生、村上史好、伴野豊、笠浩史【参院】岩本司、大久保勉、川崎稔、武内則男、田中直紀、谷亮子、外山斎、那谷屋正義、前田武志、米長晴信(いずれも敬称略)



●代表選 小沢氏と菅氏が立候補

(NHKニュー 9月1日 12時11分)  http://bit.ly/bb10QU

民主党代表選挙が1日に告示され、届け出順に小沢前幹事長と菅総理大臣の2人が立候補し、今月14日の投票日に向けて2週間の選挙戦に入りました。

菅総理大臣の任期満了に伴う民主党代表選挙は、1日午前、届け出順に、小沢前幹事長と菅総理大臣が立候補し、この2人による争いとなることが正式に決まりました。届け出を行った小沢氏の陣営の川内博史衆議院議員は「国民の前で、正々と政策論争をして、党が目指す理念や政策を理解してもらい、選挙に勝利して政策を実現していきたい」と述べました。菅氏の陣営の藤田一枝衆議院議員は「民主党内の選挙だが、政権党としての選挙でもあるので、国民から理解され、応援してもらえる選挙戦にしたい」と述べました。このあと、小沢氏の陣営は国会内で決起集会を開きました。集会にはおよそ120人が出席し、小沢氏は「今の危機的な状況を乗り越えてほしいという国民の期待に対し、責任と使命を果たしていきたい。微力であり、不肖の身だが、先頭に立って政権を委ねられた責任を果たしたい。長い政治生活の集大成として、仲間、国民への最後のご奉公として、全力で頑張りたい」と述べました。一方、菅氏は、午前中、総理大臣として公務をこなしており、東海地震を想定した訓練を視察するため静岡県伊東市を訪れています。菅氏の陣営は1日夕方、決起集会を開くほか、伸子夫人が江田前参議院議長とともに議員会館を回って支持を呼びかけることにしています。こうしたなか、鳩山前総理大臣の議員グループは、総会を開き、鳩山氏が「小沢、菅両氏で、どんなことがあっても、結論が出れば協力するという話ができたことはよかった。しっかり政策論争してもらい、両巨頭の議論はたいしたものだと思われるよう協力をお願いしたい」と述べました。そして、グループとしては、小沢氏を支持する鳩山氏の意思を尊重し、結束した行動を取ることを確認しました。また、旧民社党出身者を中心とする議員も会合を開き、代表選挙にあたっては、両候補の陣営の集会などへの出席は見送ることや、グループで一致結束して対応することを確認しました。小沢、菅の両陣営は、今月14日の投票日に向けて、態度をまだ決めていない議員への働きかけや、党員・サポーター票の獲得に向けた呼びかけを強めることにしています。




●菅・小沢会談決裂、一騎打ちに 民主代表選、両氏が出馬表明
(共同通信 2010/08/31 20:10)


菅VS小沢一騎打ちに

 9月1日告示の民主党代表選は再選を目指す菅直人首相と小沢一郎前幹事長の一騎打ちの構図となった。31日夕、両氏は全面対立の回避に向け党本部で協議したが、執行部人事など挙党態勢の具体像で折り合わず決裂した。

 党内の最大勢力を率いる小沢氏が立候補を最終決断したことで、14日の投開票に向けて党を二分する選挙戦に突入する。鳩山由紀夫前首相は小沢氏支持を表明した。民主党が敗北した参院選で首相が掲げた消費税率引き上げや、小沢氏が抱える「政治とカネ」の問題が争点になる。

 会談で小沢氏は「政権交代を成し遂げたんだから協力していかなければいけない気持ちに変わりはない。選挙は選挙で戦おう」と伝達。首相も「すっきりとした気持ちで戦いたい。結果がどういう形であろうとも全党一致で協力できるよう全力を挙げたい」と応じた。

 会談後、両氏は個別に記者会見。首相は「日本の行政、政治の在り方を根本から変えていくことが私に課せられた使命だ。本当の改革に向けて政権を本格稼働させる」と宣言。「もう政治とカネの問題で日本の政治が混乱したり、左右されることがないようにしたい」と対決姿勢を鮮明にするとともに消費税の在り方が争点になると強調。「小沢氏から人事の要求はなかった」と述べた。小沢氏は「随分自分自身に問い掛けながら熟慮した結果、決意した。せいせいと選挙戦に臨んでまいりたい」と語った。





●「人事・条件とか一切ない」首相、小沢氏会談で

(読売新聞 2010年8月31日19時05分)http://bit.ly/92hmzx


 菅首相が31日に党本部で記者団に語った発言は次の通り。


 今、小沢前幹事長と2人で話をいたしました。お互いにこの間協力してこの党を政権にこぎ着けた中で、私も(発足後)3か月の政権をしっかりこれからもやっていきたいということを申し上げました。「これからも協力し合ってやっていこう」と申し上げたら、小沢前幹事長も「それはもちろんだ。どういう立場にあろうとも、お互いに協力してやっていこう」(と言った)。選挙は選挙としてお互いにしっかり戦って、しかし、終わった後にはかつてと同じように協力していこうということで、お話を終えることができました。

 本当に多くの人に心配をおかけしましたけれども、いよいよ明日から代表選が始まる前に小沢さんと直接お話ができて、今後この選挙の結果いかんにかかわらず、協力をし合ってやっていくという基本において一致ができたことは大変よかったかなと思っております。

 私としてはこれから今の政権を日本の本当の改革に向けて本格稼働させる、そのために代表選もありますが、その間も首相という仕事については優先して、同時に代表選にも臨んでいきたいと考えております。

 ――代表選の回避に向けた話も出ていたが、一転して2人とも出馬されるのは小沢氏からポストを求めるような働きかけがあったか。

 小沢さんの方から今日の場で、何か人事とか条件とか、そういうことは一切ありません。この選挙の結果いかんにかかわらず、協力をしっかりしていこうというお話でありまして、小沢さんとお話をするのはあの代表選の時以来でありますので、この間、鳩山さんにも色々ご苦労いただきましたが、私としては非常にすっきりした気持ちです。

 ――今の会談の中ではなかったが、以前にポストに関しての話はあったのか。

 色んな、ほかの方から色んな表現で、お話があったことはありますが、それはあくまでそれぞれの方の考え方を伝えただけですので、小沢さんからの話ということでは、直接の話では今日を含めて一切いたしておりません。

 ――党内は分裂すると思うか。

 いえいえ、選挙が終わればその結果いかんにかかわらず、協力してやっていこうということで2人とも握手をして別れましたんで、どういう結果になろうとも、民主党がまとまって政権を応援していくことができると考えています。


一方の菅首相は、「クリーンな政治」を掲げ、「政治とカネ」の問題を抱える小沢前幹事長と一線を画す姿勢を強調