●菅首相、代表再選後も「脱小沢」維持 幹事長に起用せず

(asahi.com 2010年8月17日4時1分) http://bit.ly/aE4o2W


 菅直人首相は9月の民主党代表選で再選された場合、小沢一郎氏を幹事長に起用しない方針を固めた。首相周辺には、小沢氏の幹事長起用で政権基盤の強化を図るべきだとの声もある。だが、小沢氏が「政治とカネ」の問題で世論の反発を受ける中、首相は「脱小沢」路線を徹底する方が得策と判断した。


 首相は16日までに党幹部や複数の党所属議員に対し、こうした考えを伝えた。小沢氏を支持する議員グループ内には、代表選の行方にかかわらず、小沢氏の幹事長など要職での起用を求める声が強く、今回の首相の判断で党内対立が激化する可能性もある。


 代表選をめぐっては、小沢グループや鳩山グループを中心に小沢氏自身の立候補を主張する声や、立候補しなくても代表選後は要職で起用すべきだとの意見が強い。小沢氏に近い原口一博総務相も15日のテレビ番組で「小沢氏という大きなナタを使わないで困難な状況を乗り切れるのか」と述べ、小沢氏の要職での処遇を求めた。

 一方、首相に近い議員グループ内には、小沢氏が立候補した場合、首相が劣勢に立たされるとの懸念から「小沢氏に幹事長就任を求め、代表選やその後の党運営で協力を求めるべきだ」(ベテラン議員)といった意見もある。


 ただ、6月の代表選で菅氏を支持した前原誠司国土交通相や野田佳彦財務相らは、小沢氏が幹事長として人事権と党の資金を一手に握ることへの警戒感が強い。首相は世論や党内情勢を踏まえ、小沢氏を幹事長に起用しないことで、首相支持グループの結束を図る狙いがある。




●菅首相、再選後の小沢氏の処遇明言せず

(読売新聞 2010年8月17日21時17分) http://p.tl/ok4J

 菅首相は17日、民主党代表選で再選された場合の小沢一郎前幹事長の処遇について、「代表選の後の話を申し上げる時期ではない」と述べ、明言を避けた。


 首相官邸で記者団の質問に答えた。

 自身の正式な出馬表明に関しては「しかるべき時にきちっと話をしたい」と語った。


●「脱小沢」か「挙党態勢」か=陣営内に両論、首相両にらみ-民主代表選
(時事ドットコム 2010/08/17-23:19)  http://p.tl/_V00

 9月の民主党代表選で菅直人首相の再選を支持する議員の間で、再選を果たした場合の小沢一郎前幹事長の処遇について、意見が割れている。「党内融和」か「脱小沢」かの判断は、再選戦略やその後の政権運営に大きく影響するだけに、首相も慎重に党内情勢を見極めている。
 鳩山由紀夫前首相の退陣表明を受けた6月の代表選で、首相は「しばらくは静かにしていただいた方がいい」と小沢氏の要職からの排除を宣言。就任時には党幹事長や主要閣僚に小沢氏に批判的な実力者を充てた。こうした「脱小沢」路線の継続を主張する議員は、前原誠司国土交通相や野田佳彦財務相を中心とするグループに多い。
 ある中堅議員は、小沢氏が党の資金や国政選挙での公認権を握る幹事長ポストに就くことを警戒、「小沢氏にすり寄れば、実権を奪われ菅政権は短命に終わる」(中堅議員)と漏らす。報道各社の世論調査で持ち直した内閣支持率への影響を懸念し、小沢氏に近い議員を幹事長などの要職や重要閣僚に起用することに反対する声もある。
 これに対し、荒井聡国家戦略担当相ら菅グループには人事面での「党内融和」を求める議員が多い。再選を果たすには、首相に批判的な議員を取り込んだ方が有利なことや、党内に批判勢力を抱えた状態で衆参で多数派が異なる「ねじれ国会」を乗り切るのは容易でないとの判断だ。
 「しっかり挙党態勢を作り上げることが今一番求められている」。荒井氏は17日の講演でこう指摘してみせた。鳩山氏は同日北京で、「挙党態勢」を前提に首相の再選を改めて支持しており、「脱小沢路線」を貫けば、鳩山氏と小沢氏が連携して再選が危うくなりかねない。 
 「代表選の後の話を、今こういった場で申し上げるのは(いかがか)。そういう時期ではない」。首相は同日夜、代表選勝利の場合の小沢氏の処遇について記者団に問われ、答えを避けた。ただ、首相は親しい議員に「(小沢氏から)取引(の話)があったとしても、乗らない」と、人事で事前に「手形」を切ることはないことを伝えている。





●代表再選に向け働きかけ強化

(NHKニュース 8月17日 4時33分)   http://bit.ly/cVIZxe

来月の民主党代表選挙を前に、菅総理大臣は16日夜、党内の若手議員との会合に出席し、政権運営について意見を交わすなど、今後、再選に向け、みずからに近い議員グループに所属していない議員を含めて働きかけを強める方針です。

民主党の代表選挙をめぐっては、再選を目指す菅総理大臣に対し、対立候補を模索する動きはあるものの、具体的な対応は依然定まっておらず、さきに立候補への意欲を周辺に伝えた海江田万里衆議院議員は、16日夜のテレビ番組で「出るか出ないかはほんとうに難しく、呻吟(しんぎん)している。総理大臣を選ぶ選挙なので、軽々に手をあげるわけにはいかない」と述べました。こうしたなか、菅総理大臣は、16日夜、三日月国土交通副大臣や古本財務政務官ら、党内の当選3回の議員6人との会合に出席し、政権運営について意見を交わすなど、協力を求めました。今回の出席者の多くは、菅総理大臣に近い議員グループには所属しておらず、菅総理大臣としては、再選をより確実なものにするため、今後、ほかのグループの議員にも、働きかけを強める方針です。また、菅総理大臣の再選を支持するメンバーは、できるだけ早く選挙対策本部を設置する方向で調整を進めているほか、再選を支持する野田財務大臣に近い議員グループは、16日から神奈川県で合宿を行い、代表選挙で結束した対応を確認することにしています。一方、去年の衆議院選挙での政権公約の実現を目指す山岡副代表を中心とする勉強会のメンバーは17日に会合を開くほか、鳩山前総理大臣を最高顧問とするグループも、19日に小沢前幹事長に近いグループの議員とともに、長野県軽井沢町で研修会を開くことにしており、今後、党内の駆け引きが本格化します。




●海江田氏「自分は非力」 代表選出馬、慎重検討

(共同通信 2010/08/16 23:52 ) http://bit.ly/czYC5w


 9月の民主党代表選への出馬が取りざたされている海江田万里衆院議員は16日夜、日本BS放送の番組で「(代表選は)野党の党首でなく首相を選ぶ選挙。自分の非力さはよく分かっているつもりだ。そう軽々に手を挙げるわけにはいかない」と出馬するかどうか慎重に検討している姿勢を強調した。

 海江田氏は「出るのか出ないのか、これは本当に難しい。呻吟している」とも指摘。争点には消費増税を含めた財政再建や、デフレからの脱却を挙げた。国家戦略室の在り方をめぐる菅直人首相の「ぶれ」に関しては「政治主導を貫くなら司令塔が必要だ」と疑問を呈した。