●消費税、揺れる首相発言…参院選に配慮

(読売新聞 2010年6月29日02時11分 ) http://bit.ly/93XYyU


 菅首相の消費税率引き上げをめぐる発言が揺れている。

 増税イメージによる参院選への悪影響を懸念する民主党内の声に配慮し、慎重姿勢に転じたようだが、「発言のブレ」と受け止められれば、逆に選挙戦にマイナスとの指摘もある。

 仙谷官房長官は28日の記者会見で、「首相が申し上げているのは、しっかり議論をしようと(いうことだ)」との認識を示した。首相自身、26日に訪問先のカナダで記者団に「『呼びかける』というところをもうちょっと正確に伝えていただいた方がいい」と、自らの発言にブレはないと強調した。

 ただ、首相は17日の記者会見で「2010年度内に消費税改革案をとりまとめ、超党派での幅広い合意をめざす」と期限を区切り、「超党派での法案提出が困難な場合は民主党が中心になってとりまとめる」と言い切った。21日には「早期に超党派で議論を始めたい。(税率は自民党の)10%を参考にしたい。そのこと自体は公約と受け止めていただいて結構だ」と明言したが、最近ではこうした発言は影を潜めている。

 税率引き上げによる増収分の使途も微妙に修正している。当初は基礎年金や高齢者医療などの社会保障費に回すことにより、財政再建に充てる考えを示していたが、最近は政府の新成長戦略の財源としての位置づけを強調している。

 首相発言の変化は、参院選の情勢調査で民主党が必ずしも有利ではないことが明らかになり、党内で唐突に消費税率引き上げに言及した首相への反発が出ているためだと見られる。

 ただ、政府・与党内には「一度言ったことは最後まで曲げない方がいい」(閣僚)との声も強い。

 自民党の谷垣総裁が28日、「首相はグラグラ右へ左へ揺れる」と指摘するなど、野党側は首相発言を注視しているだけに、今後も難しい対応を迫られそうだ。



●民主党:参院選法定ビラ「消費税」の文言削除 反発に配慮

(毎日新聞 2010年6月29日 2時30分) http://bit.ly/aebfmA


 民主党が参院選で訴える政策を解説するために配布している法定ビラ2種類のうち、最新のビラから「消費税」の文言が削られていることが分かった。党内でも菅直人首相の消費税増税発言に反発が出ており、配慮したとみられる。

 22日発行の法定ビラ1号には「消費税を含む税制の抜本改革に関する協議を超党派で開始」と明記されていた。しかし、26日発行の法定ビラ2号では「意志ある財政こそが、経済や社会保障に好循環を生み出す」と抽象的な表現に変わっていた。【




●消費増税の影響少ない=支持率下落に枝野氏

(時事通信 2010/06/28-20:59) http://bit.ly/98jTAu


 民主党の枝野幸男幹事長は28日、報道各社の世論調査で菅内閣の支持率が下落したことについて、「消費税議論はあまり影響していない」との見方を示した。その理由に関しては「選挙戦中は野党の露出が多くなるので、与党にとって厳しい数字が出るのは当初の見通し通りだ」と指摘した。さいたま市で記者団の質問に答えた。 
 また、参院選後の野党との連携に言及したことに批判が出ている点について、「与党の器量として懐広く、どんなに多数を取っても、野党の良い意見は取り入れるという当たり前のことを言っただけで、誤解だ」と釈明した。