森とそっくりになってきた[菅][番記者]冷たいバトル

(日刊ゲンダイ2010/6/23)

菅首相と番記者たちの関係が、悪化している。原因は「朝のぶらさがり取材」をめぐる菅の対応だ。
首相公邸から官邸に出勤する際、しばらく立ち止まって、記者団の質問に答える――。鳩山前首相時代には見慣れた光景が、菅に代わった途端にプッツリ。菅は19日に公邸に引っ越した直後、秘書官を通じて「朝のぶらさがり」を今後許可しないと、いきなり記者団に通告したのだ。理由は「(質問には)どうせ答えないので」としている。
取材ルールの変更を一方的に通告してきたことに、記者団は猛反発。菅は我関せずで、毎朝、記者に声をかけられても、知らんぷりだ。
「前任者が『言葉の軽さ』でつまずいただけに、ダマ菅を貫く気でしょうが、“安全運転”も行き過ぎると、マスコミの反感を買うだけです」(官邸事情通)
就任早々、番記者とケンカとは、森元首相を思い出す。森は「首相動静」について「ああいうのはウソを言ってもいいんだろ」と発言。記者団の抗議にも意固地となり、冷戦状態を招いた。その後、「神の国発言」を大々的に報じられ、政権失墜に至ったのは、記者団との関係悪化と無関係ではない。
菅も森と同じ道を歩むのか……。