それは昔のお話になります


小さな村の奥 その村には似合わない様なとても大きなお屋敷がありました

その屋敷の奥 地下階段に繋がる一つの廊下

それは何故か歪んでおり 不安定な形をしていて その奥にその扉がありました

その扉は反対側からは開けることが出来なく

どうやら 重い罪を犯した罪人が その部屋にいれられ もう一つの出口を見つけるまでに歩きながら

罪を懺悔するというものでした

しかし その扉の奥の地下 屋内は 同じような通路部屋が繰り返しあり 知らぬうちに同じところばかりを歩かされ

出ることなく そこで朽ちていくものが大半だとか


いつしか 出てくるものが一人もいなくなり あまりにも咎が重すぎると 講義になったそうです

ある日 屋敷が火事になり 一夜にして その屋敷は廃墟と化しました 火事の原因はわかりません

中にいた人達はもちろん 扉の奥の罪人もすべて燃え尽きていました


それ以降 歪廊下の刑は無くなったと言われます

村人はは気味悪がって 撤去を求めたそうです ですがだれも恐ろしくその屋敷に近づき事も無く

ある日 忽然と村をすて出て行ってしまい 私を含め村には誰も残りませんでした


村を立ち去るさい 私は少しだけ 振り向き あの大きかったお屋敷をみました

見る影も無く 異臭さえ感じるお屋敷 微かに聞こえた歌声


もう 思い返すことも無いでしょう この手記と共に 私はここを立ち去ります


手記 17××、、 ノ月、、


追記


この手記に記された元になった村を見つけました もうただの盆地なんですが

集落があったと思われるその奥に未だに廃墟のままの屋敷があり

火事でほとんど骨組みしかなくて 入るのも危険そうで でも奥の方は結構形が残っていました

霊能力者の天草氏協力の上で行ったんですが 歪み廊下前で とめられたため 撮影までにはいたりませんでした

とても 危険なため ほんとに入らない方がいいそうです

帰り際 歌が聞こえた 天草氏は言っていました 僕には聞こえませんでしたが

ただ この取材は もうやめた方が良いとの事です


新作小説に関してはまた 折り返し返事を下さい また会ってお話をしましょう。

1980 10月 2日 飛高 秀之 


手記と手紙を読んだその日 私は久しぶりに夢を見た

知らない屋敷を 飛高さんと歩いている 飛高さんはどんどん奥へ行く その道は歪んで歩きにくい廊下

私は何かに足を奪われ その場に転んでしまった 

起き上がった私の視界に入ったのは 子供くらいの人形 間接部分が露になった少女の人形

その瞳は大きく見開かれ 訴えるように私を見ていた 歌が聞こえてきて 飛高さんはもうあの扉の奥へ消えていた


目が覚めて 飛高さんに電話したものの 繋がらない こんな朝だから仕方ないかもしれない

でも言いようの無い不安だけ残りつづけた

電話のベルはまだなり続けてる、、、



夢だけどね(・∀・)HAHA