「見て見て楓弥 これこれ抽選であたったつっこ(天野月子)のピックなんだ」

「へぇ」


僕が自慢げにピックを見せると楓弥はそれをひょいと取りめずらしげにそれを見つめた

かなり希少なので はやく返して という気持ちにもなったが 見せに来たのも自分だしそもそも身長からして

奪い返すのは無理なため 僕は すごいでしょ と 笑顔で相槌を返した


「何 見てるんだよ」


二人して振り返ると そこには 自称鬼の一志さんが これまた 興味津々な顔をしてやってきた


「ピック」


僕が言うより先に楓弥が答えるとあっさりピックを一志さんに渡してしまった


「へぇ ただのピックじゃん?」

「いや それは、、、、、」


脳内で ちゃうわ!!と勢い良くつっこむ自分を思い浮かべながらも どう話すべきかとっさに思い浮かばず

一志さんに 僕のです とだけ答えていた


「あのー そろそろ 返してもらっていいっすか?」


僕が恐る恐る尋ねると 光でもかざすように見ていた一志さんは 改めて視線を僕に戻し


「あー 悪い悪い」


そう言って ピックを持つ手を下ろす刹那 事は起こり


「一志さーん!! 仮歌撮りサボって何やってるんすか!?」

 

突然のマネージャーの罵声に びっくりした僕は一気にそっちを見ていた もちろん楓弥も一志さんも同じで驚いていた

そして 僕と楓弥 一志さんはあることに気付いた


さっき びっくりした反動で 一志さんは咄嗟にピックを持つ指に力が入り ピックが見るも無残に変形していた


「あ、、、、」


なんとも声にならないこえを 三人で出していたが 一志さんは すぐ我に返ると


「悪い 俺歌取りいかなきゃ」


にっこり笑って放心状態の僕の手に無理やりピックを渡すと 脱兎のごとく逃げてしまった

楓弥はというと


「あーー、、、うん 今度俺がピックあげるから」


と僕の方を軽く叩くと 同じくそそくさと去っていった


残されたのは言うと 変形したピックと暫く放心状態から抜けれずにいた僕だった



怨むよ にょろさん、、、







夢を解りやすく 小説風に(´∀`)

実際 ピックかどうかはわからなかったけど 話を解りやすくするため一部手を加えてみました