私の苗字って、あんまり特徴を出せる漢字ではないらしく、同姓の人のハンコをみると、自分の持ってるハンコではないかと思う程にソックリなのだ。

 

ちゃんとしたハンコがないので、なんとなく作ろうと思った時に、このデザインのバリエーションの少なそうな苗字に、むむむ……と、思って、「せっかく作っても、そこらへんに売ってるのと区別つかないし無駄じゃねえの?」

と、やめてしまいした。

 

こういう時に、下の名前で作るといいよ~

とか、言います。

 

女の人なら、苗字変わっても使えるしね~~

 

と、ちょっと、男女差別ギリギリ(アウト?)の話が出ます。

 

でもね~。

私、自分の名前嫌いなんですよ。

その名前の音で聞いた時が特に嫌なんだけど。

気分が悪くなるというか、イラッとするの。

 

なんでかな?

と、思うと、子どもの頃、私は母からよく怒られた。

はきはき喋らない、あいさつをキチンと(どの程度がキチンとかが分からんかった)できない、戸の閉め方が五月蠅い。

そんなきっかけで、過去のことまで引っ張り出され、人格を完全に否定され、お前は将来不幸になるという予言までされた。これが、短くて2時間。長ければ6時間くらい続く。

こうなってくると、もはや何が悪かったのか分からなくなってきて、何に対して謝罪の言葉を出したものか、全く判断付かない。

なので、私の態度に母は猛然と怒る。

この間、母はずっと私の名前を呼び続ける。

そして説教の始まりはいつも、こうだ

「○○(私の本名)ちゃん、さあ」

これが母の口から出たら、もうおしまいだ。

精神的に私が叩きのめされるまで、いや、叩きのめされても、続くのだ。

 

犬を叱るときに、名前を呼んではいけないと聞いたことがある。

犬が名前を叱るときの言葉だと認識してしまうからだという。

 

どうやら、私は犬と同じようだ。

 

年末年始に母を連れて温泉に行った時(料金私持ち)、部屋でトイレから出てきた母がこう言った。

「○○ちゃん、さあ」

 

イラッとした。

それどころか殺意すら感じていた。

 

「トイレの流し方、分かるう?」

と、呑気な母の言葉に。。。ガクッときた。

もう少しで、トイレのことで母を絞め殺すところだった。

 

で、トイレは貯水槽横のレバーを小とか大方向に回せばいいだけだった。

普通だ。

実家のトイレは、リモコン式(壁に据え付けられているので、リモコンに見えないが)で、ボタンをポチッと押せばいい。母は、それに慣れてしまった為に、そんな普通の事が分からなくなってしまったのだ。

 

母は、私を言葉の暴力で叩きのめしていたことを忘れている。

いや、そんなことしたという憶えすらないのかもしれない。

 

そんな私は、母が名付けたと言うこの名前から、いつか改名したいと思っている。