最近、私は、こどもの可愛らしさに目覚めたようだ。

スーパーや道でちょろちょろしている子どもに、つい目を細めてしまう。

おもわず頭をなでくりまわしたくなることすらある。

むろん、そんなことしたら、通報されるので絶対にしない。

 

かつての私は、こども嫌いの部類だったと思う。

とにかく、予測不可能で、突発的で、空気を読まない。こどもはとかく不機嫌なものだと思っていたふしがある。

 

目につくこどもが皆、不機嫌だったということだったのだと思う。

私の視界に入るのは、だいたい騒いでいる子どもだったからだ。

進路の邪魔になっているか、五月蠅いか。

すべての迷惑行為(私個人の感覚で)を、わざとやっているのだと思っていた。

 

むかしみた子どものことが、忘れられない。

その子どもが電車で立っていて、座りたかったらしい。

それが叶わず、泣きそうな顔をして、止めた。

その眼は冷静そのもので、泣いても無駄だと気付いて止めたという顔に見えた。

こどもは、邪悪だ。

たかだかそれだけのことだったが、そう思った。

その時、ワタシ自身もこどもだったけど、ちょっと棚上げしてみた。

 

こどもの社会も嫌いだ。

意味が分からない理屈で、人をいじめていいと思っているらしい。

人からモノを巻き上げたりするのも、なんとも押しつけがましく、狡猾だった。

モノにこだわるのは賤しいことだ。

だから、私がもらってあげる。みたいな。

 

ああ、いかん。

 

こどもがカワイイということだ。

 

まあ、他人の子だけどね。

こどもは、ストレスに脳をやられないように、生きていて欲しい。

どうやら子ども時代にストレスにさらされると、海馬をやられるらしいからね。