絶対的不利な状況を覆す凄腕の弁護士、ウィルフリッド卿のもとに、大富豪の未亡人殺害の容疑がかけられているレナードという男が尋ねてくる。彼のアリバイを証言できるのは、ドイツ人の妻、クリスチーネだけだが、愛妻の証言は証拠としては認められない。しかし彼女は、検察側の証人として裁判に出廷する。驚くべきクリスチーネの証言とは……。


「情婦」という邦題とあのパッケージ写真で敬遠している人もかなりいそうで勿体無い。この映画は純然な「法廷」モノです。


ビリー・ワイルダーは外れのない監督だと思う。映画の文法を熟知していて、観客をくすっと笑わせるさじ加減や、愛すべきキャラクター(子どものようなウィルフリッドや、世話焼きの看護師、そしてクリスチーネ)の作り方が絶妙だ。


「結末を人に教えないで下さい」と観客に呼びかけた映画は、もしかしたらこの映画が最初だったのではなかろうか。


ラスト数分の、これ程のどんでん返しは、映画史上なかなかないだろう。見事に騙されたらとても気持ちがよいだろうし、いくつかオチが読めてしまっても、それはそれで楽しめるはず。


ウィルフリッド卿役のチャールズ・ロートンも良いけれども、クリスチーナ役マレーネ・ディートリッヒの迫力ある演技が素晴らしい。


20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
情婦

1日映画の日に観てきました。

知人のお勧めだったのですが、全く予備知識もなく、

特に期待もせずに観に行ったら、

なかなか面白かったです。


監督は、マトリックスやSTAR WARS EPISODEⅡの

助監督ジェームズ・マクティーグ、

脚本は、マトリックスのアンディ&ラリー・ウォシャウスキー兄弟。

この辺に何かピンとくるものがある人は、

それだけで十分、観る価値はあるかも?


仮面なのに表情豊か(に見える)

ヒューゴ・ヴィーイング(マトリックスのエージェント・スミスの人)演じる「V」の

キャラクターがすごく良かった。

ウィットな台詞回し、くすっと笑えるチャーミングさ。時にはほろりときそうなところも。

坊主にしたナタリー・ポートマンも、気合の演技。


いろいろ考えさせる部分もあり、

単純に楽しめる派手な演出もあり、

嫌なことを吹き飛ばしてくれるような

作品でした。



「人民が政府を恐れるのではない。
 政府が人民を恐れるべきなのだ」

ヨーロッパ訪問中のアン王女(オードリー・ヘップバーン)は、公務の連続の毎日に飽き飽きし、屋敷を抜け出してしまう。道で眠っていたアン王女を偶然拾った、しがない新聞記者のジョー・ブラッドレー(グレゴリー・ペック)。ジョーは友人のカメラマン、アービング・ラドビッチ(エディ・アルバート)と共に一大スクープをモノにしようと企むが、やがて二人は恋に落ちてしまう――。


気品があって、かわいらしくて、美しい。そんなオードリーの魅力があますところなく表現されている作品。ドレスを品良く着こなし、威厳たっぷりに話す姿はまさに「王女」。


軽くて単純なラヴ・ストーリだけど、誰もがアン王女のかわいらしさに虜にならずにはいられないし、女の子ならきっと憧れてしまう世界。スペイン広場でジェラートを食べ、真実の口に恐る恐る手を入れる観光客が絶えないのも仕方のないことだ。


終わり方は少し切ないけれど、その潔さも私は好きです。ハッピーエンドではないけれど、思い出は二人の中で、ずっと輝き続けるのでしょう。


パラマウント・ホーム・エンタテインメント・ジャパン
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