Vol.287 オリエントスターのスケスケ、スケルトンRK-AZシリーズ | アスティアのひとりごと

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ヤフーブログからの続編としてロレックス、チュードルなど腕時計中心のブログです。またの名を 続・ミルガウス増殖計画

オリエントスターのフラッグシップモデルにクラシックスケルトンがあります。

オリエントスターの中で一番高い時計で、319,000(税込)となっております。

 

 

最初スケルトン時計と聞いて感じた印象は”遠慮したい時計”でした。

パチモンアンティークロレックスでよく見るケバいあれを想像してしまったので…。

 

(こんなやつ。これはこれでよく作ったなと感心します)

 

 

おまけにオリエントスターの価格帯を大きく超えたものだし、しばらく様子見と構えていました。

 

 

とはいっても気になる…

 

 

時計販売店が作っている動画や掲載資料を参考にしてみますと、そこには技術の粋(すい)を集めた”セイコーエプソンの最高傑作である”という事が徐々に理解でき、むしろ同じ時計がスイス製メーカーの時計であればいくらで吹っ掛けられることだろうというすごい時計であることが判明しました。

 

 

このニューモデル(RK-AZシリーズ)は100点以上にも及ぶ小さなパーツから構成されていて、秋田にある工房で一握りの専任技能者が手作業で組み立てをおこなっているそうです。新開発の46系F8ムーブメント、キャリバーF8B62(RK-AZ0001S専用)/F8B63(RK-AZ0002S専用)を搭載し、パワーリザーブが20時間も長い70時間へと延長されているのです。

 

 

 

その飛躍的な性能向上のひとつに挙げられるのが、軽量化と加工精度を向上させたシリコン製ガンギ車の搭載が理由として大きく、脱進機のエネルギー伝達効率を高めることに成功したことで、約3日間にわたってゼンマイを巻き上げる必要がなくなったのです。

 

 

ちなみに、シリコン製ガンギ車の完全自社製造は極めて稀なことで、エプソンの高精細プリントヘッドの生産にも使われているMEMS加工技術を活用し、完成されたとのこと。

本来のMEMS技術で作られたがんき車だと、暗い青しか出せなかったそうですが、ナノメートル単位の膜厚コントロールで光の反射率を調整して鮮やかなブルーの実現を可能にしたそうです。(メーカーホームページより一部抜粋)

 

 

(中央左下の青い手裏剣みたいなのがガンギ車)

 

十分な性能をもったパーツの完成だけでもすごい事なのに、それに納得せず輝く青を出すためだけに試行錯誤を繰り返されたのでしょうね。その答えが0.000 000 00X的な精度の反射率だったというのだから想像を絶する困難…。いや、そもそも不可能では?という弱い気持ちもあったことでしょう。

 

 

 

頭の中ではもう下町ロケットの音楽や映像がぐるぐるめぐります。

このドラマは面白かったよねー(^^

 

 

 

ここまでのドラマチックな製造秘話を知ると、惚れますね

俄然欲しくなります。

 

使うシチュエーションなんてどうでもいい!

 

俺は、エンジニアたちの熱い思いを、受け止めたいのだよ!!

 

 

 

(後日)

 

ゴリ押し姐さん(ゴリ姐)がいる家電量販店に置いていないかリサーチします。

 

※ 神か悪魔か。 を参照ください

 

 

 

早速ゴリ姐がトレーをもってやって来ました。いつものフレーズです。

 

”気になったものがあればお出ししますよ”

ゴリ押し全快、平常運転のようです(^^;

 

でも今日は先制攻撃です!

”オリエントスタークラシックスケルトンって見かけませんが、おいていないのですか?”

 

”お客様が2つとも(RK-AZ0001Sと0002Sのことだと思われる)買っていかれてからは品切れになっております”

(珍しく取り寄せようかの言葉はありません。)

 

スゲー!まとめて買っていくなんて…。

実機を見ることができず非常に残念ではありましたが、この感動を理解する人がいたことにちょっと嬉しく感じております。

 

 

お金がたまったらぜひ狙いたい。

ではないな…。

 

そんな殊勝な心は、趣味の世界では持ち合わせていないので、

お金・今年の抱負、云々ではなく、即購入すると思います。

 

 

僕は日本人でよかった。

セイコーエプソンがオリエントを引き継いでくれてよかった。

 

そう感じるスケルトン時計との出会いでした。