実は、バングラデシュに来てから、悲しいことに何度か痴漢被害にあっています。
バングラデシュの協力隊は、女性の割合が高いのですが、セクハラ被害、痴漢被害に合ってしまう隊員が結構たくさんいて、様々なエピソードを聞きます。そのため、私たちも、日頃からそういった被害にあわないために、注意して生活しています。
イスラム教圏で、セクハラ発言や痴漢行為は宗教的にもタブーなのだと思っていたのですが、抑圧されているからこそ逆にこういうことが起きてしまうのか、はたまた「外人」だから格好のターゲットになってしまうのか。
隊員は、基本、露出を最小限に抑えた民族衣装のサロワカを着て生活しています。特別な式典では、伝統衣装のサリーを。
こちらのセクシーゾーンは「足首」なので、絶対に足は出しません。(サリーでお腹が出ているのは、あまり興味がないらしい。)
サロワカは足のラインが出ないだぼっとしたズボンと、腰を隠す長めのトップス、そしてオロナの3点セットです。
「オロナ」とはスカーフのようなもので、服の上からも胸を覆い、見えないようにしなければなりません。
イスラム教のコーランには、女性は3枚の布で胸を覆わなくてはならない、という決まりがあるそうです。オロナをしていないと、特に村では裸同然。
嫌な思いをしないためにも、注意できるところはできるだけ気を付けたいものです。
たまに、ダッカで足を出して歩いている外人さんを見てドキッとすることがあります。
イスラム教圏に旅行に行く女性は、特に服装に気を付けましょう。
相手の文化を尊重することも大事です。
さてさて、昨日ですがオフィスからの帰り道を一人で歩いていました。
ちょっとミーティングが遅くまで長引いてしまい、夕方の6時半ごろ。天気も悪かったため、あたりは暗くなっていました。通い慣れた道、顔見知りが道端のお店にたくさんいるので、完全に油断していました。
しかも、電話しながら歩いていたので、注意力が散漫だったのでしょう。
後ろから近づいてきたオートに気づかず、、、
オートの運転手に、おなか付近を触られました。思い出したくもない、気持ち悪い手つきで。
私の中で、スローモーションのように時が流れました。
そして、犯人と目が合ったとたん、私の頭の中で何かが切れました。プツン
と反射的に、腹の底から怒鳴り声をあげ、追いかける私。
捕まえるつもりはなかったのです。むこうもオートに乗っているし。
でも、ちょっと、自分でもびっくりするくらい大声が出たのと、火事場の馬鹿力で、超全力ダッシュでとっさに犯人を追いかけたのと、叫んでる私を見て近くにいたベンガル人も、「何事だ?!」、と犯人を捕まえようと協力してくれたおかげで、100メートルほどの逃走劇の末あえなく御用。
今まで痴漢にあったときは、びっくりして、怖くて、何も言い返せなかったのに。これまでは、悔しい思いをして泣き寝入りでした。今回は、なぜか、自然に体が動いてしまいました。図らずとも。
しかも、道端のベンガル人との連携プレーが素晴らしく、私が大声でオートを追いかけるのを合図に、道の先にいた青年がサンダルを脱ぎ捨ててまで全力ダッシュで追いかけ、私の後ろからバイクで来ていたおじさんが追跡を手伝ってくれ。私は途中で力尽きて、逃げられた、と思っていたのですが、「この道の先でつかまったよ」、とその辺の人に教えてもらい、取り押さえ現場に行きました。
既に現場はものすごいやじ馬と人だかりで、大混乱状態。
犯人は警察やら道端の人たちに取り押さえられていたものの、「俺じゃない!」と連呼。
証拠もないし、もともと捕まえるつもりもなかったし、やじ馬で大混乱だし、なんか犯人殴られとるし、そのまま帰ってきました。一緒に追いかけてくれたサンダル青年は、私が何か盗まれたのだと思ったらしく、それを取り返そうと追いかけてくれたようです。違うんだ、私が盗まれたのはケータイとかじゃないんだ。でも、協力してくれてありがとう。
家に帰ってからなんだかどっと疲れがでて。
夜ずっと嵐と雷で停電して真っ暗だし、なんだか心細くて、ずっとLINEで友達に話を聞いてもらいました。慰めてもらい、優しい言葉をかけてくれたおかげで、気持ちも落ち着きました。いつも日本から支えてくれる友達には感謝してもしきれません。
しかし、触られた部分の肉を感覚ごと完全に削ぎ落としたい。
今日、昨日の野次馬の中にいたらしい知り合いから連絡があり、その後の経緯を聞いたのですが、犯人も正直に話さなかっただろうし、大混乱で私も警察に事情を話せるような状態ではなかった為に、警察や周りのベンガル人もなんでその人を捕まえてるのかわからない状態で、勢いに任せて一喝した後に犯人は解放されたらしいです。言葉で厳重に注意されたのか、殴られてボコボコにされたのかはよくわからないけど。警察がちゃんと機能しないって恐ろしいな。
怖いから、もう帰国まで、二度とオートには乗らない。夜道を一人で歩かない。
油断は禁物ですね。気を付けましょう!
これを教訓に、嫌な思いをする女性が一人でも減りますように。