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この縦走もいよいよ5日目を迎える。



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今日の目的地、、いや、この縦走の目標のピーク


      槍ヶ岳


が朝の霞の合間から悠々した姿を覗かせる。



初日に針ノ木から見た槍ヶ岳


あけだけ遠くに見えたその頂が今はもう一日歩けば届くところにある。


そう、あれを目指してやってきた。


必ず槍の穂先に立つんだと



正直、計画当初は途中撤退の可能性も低くは無いと考えていた。


長距離縦走の場合は大抵何か途中のトラブルでその続行の選択を迫られる時があるものだ


しかし、


今回は順調すぎるほど順調


自分の体力面は別として体調の方は特に悪いということはなく


天気は安定してるし、予報でもほぼ問題はない。


唯一この5日目だけが雲が出来やすくやや雲行きが怪しいところがあるが


気圧の影響で大崩れするような心配はないといえる


ほぼ計画通り


運が良かったとしか言いようがない


言い方を変えれば怖いくらいに順調だ。




5日目を迎えた今日、この縦走は完走出来るという確信を持った

今日は歩行時間8~9時間の予定


巻き道を使わず、


三俣蓮華岳から双六岳を経由して双六小屋


そこから西鎌尾根を経て槍ヶ岳山荘のテン場で幕営


そこがこの縦走最後の幕営地になる


最後の日くらいはテントでのんびりしても良いだろう


双六からの登り返しはかなりきついと思うけど、


9時間後にはあのピークに笑って立っている自分がいるはずだ・・・





そう



信じていた・・・



たかっちです。


縦走生活 4日目


朝を迎える



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疲労の溜まりを感じるけど、睡眠をとると多少リフレッシュされたような気分になる。


4日目ともなると、どれだけ疲れてようが自然と3時前には目を覚ます。



実をいうと、前日も前々日も疲労が激しく食事がロクにとれてない


食べなければ動けないので無理やり口に入れるものの消費カロリーよりエネルギーの摂取が


確実に下回ってる


昨晩もアルファ米を食べようとすると吐き気に見舞われてしまった


それでも食べなければと、手近にあったポカリで無理やりご飯を流し込んだり


身体と心がうまくリンクしなくなるねんな




結局動き出しが遅く、烏帽子岳の登頂は断念した


目の前のピークをとれなかった・・・


これは正直ショックやった


無理に登頂するより、計画の遂行を優先しようと


テントを畳んだら次の山へと向かうのでした


そう、先はまだ長い


今日は野口五郎岳から水晶小屋を経由して鷲羽岳から三俣のテント場という


いわゆる裏銀座コース


それなりに長いけど、途中に小屋があるので昨日よりもかなり気分的にラク


しかも稜線コースでアップダウンは少なめ・・・


と、願おう



烏帽子のテン場を出発すると三ツ岳に向かってまずダラダラと、


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ゆるい長い登りが続く



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朝から天気が本当によくて



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西の方は赤牛岳の向こうには薬師岳も見えはじめる


登山道には人も少なく


好天の下、両側を北アルプスの名峰に囲まれながら黙々と稜線を歩いていく



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ほどなく、三ツ岳のピーク(2844.6)に登頂



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あまりパッとしないピーク


まぁ、烏帽子と野口五郎の中間点的なポイント


ここではあまり長い休憩はとらずに出発


野口五郎岳を目指す



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急勾配でなく、割となだらかな稜線を登っていく


危ない道の通過がないというのはやはり気分的にも肉体的にも負担が軽い


そんな稜線を登りつめると、


まず先に野口五郎小屋が見える



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やはり短いピッチで小屋があるのは有り難い


登頂の前にまず休憩



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「みかん缶 冷たくておいしいよ~」


って書いてあったのにつられて買ってしまったが、


まじウマかった!


エネルギー少な目やからね


こういう食べ物は有り難い


栄養補給も終え次の目標へ



水の補給を終え小屋を出て少し登りはじめると、


そこはもう



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憧れの野口五郎岳(2924.3)


今回の縦走の一つの目標でもあったピーク


だだっぴろーい感じの頂上


うん、平和を感じる(笑)


天気も良く実にのどか


景色は最高やし


  ※ちなみにですが、、、

   あの歌手の「野口五郎」はここから芸名をとったそうな



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まだ遥か先に見える目的の槍ヶ岳も少し近付いてきたような気がする



ここで昼食をとる登山者が数名


そりゃおいしいだろうよ、こんなところで飯が食えるなら



だけど、ゆっくりはしていられない事情があった



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そう、水晶岳が見えると、


やはりあれに登ろうと


予定を変更することにした


昨日、烏帽子岳をとれなかった穴埋めに水晶岳のピークをとる


角を捨てて飛車を獲る!!



水晶岳といえば百名山でもあり、北アルプスきっての名峰の一つ


烏帽子岳の穴埋めには余るほどの価値がある



水晶岳は水晶小屋から縦走コースを外れ、往復およそ1時間10分のところにある


つまり、余分に縦走タイムより1時間かかってしまうわけだ


当然それなりに体力も消耗する


当初の計画では、水晶小屋からは水晶岳に向かわずにそのまま鷲羽へ向かう予定にしていた


その方が確実に鷲羽岳は登頂出来るからだ


水晶岳を優先すると今度は鷲羽岳へ登れなくなるというリスクも伴う


時間的なものだけじゃなくて、体力的な問題が一番大きい


さぁ、どうする??


出た答えが、


「両方獲る!」だ



そう、


「倍返しだ!!」



体力をなるべく温存しながらもスピードアップして縦走を続けなければならない


この日は体力のマネジメントが最も重要な課題だった



なので、名残惜しいが早々に野口五郎岳を後にすることにした



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早速野口五郎を下り始める


水晶をとる!


そう誓ったものの、


実はここから水晶小屋までがそこそこしんどい


一度東沢乗越まで下り、それを跨いでまた小屋のある赤岳を同じ標高差を登り返さなくてはならない


200mちょっとだが、ここはそれなりに険しく体力を消耗する



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一旦東沢乗越まで降りるとここから水晶小屋までは急登



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水晶小屋が見えるが、これが近いようで遠い


ペースを落とさず、休憩もそこそこにがんばって登っていく


やはりかなりきつかったが、何とか水晶小屋まで到着



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しかし・・・


それまで温存していた体力を一気に使い果たした感がある


ここで栄養補給


おしるこを食べる(笑)


これがまた旨いんよなぁ~


10時50分頃に小屋に到着


12時までに水晶小屋を出発出来ればというのが当初の予定だったので、


予定よりも早く進んでいる


これだと、空荷なら水晶岳を往復40分ほどで行けるだろうから


十分計画を遂行できる見込みがある


ということで、荷物は小屋にデポして空荷で水晶岳を目指した


しかし、やはり体力の消耗が思ったよりもあって


空荷でも足がつらい・・・


それでも走るように登山道を進んで



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水晶岳(2977.7)をゲッツ


折り返して水晶小屋までもどったが、


結局50分かかってしまった



時間よりも体力


大丈夫か?と自分に自問自答


答えは


だいじょうブイ!!


いや、、大丈夫やなくても、鷲羽へ向かう


巻道というエスケープルートもあるが、


それは使わない


絶対に鷲羽をとる!


そう誓ってまた、思いザックを背中に背負って


ワリモ乗越を下っていく



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どんなに遅れても最悪16時までには三俣のテン場につくはず


三俣なら混んでても張れないってことはないやろう


まぁ、多少斜めでも我慢しよう



水晶小屋からワリモ乗越を下りていくと、分岐に到着する



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ここからは、ワリモ岳、鷲羽岳の方へ進む


そう、また激しい登りと下りが待ってるわけだ


巻き道をつかえば楽に三俣まで行けるが、


せっかくここまで来たんだ、やはり鷲羽へは登りたい



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意を決してまた急坂を上っていく


この北アルプスで言えるのは


どれだけきつくても、どれだけしんどくても、どれだけ苦しんでいたとしても、


とにかく景色だけはいつも最高に美しいということだ・・・



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そんなに大変な登りではないんやろうけど、


これまでの疲労の蓄積もあってとにかく登りがきつかった


ちょっとした登りでもかなり息が上がるようになっている


ワリモ岳はそれなりに岩場もあって険しさはあったが


無事登頂



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せっかく登ったのに、


またここから一旦下りて今度は鷲羽岳へ登り返し



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登るのはつらいが、つくづく秀麗でかっこの良い山だと感じながら歩を進める


ゆっくり、一歩一歩


そして、



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鷲羽岳(2924.2)登頂


本日最後のピーク


この縦走メインイベントの一つ


やったぜ~ やってやったぜ~!


と、ここにきて少し達成感が沸いてきた


うん、山登りはしんどいけど、


やっぱり良いなぁ


と、改めて感じるのでした



そして、後はテント場へ向かうだけ


殆ど体力は残ってないけど、下るだけなら何とかなるっしょ


と、この鷲羽からの大下りを下る


そう、この下りが意外とハード


足場の悪い登山道


400mを一気に、めっちゃ下ります


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コースタイムで約1時間を40分で下りたものの


かなり急坂でやはり大分足にきました


小屋が見えた時はやれやれと・・・




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そして幕営


小屋につくと、烏帽子、船窪での少年が待っててくれて


テン場まで案内してくれて無事場所を確保(笑)


自分の降りてきた夕日に光る鷲羽岳を見上げるとまたこれが壮大で



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かっくいーなっと


ソロの縦走とは言え本当に充実していたと後から思えばそう思う


テント場でも色んな仲間に出会う事も出来たし



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最初の針ノ木のテン場ではじめて話しをした「緑テントの人」笑


おれと同じくソロのクライマー


この縦走コースはここまでずっと同じで、苦楽を共にする間に互いに親近感が沸いてか(笑)


ずっと仲良くしてくれました。


色々話をしたけど、もっと話を出来れば良かったなって


後からまたそう思う。


この「緑テントの人」とはここでお別れ


彼はこの後は双六小屋を経由して笠ヶ岳へと向かう



連絡先を交換するわけでもなく、名前を聞くわけでもなく、


そんなひと時のちょっとした出会いではあったけど、


色々励まされる部分もあり、お陰でこの縦走が充実したものになったと


本当に心から感謝したいと思う。


また、山をやってる限り出会うこともあると思う。


その時に、その先の話を聞こう




4日目もまた、日が暮れる


テント泊にも大分身体が慣れてきたように感じる。


食欲は相変わらずないけど、豚汁でご飯を流し込んだ。





明日はいよいよ槍ヶ岳


無事登頂出来ることを祈って・・・





4日目終了



たかっちです。


3日目の朝を迎える


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快晴


今回は本当に天気には恵まれている


夕立にも合うこともなく、実に安定した天気が続いていのは大変有り難い


今日目指すのは烏帽子小屋のテン場


この旅で一番のピッチが長くて困難な縦走コース


でも、途中のエスケープもなく行くと決めたらとにかく行くしかない


標準タイムでも9時間超え


う~ん、先は果てしなく長い・・・


あんま考えずに歩いた良さそうだ


と、


とにかくテントを撤収して5時20分には出発



いや、しかし後から思えばこの縦走ではここが一番きつかったかもしれないと思えるほどの

『死の行軍』のスタートなり


船窪のテン場をスタートするとほどなく船窪乗越



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基本的に南沢側はこういう崩落地が続き大変危険な道が続く


ザレ場とかってレヴェルじゃなく


一般登山道ギリギリの尾根道


ロープが設置してはあるものの、なかったら多分通行は無理なんとちゃうかな


って思えるくらいスリッピー


実際にこの日も自分の後の登山者で滑落事故有り


危ない危ない


そんな危険度は別にしていきなし急降と急登の繰り返しで


歩行開始2時間で体力の殆どを消耗してしまうのだった・・・


大丈夫か?おれ



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ほどなく船窪の第二ピークに到達


ヤバイ・・・


まだ半分も来てないのに終わりかけてるし



水も今回は少なめの1.5L


行動食はもともと少なめだからこれからどうマネジメントするか・・・


これが本当につかかった



とにかく先へ進もう


と、次の不動岳を目指す


ここは容赦なく巻き道でなく稜線を登り下りさせられる



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途中見える黒部湖


景色は綺麗やけど


きつい・・・


根性、根性、ど根性でクサリ場もさっさとクリアして


なんとか不動岳(2595)に登頂



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ピークはこっちになるんかな



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次の南沢岳までは、あまり標高差がありませんように・・・


という祈りも虚しく・・・


また南沢乗越まで降りてからの登り返し


この日は稜線の東側を歩くことが多く、


こちらは風が少なく日差しがきつい


時折、稜線の西側に出ると涼しい風に歓迎される


この風が本当に冷たくて気持ちがいい!


そよ風ですらほっとする感じで


こういう風をつくれる機械があればいくらでも金を出して買うかもしれない


しかし、そういう場所でじっとしてるわけにも行かず


また歩きださないといけない


ツライ


本当にキツイ


健脚な方だと自負はしてるが、今回は話は別


行動食を少しづつとるものの、それでもエネルギー不足で完全にパワーが出ない


でも先を急ぎたい


朦朧とした意識の中で誰かが言ってた言葉を思い出す


「ゆっくりでも、


   とにかく歩き続ければいればいつかは頂上につく」


と、


自分にしては弱気だが、この言葉の意味に随分助けられた気がする


そう、1歩でも2歩でもとにかく歩こう



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ザレ場の踏ん張っても踏ん張っても後ずさりしてしまう急坂を


黙々と登り続ける


砂漠で遭難したりしたら多分こんなんなんやろな、ってふと思ったり



そんなこんなで


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なんとかかんんとか南沢岳(2625.3)に登頂


やったぞー!


南沢岳ってそれほどメジャーなピークでもないけど


登頂してこれほど嬉しかったのは初めてかもしれない


くらい


かなり達成感があった(笑)


ここから烏帽子まではまだ先があるけど


とりあえず惰性でも到達する


やれやれ、と



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とりあえず、誰もいないし、一旦服を脱いで


汗でビショビショになった服を乾かす(笑)


しばらく休憩はしたが、まだ先はあるので服が乾くとまた着て出発


さぁ、いよいよ烏帽子へ



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と、歩きだすけど疲労がハンパなく


直接の烏帽子岳への登頂アタックは見送り


一旦烏帽子小屋を目指す


重装備を解除して体力に余裕があれば、夕方に空荷でアタック


体力なければ翌朝アタック


という作戦に変更


ぶっちゃけもう残りの体力がありまへんねん



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南沢を下りはじめると烏帽子岳が近づく


もう急な下りは登りはないが


烏帽子田圃という烏帽子岳直下の平坦な峰麓をしばらく歩くことになる



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平和な道だと思いきや


やや、ガスりはじめたな・・・


って思ってると


いきなり登山道に巨大な


うんこちゃんに遭遇


しかもこれが新しい


そう、熊ちゃんのです。


それが登山道を進むたびに2~3箇所



なんだか、やだなぁ~、やだなぁ~ ←稲川淳二風


と、ガスってる道を歩いていく


うん、確実に近くに熊の気配を感じる


間違いない!


恐怖で身動きがとれなくなってしまうところだが、


そこは百戦練磨のおれ


こういう局面での打開策は心得てる


そう、こんなときは、


 勝利の女神が微笑む~♪ スタンド揺るがす一振り♪(・o・)


 アーチを描けー Go! バレンティン~♪(・o・)ノ~


 かっとばせー!バーレーンティン!!

と、今プロ野球で一番最強のウラジミール・バレンティンの応援歌を大声で唄うのだ!!




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さすがに熊だって、バレンティンなら敬遠したくなるはずだ。




その効果かどうか、無事熊ちゃんとは遭遇することもなく


この恐怖の烏帽子田圃を通過することが出来た


後で小屋には通報したものの、


実はこの翌日、翌々日と2日連続で熊の被害があったそうだ



無駄にバレンティンを全力で応援するという体力を使った為かどうかは別として、


烏帽子小屋に着いたときにはもうほとんどパワーは残ってなかった



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とりあえず、幕営


やや遅めの到着だったけどそれでもそこそこの場所は確保できた


この日もテン場は満杯


予想以上にテント縦走者は多いようで


明日もあまりのんびりしてられない


明日の朝、烏帽子岳の往復は諦めた方が良さそうだ



かといって、この日にもう一度烏帽子岳まで行くのも体力的に不可能


そんな事よりも


早くビールが飲みたい(笑)


と、烏帽子小屋でビールを飲んじゃったのでした


また、ここのビールが冷たくで超ウマ!




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烏帽子小屋と少年(笑)


この少年(中学生)とは船窪小屋で友達に


この後、三俣でもテン場を案内してくれたり、一緒に絡んで色々話をした



この少年は本当にナイスガイなやつで


この縦走ではここから三俣、さらには南岳を経由して


大キレットから奥穂、そこから西穂(ジャン・ダルム経由)の縦走計画とのこと


テント装備でね


中々やるっしょ?(笑)


お父さんがすごく立派なクライマーで


間違いなく彼も将来有望なクライマーになるやろなって


きっとそう思います。



小屋前のテーブルでおれがビールを飲んでる横で天気図とるねん(笑)


しゃべって邪魔して怒られたりと(笑)



まだ中学生ながら一緒に山の話をしてると楽しくてね


またいつか会いたいなと思うのでした。



    無事に西穂に行けたかな(^^





3日目終わり


たかっちです。


槍ヶ岳への道<Road to Mt.YARIGATAKE>


2日目



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初めて山の朝を迎える


さすがに疲れて相当疲れてたのか、


テント泊初日にも関わらず、昨晩は結構ぐっすり眠れたようで


少し足に疲れは残るものの


かなり回復出来た感じがする


朝は5時前に起床


朝食をさっとって、


まず散歩がてらに今日の進行方向とは逆の針ノ木岳に向かう


10分ほど歩いたところで日の出を迎える



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山で迎える初めての朝


みるみる、山が色帯びていく様子は


その広大な世界に息吹きが与えられるようで



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最も神秘的だと思える瞬間


山にはこういう奇跡がいくつもある


それがすごいんだなと



ものの30分、駆けるように山を登っていくと


ほどなく



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針ノ木岳(2820.6)に登頂


この縦走旅でとる、初めての“頂”


さぁ、はじまりだ



その先に見える「槍」を目指そう


針ノ木岳を下山して一旦テントまで戻って撤収


次の蓮華岳へと向かう


今日の行程は、


針ノ木小屋を出発して、針ノ木谷の方へは降りず、


蓮華岳、北葛岳の稜線を経由して船窪小屋へと向かい


その先のテント場で幕営を予定


およそ5時間半とちょっとくらいの短めのピッチ


楽勝、楽勝


船窪テント場のスペースが狭く10張程度しか張れないという話もあって


とりあえず14時くらいには着くようにと朝7時に出発



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針ノ木峠から蓮華岳まではおよそ250mくらい標高を上げるが


割かしゆったりとした砂敷の道が続き実に気持ちの良い縦走が楽しめた



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途中コマクサなど、とにかく花が綺麗でパシャパシャと



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そして、楽勝ムード漂う中あっさりと蓮華岳(2798.6)へ登頂を果たす



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が、


ここからが大変


名所となってる『蓮華の大下り』がはじまる


まぁ、下るだけやし、


珍しい白いコマクサも見れるし、



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わーい、楽しいなぁー



とタカをくくってると痛い目にあう


ぼろぼろのザレ、ガレの急坂の連続と


アルプスらしい岩場も混じって


それなりに危険度もある厳しい下りが続く


どこまで続くねんってくらい



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っていうか、せっかく登ったのにどこまで下りなアカンねん!


ってくらいどんどん下っていきます


まさに大下り



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クサリやロープがあるところ何箇所かあって


慎重に通過しないといけない場所もあったりで・・・


実は、途中踏み後読み違えてルートを間違えかけてしまったけど


すぐに気付いて登り返して事なきを得るという場面もあった。



おれの後の人も同じところに迷い込んでしまってたので、


「そこは違うから上に戻って下さい。危ないですよ」


と谷向かいからフォローしてあげたのに、


そのおっちゃんは戻らずに横にトラバースしようとして


石を落としまくって滑落寸前になって崖の途中で身動きがとれなくなってしまうという・・・


だから、危ないって言ったのに・・・



ヤバイな、って思ってたら後から来たお兄さんにもフォローしてもらって


何とか無事助かったみたいで良かった


で、実はこのお兄さんとはこの後3日間はずっと同じルートで


山を共にすることなる



さぁ、蓮華岳を大下りすること500m


やっと底についたと思ったら今度は登り返し


オー・マイ・ゴッド・トゥギャザー! 

       ↑

 「せっかく下りたのにまた登り返すんかい、ええ加減してやぁ~」と言うとりますー



またせっせと登ること1時間


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北葛岳(2551)に登頂


ここには誰もいなくて


ピークを独占


しんどいのはしんどかったけど、


やっぱり景色は最高で



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しばしの休憩


しかし、


まだまだ先はあるわけで



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次のピーク 「七倉岳」へまた山を下りて登り返す


「はいはい、また下りて登ったらええんでしょ!」


と、ここまで来たら諦めムード


たかが5時間半の稜線ルート


と、舐めてた分、そのダメージも大きい



とにかく我慢我慢で一歩一歩歩いて


ようやく七倉岳に登頂



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ただ、ピークに着いても、もう疲労もピークで


ここでは時間をとらずにほぼ素通りで船窪小屋へ向かう


船窪小屋までは標高差がないのでもうそれほどきつくはないが、


とにかく歩くこと事態が限界な感じ


それでも、何とかがんばって



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船窪小屋にとうちゃーく


船窪小屋は雰囲気もよく、今度はテントではなくここに泊まりたいと思わせるほどの


居心地の良さそうな小屋


照明は一切電気はなく全てランプだけらしい


そう、ASPで来るならこんな小屋が良いかもね



さぁ、テントを張ろう


と思っても実はここは小屋からテン場までさらに20分だと


しぇ~ って感じやけど、


もうこれで歩くの最後とばかりにテン場へ向かって幕営



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うん、確かに狭いテント場やけど何とかスペースは確保できた


この後、夕方までに沢山のキャンパーが来たけど


最後は張るスペースが全くなくなって


山ん中にむりくり張ってた


まぁ連休中やし仕方ないか



ここの水場が中々素敵で、


なんとこういう崩落地の真ん中にあります



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普通に行くと確実に滑落する為


ちゃんと水場に向かうところにロープがついてます。


やさしいなぁ



そのロープを伝いながら水を汲みにいったわけだが



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これが、美味い!


超冷たいし


もうガブ飲みナリよ


とりあえず、摂れるだけとってテントまで持ち帰りました。


テントに戻ると夕食を作ってやっとまったり。



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日が傾いていく。


また一日が終わろうとしていく。



日が隠れると同時に眠りにつくのでした。




2日目終わり



たかっちですー


おひさ、おひさ


めっちゃ更新してなかったけど、がんばって復活を


と、


本業の冬が忙しくて中々更新できずに「山ブログやんけー!」と、


色んな人に怒られながらも、


まぁ、山も流行ってるし、みんな実はどんなんやろ?と


興味あったりすると思うので、オフはやっぱ山中心になっちゃうかもかも


と、いうわけで


いきなり山ブログ発揮(笑)


色々溜まってるので、また徐々に書いていこうと思ってるねんけど、


まず北アルプス縦走にチャレンジしてきたので、それを


題して


『槍ヶ岳への道≪Road to Mt.YARIGATAKE≫』



北アルプスを縦走して槍ヶ岳を目指すという・・・


一見、ベタな感じやけど、まぁみんな槍には興味あると思うし、


目標としてわかりやすいし、


って事で、今回は扇沢から入って槍ヶ岳を目指してみましたのだ。


そう、ぶっちゃけ遠く、


ハリーポッター並に長くなりそうなので、6部構成でお届けします。


果たして成功するのか、しないのか・・・



今回は、


扇沢から入って、針ノ木~船窪~烏帽子~水晶~鷲羽~双六経由の


西鎌尾根からの槍ヶ岳を目指すコースを計画。


予定ではたっぷりテント 5泊6日のコースです。


1日の歩行距離、標高差も結構あります。


ぶっちゃけ超ハードでは?という心配もあり・・・


まぁ、だいじょうブイ だいじょうブイ


と、得意の楽観的な思考で不安要素は押し込めて。。



食料は1週間分(アルファ米中心)+行動食(少し)。


6日間と言えど、あまり重くなると行動に支障があるので、


65Lザックに収まるだけという極力荷物を減らしてパッキング。


バタバタやったけど何とか準備完了で


しゅっぱーつ!


さぁー、いったるでー!


待ってろよ、槍ヶ岳!


と、意気込んではみたものの


お盆休みってことで今回当然のことながら「さわやか信州号」なぞは


全くもって切符はとれず・・・


茅野行きの路線バスで岡谷まで前日移動


そう、最低でも大町までは行っときたかったけど、いくスベもなく・・



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なーんにもない夜の岡谷駅に着いてこの日はそのままホテルで寝るだけ


翌日は5時に起きて、ホテルを出発


1日目



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まずはJRで岡谷から松本へ


松本から大糸線に乗り換えて


ローカル線に揺られること19駅 約1時間



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信濃大町駅に到着


ここの駅の立ち食い蕎麦がめっちゃ美味いらしい!


と、後になって聞いた


たしかにめっちゃええ匂いがしてたなぁ


ここから、またアルピコのバスで扇沢まで移動


途中はあの大町温泉郷も通ったりと



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で、扇沢駅に到着


ここは、北アルプスのターミナル登山口であると同時に、


お馴染み黒部ダム、立山へのアクセスポイントであって超観光スポットとして有名。


当然、



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激コミ


車なんか全く停めれるようなところなかったもんなぁ


溢れて渋滞してました。


山ブームもこういうライトな入り口に人は多いんやろな


で、おれはこちらではなく、当然


徒歩!



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ってことで、登山口からスタート


ここに来てやっと、針ノ木の登山道に立てます


山道を少し歩き人の喧騒から離れると・・・



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北アルプスの美しい山々の姿が目に飛び込んできます


いやぁ~ 来たなぁ!

やって来たぞぉ~!!


ってついテンションも上がる



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沢筋の谷あいを登っていくので、水場も多く



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ところどころで摂れる水が美味しいこと


しばらく登っていくと、アルプス3大雪渓の一つ


針ノ木雪渓に



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景色はいいし、水は美味いし、雪の上は涼しいし、


テンション上がるなぁ~


と調子に乗ってほいほい歩いてると、オーバーペースで


後々大変なことに


そう、20kg超の荷物を背たろうてやから、この登りはきつかった


シャリバテもあって、完全にエネルギー不足状態


雪渓の途中で歩けなくなって何度諦めて帰ろうかと思ったことか・・・


まさかのいきなり失敗か?と


いや、マジで


この雪渓登りは地獄やった


軽アイゼンとストックがあって良かったとつくづく思った。


1時間半ほど雪渓を登ったら今度は夏道に


ここからもまた延々ときつかった



あ、まじでしんどかったところは写真がないので悪しからず・・・


カメラ出して写真撮ってる余裕なんてなかったのね~ん


ひたすらジグザグに修行のように登って


ようやく、針ノ木小屋に無事到着~



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いやぁ、苦しかった


本日の幕営はこの小屋の横にあるテン場


さすがに連休中ってこともあって張数も多い


前日はもっと溢れてたとか・・・




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疲れた身体を無理やり動かして


とりあえず、テントを張って寝床を確保


そして・・・



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ビーーーーア!


疲れてエネルギーを消費した身体にはやっぱビールが効く


ここ(針ノ木小屋)は生ビールがあったのだ


※なんと生ビールが飲めたのはここが最初で最後



綺麗な山々を見ながら飲むビールは本当に最高ナリ



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遥か彼方に槍ヶ岳の穂先も見える


遠いなぁ・・・


本当にあそこまで行けるのだろうか?


そんな、不安も少し抱きながら、


ビールで酔った勢いそのままにテントでバッタンキューっと眠るのありました。。。



1日目終了