「ゆうにぃ・・・どうやったら、そんなに分身が出来るの?」
たまごが俺に聞いてきた。
「気合と、やる気だな!!」
「ゆうにぃ・・・答えになってないよ? 私達の攻撃は当たってないはずだけど、壊れた? アイスクリームの作り方は忘れないでね!!」
こらこら、俺よりアイスの心配か? 困った奴だ。
「へー 俺よりアイスの心配するんだ。そんなお前達には、こうだ!!」
たまごと あまいの前で、アイスをおいしそうに食べて見せた。
「「な、なんとー!!」」
それを見た二人は涙目で膝から崩れた。
「泣くなよー 二人は、そんなにアイスが食べたかったの?」
俺が、そう言うと・・・
たまごと あまいは千切れるかと思うくらい首を縦に振った。
「じゃあ、俺に負けた敗因は?」
「ゆうにぃを舐めすぎてました」「ゆう兄さんを舐めてました」
「それは間違いないな!! 上には上がいるんだから調子に乗らないようにね? あと、引き籠りとは言え 俺をもっと尊敬しような? で、ほかに思い当たる敗因は?」
「私が分身の術が出来ないから人数に差が出来て、あまいちゃんの足を引っ張った・・・」
「たまごちゃん、そんな事ないよ。私の方こそ、分身を増やすと1体の強さが弱くなるのが敗因だよ」
二人は泣きながら、お互いに謝っている。なぜ俺には謝らないのだろう? と、疑問に思うのだが敗因は良く分かっているようだ。
「はいはい、そこまでだな。そこまで分かっているなら、これ以上は何も言わないよ。でも、たまごさん午前中の約束を覚えてる?」
「覚えてるけど、ゆうにぃがアイス食べちゃったじゃん・・・」
さすが、たまご。食べ物の事になると、しっかり覚えているようだ。
「じゃーん!! これは何でしょうか?」
俺は、たまごにアイスを見せる。
「「なんと!!」」
はい、本日 何度目かの二人なんと!!を頂きました。
「じつは、こういう場なので鶴ちゃんが現れるかと思って彼女の分も作ってあったんだけど、現れないから余ってるんだよね」
俺が作った次元空間だから、気が付いていない? 入ってこれないのか? 準備して待ってると現れないんだよな・・・
「へっぶしっ!! 誰か、わたちの事を可愛いと言ってるな。いや、この感じは違う。遊人が、わたちの悪口を言ってる気がする!! あいつめー!!」
なにか背中に冷たいものを感じるが・・・気のせいだろう。
つづく