かわりゆく夢66 | 遊人 World

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この世界の物語はフィクション!! 気分で? 音楽・魚・植物等
(トラブル防止の為、二次使用禁止)

「じゃ、さようなら」

 

番頭達と一緒に、部屋を出ようとすると

 

「まてぇーーーーーーぃ」

 

秘技? どさくさに紛(まぎ)れて逃走作戦が失敗した。

 

「なんでしょうか?」

 

「帰っちゃいかんでしょ? 座って、話そうね」

 

しかたがない、帰りたいが諦めよう。

 

「当然、二人にも興味があるのだが・・・」

 

「こわっ」「きもっ」

 

こらこら、たまごの こわっは いいけど、あまいの きもっは普通に傷つくから・・・あまいも教育せねば。

 

「まぁ、最後まで聞きたまえ。二人より遊人君に興味があるのだが・・・」

 

「なんと ! 男の人に!!」「きもっ」

 

二人共・・・ブラックじゃあるまいし、その展開はありませんよ。

 

「二人共、言葉を慎みなさい!!」

 

「はーい」「わかりました」

 

二人の悪乗りには、困ったものだ。誰に似たのだろう?

 

「すいません。なにぶん森育ちなので・・・」

 

こういう場合は素直に謝っておく。

 

「ここは冒険者組合だから、いろんな奴が居るので気にしないぞ。それより、お互い腹を割って話をしよう」

 

「信用できないから、断る!」

 

腹を割って? 素直に言った。

 

「そら そうだよな。一応、言っておくが無理やり聞く事も出来るのだぞ? そんな事を するつもりは ないがね」

 

「出来ると思うの?」

 

「片足を失ったとは言え、後の二人にはギリギリ勝てると思うよ。見た所、戦闘の技術が足りてないからね」

 

痛い所を突く。身体能力で技術を補っているのが、ばれているようだ。

 

「ただし、君が噂通りの人物ならね。今、俺には二人に守られてるのではなく、二人を後ろに置いて守っているように見えるのだが?」

 

なかなか鋭い人物のようだ。

 

「まぁ、信用できないのは確かだな。俺は・・・・」

 

所長は、自(みずか)らの事を語りだした。

 

所長は元々冒険者で 特級の上位にいて強かったが、八首竜という竜退治に行った時に、仲間は全滅し片足を失ったらしい。片足を失っても特級中位くらいの実力はあったのだが、命の尊さを後輩に教え育成する為に頑張ったら、今の地位になったそうだ。

 

自動結界が起動したのは、戦闘で心眼が神秘級まで鍛えられており 相手の強さが わかるそうだ。ナギ様曰く、神の目に近いらしい。

 

あの神様は、意外と人間が好きなようだ。とても1日に1000人殺すと言うような神様には見えないな。女性? の恨みは怖いものである。

 

神秘級の心眼を防ぐなんて、この辺では あこちゃん所のぽん太以外は、いないらしい。だから、たまごと あまいにも興味はあるが 俺に興味を持ったそうだ。まぁ、その結界を破った事がありますが・・・

 

 

つづく