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阿蘇スローライフ手帖

阿蘇での”のんびり”とした日々の生活を綴りながら、阿蘇の魅力を発信していきます。

南阿蘇村にある地獄温泉「青風莊」に行ってきました。

 

 

阿蘇には日帰り温泉いっぱいありますが、泉質が硫黄というのは意外に少ないと思います。

私の温泉の原体験としては、鹿児島県の霧島温泉が強烈にあるため、硫黄の臭いがしないと「温泉」という感じがしません。

地獄温泉という名だけに、硫黄の臭いはするだろうと思っていたのですが、まさしく期待どおりでした。

 

熊本市内から行くと、立野で57号線から高森に向かう325号線に右折し、しばらくすると「地獄温泉」方面の標識が現われます。

想像した以上に上り坂が続き、しかも、乗用車がすれ違うには結構狭い道です。

ここまで阿蘇山を登ってくると、何となく阿蘇の核心的な熱源に近いのではないかと思ってしまいます。

 

 

地獄温泉の開湯は約200年前の江戸時代なのだそうです。

この地獄温泉に限らず、全国どこでも昔、人たちが温泉へ行く目的は病気を癒やす「湯治」で、少なくとも1週間くらいの逗留は当たり前だったと思うのですが、今は「観光の一環としての温泉」という位置付けに変化しています。

 

しかし、青風莊ではホテル・旅館の機能としての「本館」、そして客室半露天風呂が付いている「離れ」とは別に、本来の「湯治」をイメージした長期滞在型の「曲水舎」という施設があります。こちらには共用のキッチンやダイニングが備えられています。

 

 

青風莊さんでは「日帰り温泉」ではなく、あえて「日帰り湯治」という呼び方をしています。

それだけ、「湯治」へのこだわりがあるようです。

 

青風莊さんは2016年に起きた熊本地震と、その2ヶ月後の土石流災害で再起は無理ではないかと思われるくらいの被害を受けました。

ところが、青風莊のシンボルである「すずめの湯」の源泉は辛うじて生きていたために、常連客の支援等もあって、復活プロジェクトが立ち上がり、2020年に再オープンの運びとなったそうです。

その後もコロナ禍で大変だったと思いますが、今は駐車場がいっぱいなほど多くのお客さんで賑わっています。

 

(HPより)

 

フロントで2,000円/人の入浴料を払うと、バスタオルと専用の湯浴み着を貸してくれます。

メインの「すずめの湯」は着衣をしての混浴だからです。

 

大きな湯舟がふたつあって、ひとつは比較的ぬるめの温度で、長い時間浸っていることができ、とてもリラックスできます。

もうひとつは、おそらく45度くらいはあるだろう熱い湯で、私にとっては1分間入っているのがやっとでした。こちらが、加水も冷却もしていない「生まれたての湯」だと思います。

 

それと、夏には気持ちよいであろうプールも付いています。

 

 

「すずめの湯」とは別に、湯浴み着のままでは移動はできないのですが、男女別の普通のお風呂に入ることもできます。

 

男性用が「元の湯」、女性用が「たまごの湯」です。

ただし、宿泊客は時間交替制で両方の湯を楽しむことができます。

 

こちらの湯は「すずめの湯」に比べると、湯の色が薄く、硫黄の臭いも和らいだ感じで、硫黄の臭いが苦手な人はこちらの方がリラックスできると思います。

 

 

秋も深まり、温泉と同時に紅葉も楽しむことができました。