夕方。ノンノも帰り、部屋に1人。
イメージの力を使う代償はなかなか大変なものだった。頭がだる思い。息苦しさもあり呼吸が乱れる。動悸もすごい。
ドクン ドクン ドクン ドクン、、
体を休めようと横になる。
疲れた、、
すごい動悸だ。音が聞こえてくる。
ドクン ドクン ドクン
なんだこのしんどさは、、
イメージの力、、の副作用、、それだけか、、?当時流行し初めでワクチンもなかった。コロナの社会不安もあり、ストレスから来る自律神経失調症も疑った。
目を閉じても眠れない。すると、その動悸に合わせてまた不思議な現象が起こる
ドクンドクン ドクン ドクン
動悸に意識を向ける。すると
「こ れ な ら 」
「??
、、、これなら、、?」
一回の動悸に合わせて1文字ずつ言葉が聞こえた気がした。
よくその言葉に注意を向けてみる
「 や つ ら に 」
気のせいじゃない。やはり聞こえる。何かを伝えようとしているのだ。
「 聞 か れ な
い 」
神やコユリや藍沢が普段話しかけてくる時のように脳に直接聞こえる声とはまた違う聞こえ方。確かに幽体には思っていることが筒抜けになってしまう。思いを読み取られてしまうのだ。
ふぅ、、ふぅ、、
息苦しさを感じながら注意をむける
「 海 空 病 院
へ い け
な に か
が わ か
る 、 、 、」
近所にある病院だった。すでに病院に入ってみてもらって健康なはずなのに。 とりあえず動けなくなり救急車を呼んだ。病院に着くまでの間に幽体のコユリが現れ救急車に乗ってきて寄り添ってくれた。「幽体なのかな、私。幽体ならなんかわかるみたい。大丈夫ですよ先生」と声をかけてくれた。暖かい気持ちになったのを覚えている。 遠い空に幽体の藍沢までいる。「死なねーよアンタと言い、なんで来なければいけないんだよ」と言いすぐに飛んでいなくなった。 「アナタは大丈夫。」神も言葉を落としてした。 救急車で運ばれているがなぜか心地よい暖かい気分。それはとある存在の贖罪の意味も含まれていた。 病院で血液検査。あれほどの動悸と息苦しさ、頭のだる重さであっても何も診察で出ることもなく、そのまま病室のベッドで点滴を打って寝ていた。 夜の10時ごろ。枕元に幽体で現れるコユリと藍沢。 「こいつ倒れてやがる。すぐにほっときゃ治るだろ」と笑いながら話す。コユリはそばで静かに微笑み、神も「私もそばにいます」とボクを見守ってくれている。 その時 ドドドドドドド 「!!やばい、、なんか来る、、、」藍沢が慌てて逃げようとする。その瞬間、「ぎゃあああっ!!」と叫び、グシャッぁっと弾けて消えた。神も次の瞬間しゅあぁあっっ!と消えた。 「ええっ?!なに?!なに?、、ちょっと、、慌てふためくコユリ。先生は寝ててください、、、」とそばから離れ、病室を出た。その瞬間、コユリも「きゃああっ!!」と叫び、しゅわああっっ!!と消えた。 身体が緊張で固まる。味方が全員絶叫しながら弾けて消えた。