27日(土)のK-1 MAXジャパン・トーナメントは面白かったですね。

毎年K-1 MAXのジャパン・トーナメントは予想外の選手が勝ち上がったり、選手同士の気持ちが前面に出た熱い試合が観れるので大会として面白いのですが、今回のジャパン・トーナメントは特に面白かったと思います。

やはり昨年魔裟斗選手が引退した中で、“自分がK-1 MAXを盛り上げていかなきゃいけない。”と各選手から並々ならぬ意識の高さを感じました。

結果としてトーナメントは自演乙選手が優勝しましたが、どの選手からも受けに回ること無く、常に良い意味で後先考えずに攻める姿勢を感じました。それが激しくも分かりやすい試合の数々を生み出し、大会を盛り上げたと思います。

技術的な部分でいうとレベルは低かったとの指摘もありますが、今大会で日本選手の技術レベルを測るのは少々難しいと思います。優勝した自演乙選手にしても、その他の選手にしても、相手の攻撃を受けてでも常に相手を倒すことを念頭に置いていた選手が多かったので、あのような乱打戦が続出したのだと思います。もう少しテクニカルな戦い方をしようと思えば出来る選手もいたと思います。確かにK-1 MAX ワールドグランプリのベスト8メンバーの常連と比較すると見劣りする部分はあるかもしれませんが、決して今までの日本代表選手と比較して大幅に技術力で劣ることはないと思います。

今回のK-1 MAX ジャパン・トーナメントは観ていて、甲子園球児達を観ているような清々しさがありました。良い意味で日本選手達の戦い方に大人っぽさがなく、計算されたような巧妙さ、ズルさも感じませんでした。各選手から純粋に、勝ちたい、強くなりたい、K-1 MAXを日本人選手として盛り上げていきたいという想いが伝わってきました。

あのような試合を観させ続ければ、純粋にK-1が好きなファンが離れていくことはないと思います。すぐにスター選手は生まれないかもしれません。ただK-1 MAXという競技・大会が面白く、熱いものだと伝えていくことも同じ位大事なことです。

2010年がK-1 MAXの新時代の幕開けになることを期待したいと思います。