K-1 MAX 2009 日本代表決定トーナメントをテレビ観戦した感想です。

準々決勝第一試合
長島☆自演乙☆雄一郎選手 VS HAYATO選手

コスプレファイターとして大会前から注目を集めていた自演乙選手と、悲願の初優勝を狙うHAYATO選手の対戦でした。1Rから自演乙選手が積極的に攻撃を仕掛けます。負けじとHAYATO選手も応戦しました。まず、この試合で目を見張ったのは、自演乙選手のスタミナです。がむしゃらにパンチを打ち続けますが、一向にその勢いは止まりませんでした。HAYATO選手も果敢に打ち合いますが、やや変則的な動きを見せる自演乙選手のパンチがヒットし、ダウンを奪われてしまいます。1Rは自演乙選手優勢で終わります。2Rも自演乙選手の攻勢は続き、2度のダウンを奪われたHAYATO選手がTKO負けを喫しました。HAYATO選手にとって、変則的な動きをする自演乙選手はやりにくさもあったと思いますが、結果として相性も良くなかったと思います。HAYATO選手は打ち合いに応じるタイプの選手ですが、その打ち合いの中で意外と打ち負けるシーンも見られる選手です。そういった部分を考慮すると、自演乙選手にとっては、非常にやり易い相手であったと思います。


準々決勝第二試合
TATSUJI選手 VS 山本優弥選手

TATSUJI選手VS山本優弥選手は2度目の対戦です。前回の対戦では山本選手が試合途中で肩を脱臼し、TATSUJI選手が勝利を収めています。
リベンジを果たしたい山本選手と、返り討ちを狙うTATSUJI選手、両者の負けたくないという気持ちが前面に表れる試合でした。山本選手はしっかりと顔面をガードで固め、TATSUJI選手のパンチには付き合わずに、蹴りで主導権を握る作戦を練っていたように見えました。しかし、それが裏目に出たのか、ガードを上げた結果、スペースが生まれ、そこにTATSUJI選手のボディブローが効果的にヒットしました。効いているように見えましたが、山本選手も気持ちの強さをみせ、TATSUJI選手に負けじと応戦します。1RはややTATSUJI選手有利という印象を受けました。2Rに入っても回転力と的確さに勝るTATSUJI選手のパンチが山本選手を捕えるシーンが見られました。しかし、途中で山本選手も起死回生のバックハンドブローをクリーンヒットさせ、持ち直しました。ここから両者の気持ちがぶつかり合う、一進一退の攻防が3Rまで続きました。3Rでの判定結果はドロー。妥当な採点であったと思います。延長に入っても両者の勝ちへの執念は陰りを見せませんでした。激しい攻防の中で、山本選手の左ハイがTATSUJI選手の顔面を捕えました。TATSUJI選手は持ち堪えたものの、その動きに鈍りが見られ、とうとう山本選手がダウンを奪いました。ダウンを奪われた後もTATSUJI選手は果敢に攻め続けましたが、ダウンを奪い返すまでには至らず、そのダウンが響き、判定で敗れてしまいました。山本優弥選手がリベンジに成功しました。両者共に非常に強い気持ちを見せてくれましたが、追う立場であった山本選手の気持ちが僅かながらTATSUJI選手のそれを上回ったのかもしれません。



準々決勝第三試合
城戸康裕選手 VS 日菜太選手

二連覇を狙う城戸選手と、MAX初出場となる日菜太選手の対戦でした。試合は前に出る日菜太選手に対して、受けに回る城戸選手という図式となりました。城戸選手は受けに回ったものの、得意の蹴りを含む日菜太選手の圧力は予想以上だったのか、その圧力に屈してしまいそうなシーンが目立ちました。2Rで城戸選手が隙をついて日菜太選手からダウンを奪いましたが、前回の日本王者という立場から守りに入ってしまったのか、畳掛けることはしませんでした。対照的に日菜太選手は、ダウンを奪われたことなど気にも留めずに、前に出続けました。3Rでも攻め続けた日菜太選手はダウンで奪われたポイントを挽回し、試合は延長戦までもつれました。延長戦では城戸選手は完全に失速してしまい、疲れを見せない日菜太選手が終始攻め続けます。延長戦終了間際に、城戸選手も攻勢を見せましたが、時既に遅し。アグレッシブに攻め続けた日菜太選手が判定勝ちを収めました。



準々決勝第四試合
小比類巻太信選手 VS アンディ・オロゴン選手

テレビでは、3Rからの放送でした。アグレッシブに攻められない小比類巻選手に対して厳しい言葉を浴びせる解説陣のコメントから、膠着した展開で試合が流れていることを察しました。ポイントを取って、確実に判定勝ちを収めたいと思ったのか、小比類巻選手の手数が徐々に増えていきました。鋭いローキックが何発かオロゴン選手の足に当たり、要所要所で左右のフックも見せました。それに対してオロゴン選手は目立った攻撃を見せれず、結果2-0で小比類巻選手が判定勝ちを収めました。