先日、TVでSMAP×SMAPのゲストに井上康生選手がゲストで出演していました。
引退を決めて、今後は選手の育成と日本柔道界の発展に力を入れていく予定の井上康生選手ですが、そこでふと思い出したことがあります。
総合格闘技への参戦です。数年前は、待望論を含めて、この話題は良く出てきていました。しかし、今回は引退を表明しても、総合格闘技への参戦の話題が出ることはありませんでした。
SMAP×SMAPに出演して、木村拓哉さんらと談笑している井上康生選手を見て感じたことは、彼は北京五輪へ向けて完全燃焼したということです。戦うということへの未練は、少なくとも現時点では無いということです。柔道を通じて、戦うということにおいて、全てを出し切ったのでしょう。
もちろんあれほどの有名選手であるため格闘技界が放っておく訳がありません。特にK-1等を運営する、谷川氏などは、是非自身の運営する格闘技興行に引っ張りたいという要望が強かったと思います。定かではありませんが、実際に井上康生選手が引退を表明した時点で、そのような話を持ちかけたことも想定されます。しかし、「今は、考えられない。」と、即答で断った井上康生選手の姿も容易に想像出来ます。
では、果たして格闘技ファンは、井上康生選手の格闘技界への参戦を期待していたのでしょうか?これに関しては、期待していた人は少ないと思います。
確かに、シドニーオリンピックで金メダルを取得した後は、強さへの期待もあって、総合格闘技への参戦の話題がよく取り上げられていました。しかし、アテネオリンピック以降、そのような話題を聞くことは少なくなりました。
仮に、井上康生選手が総合格闘技に参戦すればもの凄い話題になることは確かだと思います。ただし、格闘技ファンが求めているのは話題性だけではありません。
強い者を観たいという想いが一番なのです。
*井上康生選手は柔道界に大きな影響力を持つ人物なので、今後の日本柔道界の発展、選手育成への貢献に期待しています。