untitled
感情移入し過ぎて嫌になる。
雨だからなのかな。
おもいだしてしまう。
あの日も雨の降るこんな季節だったから。
またわたしは素知らぬ顔で、わらって、
泣くんだ。
そんなこと、知りもしないくせに。
わたしも知らない。知りたくない。いらない。
そんなことない。
わかってくれなくていい。そんなことない。
わかってほしいのに。
どうでもいい。自分が嫌になる。
一刻もはやく、秋が来ればいい。
途方もない願い。
かなしい。
知らなきゃよかったのにね。
ふとしたことで真実を知ってしまって、
哀しくなっているだけなのだけど。
たいしたことではない。
たいしたことでは。
そう言い聞かせる。
わたしは大丈夫だと。
これからもそれを続けていけるのかな。
あまりにも自信がなさすぎる。
ゆれる。
足元がぐらぐら揺れている。
おもいだすことがある。
忘れていたのに。
それはいつも、
かなしいことだ。
思い出はいつも
この上ないほどに美しく、
青く、哀しい。
春だというのに、とても寒い夜だった。
不思議な感覚。
やさしくて、うれしい気持ち。
なぜだかすこし、懐かしくなった。
赤いカーディガン、
黄色い紙袋。
東京、新宿、雨の夜。

