※実際に体験したことを元に作りました。


私の家は、建て直したばかりの新築。
学校の登校日と地鎮祭が重なって、本来参加しないといけない儀式へ参加出来なかった。
その為か、私の部屋はラップ音が毎晩響き、たまに私と同じ年頃の女の子や子供までいらっしゃる。
ある意味、お化け屋敷となっていた。

ある暑い平日の夜。
自室で汗ばみながら、宿題をやっていた。
部屋は、勉強机のライトだけが照らす。
まだ日付も変わらない時間帯にどこからともなく、至近距離で「オギャー、オギャー、オギャー」と泣き声が聞こえた。
最初は気にしなかったものの、あとから不審に思い、天井や部屋を見渡した。
そして、窓を開けて外を見ても誰もいない。
その時、ふと思い出した。
お隣に住んでいたお姉さんが結婚して、子供が出来たことを。
そのお姉さんが実家に戻って来ているのだろうと。

翌日、母に尋ねてみた。
私「そういえば、お隣のお姉さんは結婚して子供が産まれたんだよね?」
母「そうだよ、たまに帰ってくるけどね」
私「帰って来る日は決まってるの?」
母「いつも休日か祝日に帰ってきてるじゃない」
私「『休日か祝日しか』帰ってこないの…?」
母「旦那さんの休みが休日と祝日だからじゃない?それがどうかした?」
私「……いや、なんでもない。ただ、たまに帰ってきてるのかなっと思っただけ……」


お隣のお姉さん夫婦は、休日と祝日のみ帰省する。
ちなみに、今日は平日。
あの泣き声は一体…?