届かない手がもどかしい
行き場を無くしてさ迷う
手繰り寄せて掴みたいのに

行き違えた戦場に置いてきた
授かった志と誇りを
主を失った矛と盾と共に

連れ添った仲間とはぐれ
一人取り残された墓場に
涙の讃歌を唱う
敬意と哀愁を込めて

戻れない日常
体験した惨禍の影響は大きくて
心の底まで怪我してる
癒えることのない暗い傷痕が示す

迎えられた城下と城門
知らず内に抱き締められて
か細い泣き声が耳の下に響く

重ね触れられる手
優しい温もりだけが伝わる
思い出せないが懐かしい
悲しい笑顔が印象的でした

思い出したい気持ちが高まる
ひび割れる頭痛の共鳴
黒い時間が巻き戻る

涙して伝える言葉
消えた記憶と偽っていた時間
悔し涙で報告する戦果
失った戦友たちを置き去りにして

慈悲に溢れた抱擁
再度主のために誓う
手放していた盾と矛を手に
守る壁として剣として仕えることを

散った彼等の分も背負って
彼等の気持ちも受け継いで

命が散るその日まで