恐怖が立ち込める時
終末を伝える鐘が鳴る

軽快な鐘の音と相まって
空を覆うどんよりとした雲は
試すように稲妻を走らせる

唸る風
轟く雷光
渦巻く水
修練の数々を打ち放つ

誰であろうとも目を覚ます
怒りに震える鬼は
修羅となって現れる

自然の理に反したものよ
制裁の粛正を受け取るがいい
己らが犯した罪の数々
その身を持って味わうがいい

放たれた餓鬼の群れ
縦横無尽に這いつくばり
欲を満たすだけに喰らう

泣き叫び苦しみもがき
罪人の業の重さは計り知れず
骨皮になろうとも足りない

黒蝶が夜空に飛ぶ
死者の魂を引き連れて
死国へ導くために
あらん限りの呪縛を持って
情けなど知らずに

嘲笑う声が響く
黒蝶と餓鬼を従えて
罪人どもを屠らんがため
妖しく揺らめく風が踊る

堕ちた魂が闇に売る
苦虐の輪廻を廻すため
鬼と成り果て導く

恐るべき形相をした神
内なる鬼を宿す

罪人たちを裁くため

業火の焔で正さん