幾重の月日が過ぎたか
様々な季節が過ぎたか
幾万の騒動があったか
数え出したら切りがない

遠くを見つめる先
何があるのだろう
後ろにある時間
何を刻んだのだろう
知る術を誰も持たない

積み上げられた冊子
故人の思いを綴る貴重な証
妨げ捻られた記録を示す
偽りであるかも知らずに

悲しみ苦しみは道を歪ませ
在るべきことを無かったこととし
忘れようとする様が惨めで
幾重の論争を繰り広げる

うわべだけなら誰でも語れる
真実を見ず素知らぬ顔でいるものは
自らの生と文化の歩みを否定する

見た目だけなら見ずに止めればいい
可哀想と思うなら扱わず行かなければいい
何も知らぬ若造どもは語る必要なし

尊ぶべき相手もおらず
誇れる国もあらず
狭間でさ迷う浮浪者は
我が身を知らぬ赤子

季節と共に歴史も廻る
在るべき形であろうと
常に襲いかかっている

禍と祓
常に隠れたところで暗躍している

文化と歴史
二つは表裏一体で語られる

歴史は変わる
自らが知るものが全てと 限らない
裏は語られることがないから

時間が過ぎた瞬間から歴史は始まる