限られた僅かな時間
止め止めなく流れる血
命という炎の短さを
砂時計の砂のように眺めてた

一瞬の出来事だった
全てを洗い流した水
無惨な残骸が胸の心に響いた

何も出来ない手、行き場のない足
迷い子を惑わすように
小さな蠱惑が乱す

打ちのめされて打ち拉いで
流されるまま流されて
無念を語る死人は
過去を置いて虚空へ旅立つ

一人佇む闇の世界
彼の人に会えない悲しさより
生きる術を亡くしたもの
空風に吹かれてばかりで
拒絶するだけの生き人形

自然が語る人の弱さ
迷いも全て見透かして
混沌世界に新たな息吹きが吹く

誰もが憂い荒れ果てる
這いずるばかりの亡者たち
知らず知らずに死へ踏み出す

風化の息吹きは凄まじく
一年過ぎれば忘れてく

なくもあらずも
全てが封印されていく

全てがなかったことのように