さよならは誰にも言えない
固く閉ざされた別れの呪文
永久の別れになるかもしれない
恐怖の霧が心を覆う

あの言葉の重み 苦しい程の重責
冷やかな冷淡な簡単な筈だった
終わりとも知らずに語られる
幾重にも縛られた重罪の枷

忘れた頃に思い出す
痛ましい程の骸を後にした時
突き刺さる痛みに襲われる
忘れなかれと…

嘲笑うように取り乱す
揺れ動く心の意識が泣いている
新たな忌まわしが生まれることを
世の理が望んでいる

渇れ果てた涙
幾重の憎しみで溢れるのか
非道な刃で刻まれる
赤黒い温かな液が滴る

取り合った指が離れ
決められた別れがやってくる

縺れた糸が解けるように

切られた糸は戻らない