僕のお気に入りの数少ない施設

第三魔法図書館

ここには習得が簡単な魔法から《禁書》といわれる危険な魔法までさまざまなものがある

魔王に我々が住む国ジャパソを落とされて早一年

絶望かと思われていた生活は案外安定していた。


そしていつも通りに僕はそこへ魔術の学習へ向かうのだった

別に魔王を倒そうとしてるわけじゃない

自分はどうやらジュケソと言われる呪いにかかっているらしく、最低でも後一年はこれに苦しめられるらしい。

それを乗り越えるべく魔法図書館に通っているというわけだ


いつものように訪れたその場所は異様な静けさに包まれていた

普段なら人が行き交い、酒を飲み楽しそうにしている住人がいるのだが今日は動物一匹だっていやしない

僕は嫌な予感を感じつつ図書館に入るためサークルに近づいた


転送されない



人が多いと多少時間がかかったりするが、今日は人がいないんだ、これはおかしい


「いったい何があったんだ…?」

そう呟くと僕はポケットからススホを取り出し、何かを知っている人を探そうとした


「あぁなるほど」

その時僕は思い出した

この世の中がまだ魔王によって支配されていることを


映し出されたそのページに赤い文字でこう書いてあった




[本日休館日]


僕はおもむろにRINEを起動し友人にこう送った


「お前今日大学休み?」