もうすぐ梅雨ねと姉のメールの最後に書いてあった。
母の通夜は梅雨入りの日だったから、梅雨が近づくとどうしても身近においてある思い出を探してしまう。
それでも最近は身辺を身軽にしようと思い、ずいぶんとため込んでいたものを捨てた。母が東京に住む息子に送ってくれた取るに足らないものをずいぶんため込んでいた。ジャムの瓶やタッパーや。荷物に入っていたメモ書きも大抵はとっていた。
次の金曜日はその13回忌。そして同じ日に父の100か日も来る。
父は88才を過ぎてからはぼんやりすることが多くなり、夏が終わり、冬が来て風邪をひいてしまい薄氷を踏むような日々を送っていたが、肺炎にかかったと思ったら何に急かされたのか分からないが、1か月の入院で旅立った。
長生きさせてもらったから明るく送った、とか話をきくこともあったが、決してそんなことはなかった。父の妹も78,9と思うが、たいそうたいそう悲しんでわんわん泣いていた。たぶん仲の良い兄ちゃんとかわいい妹だったんだろう。そう思うと切なかった。
それから80代の紳士が会葬場に来訪して、いち早く私に声をかけてきた。父とこの老紳士は数十年の友人。傍目には父と不釣り合いなとても立派な方で、私は恐縮したがため息まじりに残念です。残念です。とつぶやき続けていた。こんなに悲しそうな顔をした老人男性をみたことがなかった。Carole King の You've got a friend を聞きながら、花を供えてくれる人が1人居ればそれ以上、何もいらないし、残す必要もないと思った。