坐井観天 もっとアジアを知ろう! 中華圏漫遊記

坐井観天 もっとアジアを知ろう! 中華圏漫遊記

中華圏を出張し続けている筆者が、自分自身が経験をした出来事を綴りつつ、お役立ち情報を発信します。
尚、この度asian28はチームasian28として再出発しました。メンバー3人で記事を上げていきます。

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タイからの帰国(2020年4月)

 

前回からの続きは、現地でコロナショックを実際に体験した妻自らが綴ります。

 

1ヶ月の滞在期限が切れかけ、延長が必要になっていましたが、滞在していたパタヤも間もなくロックダウンということで、私と息子は2020年4月8日にタイから帰国しました。タイ滞在の1ヶ月間、息子はホテル内で手持ちのiPadでオンライン授業を受け、ロックダウン当初は授業もまばらで1日2~3コマの授業でした。パタヤ滞在中は、同じ学校の日本人留学生のご家族に大変お世話になり、何事もなく生活しておりました。帰国にあたっても、空港までのタクシーの手配の仕方や色々ご指導頂きました。空港はガラガラで、免税店も閉まっており、物々しい雰囲気でした。

 

無事に日本に着陸すると、機内で30分程待機した後、指示に従って通路を出て待合室に集められ、用紙を配られてこれからの流れの説明を受けました。通路は間違えて他に行かないように要所要所にスタッフが立っていました。説明の後、部屋を出ると通路がパーテーションで区切られていて、白い防護服に身を包んだ自衛官がPCR検査をしてくれました。その後長い列に並び、帰宅方法と自宅待機を確認後、晴れて入国審査に辿り着き、そこからは通常通りの流れでした。恐らく、この時期に貧乏旅行者のようなみすぼらしい格好の入国者は私達だけだったと思います(当初は3泊4日の簡単なタイ旅行の出で立ちだったので…)。そして、夫が車でピックアップしてくれて自宅へ戻り、労をねぎらった後、その夜はお寿司を取りました。期せずして4ヶ月ぶりの早い再会となったのです。自宅隔離の2週間の間、祖母と友人家族が会いに来てくれましたが、まだPCR検査の結果が出ていない身分なので、窓越しの再会、そして

 

目の前にいるのに電話でのトーク(笑)笑い泣き」。

 

 

日本でのオンライン授業 (2020年/息子中1~2021年/息子中2)

 

息子はそのまま日本でマレーシアの学校のオンライン授業を受け、試験もオンラインで受ける等、体制もかなり整って来ました。オンラインの対応を見る限り日本よりかなり進んでいると感じました。ただ、息子の学校はあくまで私立であり、私の知り合いのインド系マレーシア人の息子は公立の高校なのですが、息子の学校ほど体制が整っておらず半日しか授業がなかったそうです。

そして、2020年は教科書を全てマレーシアに置き去り状態だったので、インターネットを駆使して教科書をプリントアウトしたり、現地の学校のスタッフと家族のサポートが欠かせない状態でした。オンライン試験については、マレーシア側もそこまで慣れていないのと、ネット環境の問題等があって、初日に必ず色々トラブルが起こるので毎回ハラハラしながら息子を見守っていました。

 

2020年末には学校が教科書を送ってくれて、中2からは教科書で授業できるようになりました。教科書代が3~4万円、送料が2万円もしました。学校の職員のフォローが素晴らしかったです。かなり手厚いサポートをしてくれました。後で分かったことですが、学校のサポートというより職員である彼女の個人的な尽力によるものだったようです。私は染み染みと「彼女がいなかったら2年もオンライン授業は耐えられなかったと思う。」とつぶやきました。それだけ彼女のサポートが留学生の身分である息子と私達家族に貢献していてくれていたのだと、彼女の素晴らしさを実感しました。そう、我が家の中で彼女は

 

「救いの女神」

 

なのです。彼女は日本語を学習しているので、出来る限りサポートしたいと思っています。

 

年が明け、息子は無事に中2に進級できました(息子が通うマレーシアの中華学校の新年度は1月から)。オンライン授業も充実しましたが、クラス替えもあり、全く顔の知らないクラスメイトばかりで私は息子を心配していました。息子の学校は担任やクラスメイト達とWhats App(日本のLINEのようなアプリ)でやり取りをしていますが、息子はスマホを持っておらず、私のIDで参加しており、かなり不便でした。グループ発表などというのもあり、ヒーローについてグループで纏めるというものがあり、WhatsAppでのやり取りだったのですが、ちょっとした私の勘違いで息子は2つのグループに入ってしまったというアクシデントもありました。そんな中、日本からの留学生は息子1人だったこともあり、興味を持ってくれた子と少し打ち解けることができたようでした。息子はマレーシアにいた時は寮生活だったのですが、日本人を珍しがって上級生に可愛がってもらっていたようです。こういう時に、

 

「日本人日本で良かった!!!」

 

と実感します。みんなアニメやゲーム=日本という感覚ですからね。サブカル万歳です!!!

 

年末に文系、理系とクラス分けが行われ、基本学校が決めるのですが息子は最後のテストが芳しく無く文系に振り分けられましたが、理系を希望したので学校に手紙を書き、理系に入れてもらいました(意外と融通が利くようです)。

 

 

2年間ほぼ引きこもり生活

 

息子は2年間ほぼ家から出ない生活を送っておりました。本人は全く気にしていなかったようですが・・・。むしろ外へ出たくない節がありました。気晴らしに食材の買い物に誘っても100%断られ、ウォーキングやランニングを促しても全くしませんでした。しかし、成長期とは凄い。この2年ですくすくと成長し、牛乳は1日1本近いペースで無くなり、小学生の頃は肉もほとんど食べなかったのが、肉を食べるようになりました。変声期を迎え声が低くなり、身長も私を抜かし、夫に追いつく勢いです。元々引っ込み思案な性格でしたので、家から出ない生活も全く苦にならなかった様子でした。コロナが落ち着いている時期には、家族同士面識のある息子の友達と実際に会って遊んだりすることもあり、後はオンラインで友達と遊べる状態なので、息子としてはそれで十分だったようです。

 

 

【次々と辞めていく留学生

 

息子の通う学校の留学生数は、コロナ前は160~170人で、割合は多い順に中国、タイ、インドネシア、その他といった感じです。当初、日本からの日本人留学生は息子1人(初めての日本からの留学生だと思われる)でしたが、タイからタイ人と日本人のハーフの姉弟(日本語はほとんど喋れない)とタイ生まれの日本人の男の子(いずれも息子より1~2学年上)が同時期に入学しました。保護者の方も気さくで日本人は1人だと思っていたところ二家族も日本人がいて、これは長い付き合いができそうだと、私も楽しみにしておりました。マレーシアのロックダウンにより、ほとんどの留学生は帰国しました。2020年夏には、タイ-日本人ハーフの姉弟が学校を辞め、タイの学校に入ることを決断しました。私はかなりショックを受けました。2021年春には、多くの中国人留学生も学校を去ったそうです。2021年夏、一番仲良くしていたタイ生まれの日本人の男の子も学校を離れる決断をしました。タイのインターナショナルスクールに入るとのことでした。同時期に、息子と寮でルームメイトだったタイ人も学校を辞めました。

 

「一人、また一人、そして誰もいなくなった。」

 

…みんな去って行きました。ふと頭をよぎるアガサクリスティ。まさに驚きと悲しみの状態でした。後日、マレーシアに戻ってから、学校の先生に聞いたところ、今残っている留学生の人数は30人位と言っていました。ほとんどがこの2年で別の道を選んだようです。

 

 

【オンライン授業を振り返って】 (2022年/息子中3)

 

今現在、マレーシアに戻り実際学校に通っている息子がポロリとこぼしました。

 

「やっぱり実際の授業はいい。

オンラインは分かりにくかった…。」

 

多分これが答えなのでしょう。まだまだ実際の授業には及ばないのです。オンライン授業中の息子の態度を見ていればそれは分かります。しかし、この2年間をもったいなかったと思っているものの、無駄ではないと思っています。皆が成長しました。思惑とは違った方向での成長かもしれませんが、マイナスではありません。プラスは出ているのです。2年前、寮に入ってから、毎日学校が終わるとすぐに泣きながら私に電話してきていた息子が、今では飄飄と学校に通っています(現在は寮ではなく、コンドミニアムを借りて一緒に住んでいます)。とてつもない成長を感じました。まだまだ引っ込み思案で自分の意志をはっきりと伝えるのに苦労しているようですが、少しずつ確実に成長しています。

 

私達がなぜ、息子に中学からの留学という道を選ばせたか…それは、私達自身が大学時代に留学を経験し、そこで得たものが大きかった事に由来しています。自分達の人生を振返り、もっと多感な時期にその経験をしたかった、という思いが込められています。息子の人生ですので、この先の選択は息子に任せますが、この日本では味わえない異国での日常、世界に息子を放り込んだのは、私達ができる最大のプレゼントであると考えています。この経験が将来息子の糧となることを願っています。

 

 

教訓:

1.やはり可愛い子には旅をさせろです。(人生は経験が全て!)

 

2.一度決めた道は貫き通すことが大事だと思っています。

臨機応変も大事ですが、コロコロ変えていては結局何も身につかないことが多いように感じます。

困難は誰の身にも必ず降りかかってきます。その時に如何に乗り切るかがまさに良い経験となり、人生の糧になるのだと思います。

 

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【ロックダウンに揺れる親と生徒達】

こうして、妻子のタイ生活が始まったわけですが、ここは腹を据えて3/31のロックダウン解除まで待つしかありません。ある意味妻子は落ち着いたわけですが、今度は息子と同じように学校の寮で生活している各国の学生は今後どうするのかという問題が浮上しました。タイでお世話になっている日本人のご家族からの情報で、タイ人の親はマレーシアに滞在している子供達を、マレーシアのロックダウンが始まるまでに帰国させるという動きが出てきたのです。確かにロックダウン中に子供達はマレーシア、親はタイという状態は双方にとって不安しかありません。3/16の深夜に「ロックダウンは3/18から」という情報が来た段階で、もし子供達をタイに帰国させるとなると、猶予はあまりありません。翌日のタイ人の親御さんの決断は迅速且つ揺るぎのないものでした。そう、

 

「子供達を無事タイに帰還させよ!」

 

という名のミッション発動です。もちろん日本人のご家族も同じ決断でした。

 

 

【緊迫の脱出劇】

3/17の午前中から生徒達の脱出劇が始まりました。タイに実家のある生徒達は学校で声を掛け合い、みんな揃ってミニバンでハジャイというマレーシア国境付近の街へ行き、そこから各地へ飛行機で帰省するプランだったようです。ロックダウン前日の緊迫した脱出劇は、私がLINEでグループチャットをしている皆さんからの情報で嫌というほどリアルに伝わってきました。マレーシアを無事越境してタイに入国したという情報を見た時は、我が事のように嬉しかったのを覚えています。この間にも例えば「イギリスに滞在中のマレーシア人がマレーシア政府からマレーシアへの帰国を拒否」されたり「マレーシアの感染状況が悪化しており、今日は2名が死亡」といった情報が矢継ぎ早に入ってきて、この日は妻子の事ではないにもかかわらず、手に汗を握る一日だったのを覚えています。大げさかもしれませんが、まるで敗戦国の人々の祖国への逃避行さながらの緊迫感でした。

 

 

【災難は忘れた頃にやってくる】

すっかりタイでの生活になれた妻子は、来るべきマレーシアのロックダウン解除を心待ちにしていました。スーパーやコンビニ等の生活必需品が買えるお店はずっと開いていたようですが、タイおなじみのタイ式マッサージ屋は基本的には閉まっていたそうです。しかし、店の前では、「中ではマッサージやってますよ」と客の呼び込みがいたらしく、商魂の逞しさがそこここで見られたそうです。行きたいけど流石に感染が怖いため、妻は行かなかったそうですが。そんなタイ生活が10日間過ぎ、ロックダウン解除の1週間前である3/25に、学校から突然LINEで連絡が来ました。

 

「マレーシア政府が先程、ロックダウンを4/14まで延長すると発表しました。」

 

「これはマズイ(;´Д`)!」

 

何がマズイって、タイでもビザなし滞在の期限があって、それは入国から30日間です。妻子は3/15にタイに入国したので、4/15までしかタイにいられないのです。バンコクの日本大使館に確認してもらったのですが、状況が状況なのでビザなし滞在の延長はできるとの事でした。しかし、その際はパスポートを持って本人がイミグレーションに行って手続きをしなければならないそうで、コロナ感染のリスクは避けられそうもありません。そして今度はタイでも非常事態宣言が発表され、夜間の外出禁止や県を越える移動が禁止となりました。そもそも、いつまでタイにいればいいのか、日本に帰国した方が良いんじゃないか、妻と私はそう考えるようになりました。しかし、その頃の日本は感染者がタイやマレーシアよりも断然多く、今移動する事はどう考えてもリスキーでした。「なんと難しい判断なんだろう・・・」、妻と私は悩みに悩みましたが、まずは日本行きのエアチエットの価格を調べてみようということになり、私は懇意にしている旅行会社にさっそく電話をしたのでした。

 

 

【え?片道なんですけど・・・】

東京‐バンコク間のエアチケット代はあまり詳しくなかったのですが、例えば東京‐KL間の往復ですとオフシーズンで約4万円台、オンシーズンで約8万円台なので、片道で購入するとして、恐らく4~5万円/人ぐらいかなと予想をしていました。しかし旅行会社の回答はあまりにも残酷な内容でした。

 

「現在、バンコク‐東京間を飛んでいるのはJALとANAの2社のみで、しかも各社1日1便です。しかもいつのフライトでもキャンセルとなる可能性があります。価格は現段階で片道で9万円/人です。」

 

「ふ、二人で片道18万円・・・」

 

この金額と、日本の感染者増加に尻込みしてしまい、妻はこの時点ではタイで様子を伺う方を選びました。しかし、今後どうなっていくのか全く見えないわけで、旅行会社には常にフライト情報を確認しつつ、タイ・マレーシアの情勢を伺う日々が続きました。

【帰国を後押ししてくれたタイのロックダウン】

4/5の夜、妻からLINEで連絡が入りました。今住んでいる街が近いうちにロックダウンするというのです。ロックダウンすると、自由に移動が出来なくなり、外国人にとっては死活問題となります。お世話になっている日本人のご家族にロックダウンの対象になっていない別の街の住まいを調べて頂き、タイでの滞在が更に続く場合はそちらへ引っ越す案が浮上しました。しかしいつまでもこのような放浪生活を続ける訳にも行きません。恐らく世界の情勢からして、マレーシアは4/14までのロックダウンを延長するでしょう。再度エアチケットを調べましたが、若干安くなって片道8万6千円/人。4/6の夕刻、妻はついに日本への帰国を決断したのでした。あとはフライトがキャンセルされない事を祈るばかり・・・

 

 

【コロナが我が家に与えた影響】

フライトはキャンセルを免れ、妻子は4/8に無事帰国しました。羽田空港でPCR検査を受けた妻子を車で連れて帰り、検査結果が出るのを待ちつつ、2週間の自宅待機を行いました。帰国から10日目にPCR検査の結果が出て、幸運な事に陰性でした。しかし、4月の日本は悪化の一途を辿っており、私が食料品の買い出しに出る以外は家族全員自宅で自粛をしつつ今に至ります。

 

今コロナの影響で感染された方、亡くなった方、職を失った方、学業を続けられなくなった方等、多くの方が大変な状況に追い込まれています。私の仕事も非常に苦しい状態ですが、なんとか踏みとどまっている状態です。とにかく家族が無事である事、健康である事を非常にありがたく思います。

 

息子は学校の寮に教科書や衣服等一式をすべて置いた状態での帰国、マレーシアにはコンドミニアムを1年契約で借りていますが、妻子はタイへの小旅行で必要な物以外のすべてをそこに置いた状態での帰国です。コンドミニアムを解約することも出来ず、家賃だけが失われていく状態です。エアチケットは、KL-羽田間の往復×2、KL-バンコク間の片道×2が紙くずとなりました。フライトキャンセル時の返金処理が出来るものは申請しましたが、いまだに1円も帰って来ておりません。そして、非常事態下のバンコク‐羽田間の片道×2が別途発生したというのが、ざっくりとした我が家のコロナ禍です。マレーシアのロックダウンは現時点(6/2)で6/9まで延長されています。いつマレーシアに戻れるかは全く見当もつきません。とにかく一日も早くコロナウイルスが終息し、皆さんが昔のように自由に行き来出来る時代が来る事を切に願います。

 

※この内容は2020年の出来事です。ブログの更新が諸事情により1年半停止しておりましたが、この度再開する事となりました。

※この昨年の状況は人生の中でも非常にレアな体験だったため、古い情報ですがアップ致しました。

 

教訓:

1.コロナ以前の話になりますが、日本人はビザなしで渡航できる国が190か国以上あります。東南アジアはほとんどビザなしで渡航できるので同時に何か国も渡航できるのは魅力的ですが、各国に再入国時の条件がある事にご注意下さい。中国に慣れていた私は香港・マカオ日帰りを勝手にスタンダードだと思っていましたが、マレーシアでは他国に出国してから72時間経過しないと再入国出来ません。各国にルールがあると思いますので、チェックしてみて下さい。

2.マレーシアに長期間滞在する場合はビザを取得する必要があります。今回息子は学生ビザ、妻はガーディアンビザを取得するために必要書類を調べましたが、マレーシア側へ提出する資料の中で曲者だったのが出生証明書でした。そんな名称の書類は日本には存在せず、最初は母子手帳だろうと言う事でそれを英語に翻訳して提出しましたが、却下された経緯があります。結局は戸籍謄本で事なきを得ましたが、必要書類は各国各地域で変わるらしいので、事前にチェックが必要です。

 

 

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【不吉な連絡】

年末年始の休暇を家族とマレーシアで過ごし、妻子は留学&見守りのためマレーシアに滞在、私は1月上旬に香港経由で日本へ帰国する時の事。友人とLINEでやり取りしていた時にふと友人が日本で流れているニュースを教えてくれました。

 

「中国で変な肺炎流行ってるらしいから気を付けてね。」

 

香港から広東省に入って仕事をしてから帰国するスケジュールだったのですが、流行っている場所はやはり気になります。突っ込んで調べてみると、それは湖北省武漢市あたりである事が分かりました。

 

「広東省から湖北省までは、近いと言えば近いがそれでも1,000Kmは離れている。まあ、大丈夫か。」

 

そう自分に言い聞かせて、広東省で仕事を終え、香港から日本に帰国しました。その時の広東省は誰も警戒している様子も無く、香港はデモの心配こそあれ、特に変化はありませんでした。

 

 

【ビザ手続きの高いハードル】

帰国後、マレーシアの学校から言われていた、息子の学生ビザ取得のために必要な書類を日本で集めていたのですが、マレーシア側が要求している書類に該当する日本の書類がどの書類なのか、学校側もはっきりとは分からず、日本の資料の写真をLINEでマレーシア側に送り、学校側がマレーシアのイミグレーションに確認する作業が何度か発生しました。但し、日本人はマレーシアにビザなしで3カ月滞在可能ですので、私達は安心していましたし、学校側も「3カ月ありますから」とのんきな事を言っていました。

 

実は、3月末には日本で用事もあったことから、妻子は3月中旬に一時帰国する事にもなっており、万が一息子の学習ビザや妻のガーディアンビザが取れていなくても、一時帰国によってビザなし滞在期間をリセットできる事も安心材料の1つでした。

 

そうこうしているうちに春節休暇を迎え、ニュースでは中国人の世界大移動が始まっていました。そしてその頃、「変な肺炎」は「コロナウイルス」の仕業だということが徐々に分かってきていました。

 

 

【コロナウイルスの脅威】

しばらくすると、コロナウイルスが各地で猛威を振るうようになってきました。中国では感染者が増え続け、死者も数百から数千へと桁数が変わっていきました。日本ではダイヤモンドプリンセス号内での集団感染が確認され、その後も各地で感染者が増え続けました。マレーシアは中国や日本と比べると最初の内は感染者が少なかったのですが、KLのモスクで集団感染が発生し、それからは警戒心が強くなっていきました。気がつけば暦はすでに3月。ビザなしでのマレーシア滞在可能期間は3カ月間。タイムリミットは3月末まで。ビザ取得に必要な日本の書類は分かったのですが、公証役場と日本の外務省による認証とマレーシア政府による領事認証が必要ということが分かり、コロナで騒然としている中、東京の公証役場やマレーシア大使館を行き来し、3月末にはその書類が手に入る事が分かりました。

 

「書類が入手できても、マレーシアに発送して、学校がそれを受け取り、イミグレーションで手続きするとなると、妻子のビザなし滞在期間は切れてしまうな。一時帰国を予定に入れておいて良かった。」

 

そんな中、世界のコロナ情勢は日々悪化していき、「フライトキャンセル」というワードがニュースで飛び交うようになってきました。今回の3月中旬の妻子の帰国便はKLから香港経由羽田行きだったのですが、日本の旅行会社に定期的にフライト状況を確認しては、ほっと胸をなでおろしていました。しかし、悪夢は3/4に突然やって来ました。旅行会社から1通のメールが届いたのです。

 

「コロナウイルスの影響により、KL-香港間のフライトが運休となりました。」

 

 

「フライトキャンセルキターーーーーー」

 

 

まあ、こういったイレギュラーには慣れていましたし、この時期の日本帰国は難しいと判断、すぐに切り替えて、他国へ出国しようという事になりました。妻はのんきに「行くならタイが良いかな?インドネシアが良いかな?」と言っていたぐらいです。私も中国でよくビザなし滞在を延長するために国外扱いの香港やマカオに日帰り旅行をしたものでした。ただ、今回中国と違っていたのはマレーシアが再度ビザなし滞在を認めるのは、一度国外に出て72時間経過後という条件があったということです。つまり、日帰りは通用せず、短くとも海外で3泊4日してからマレーシアに入国しないとビザなし滞在の権利を貰えないということです。実はこのルールが曲者で、妻子の運命を大きく左右する事になります。

 

 

【嘘のようなタイミングのロックダウン】

タイを行先に定め、1日余裕を取って4泊5日(3/15~3/19)の小旅行を決めた頃、世界ではロックダウンという言葉が出始めていました。私達も薄っすらと

 

「旅行中にロックダウンになったらどうしよう・・・」

 

と考えるようになりました。しかし、ビザなしで期限を超えてマレーシアに滞在し続ければ、不法滞在になります。学校にも相談しましたが、この方法しか思いつきませんでした。因みに息子の通う学校は中華系のインターナショナルスクールで、外国籍の生徒が多く在籍し、その当時ほとんどの外国籍の生徒が学習ビザを取得できていませんでした。ある意味、一度海外に出てから再入国するという方法は定石でもあったわけです。妻は不法滞在を回避すべく、息子を連れてタイへ飛び立ちました。

 

息子の学校には学年は違いますが息子の他に、日本人や日本人とタイ人のハーフの学生も在籍しており、その方達とネットワークを築いていたため、タイへの小旅行で選んだ場所は、そのご家族が住まわれている街でした。バンコクからさほど遠くないビーチのある街だったそうで、物価も安く非常に住みやすかったようです。軽く観光をして、そこそこ楽しんだようですが、その途中に悲劇は起こりました。学校からのLINEが私にも妻にも同時に入ってきたのです。

 

「マレーシア政府は3/18~3/31までロックダウンを敢行します。」

 

よりによって3/18から・・・。もうパニックです。あらゆる人脈を駆使し、各方面(大使館、領事館、日本人学校、日本人会等)に連絡をしてもらい、私自身も妻の人脈を頼ってペナンの日本領事館に電話をかけ、直接領事の方にどうすれば良いか確認もしました。結論から言えば、いくらマレーシアの学校に通っている子供、そしてその子供の見守りによりマレーシアに長期滞在している親という身分であって、その証明もあり、ビジター(例えば旅行者)ではないといっても、マレーシア政府関係部署も3/18から休業してしまう事を考えると、3/19にマレーシアに再入国できるかどうかはやって見ないと分からない、というものでした。恐らく成功確率1%未満でしょう。妻とよく話し合いをした結果、妻子はマレーシアのロックダウンが解除されるまでタイに滞在し、下手に動かない事を選びました。この頃はすでに移動をして、人と濃厚接触する事がコロナの感染リスクを高めることは分かっていましたし、それがその時の最善の方法でした。

 

コロナが我が家に与えた影響②へ続く

 

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【中国人の爆買い】

ここ数年、中国人の日本での爆買いがニュースで頻繁に取り上げられます。中国人の中で特に人気のある日本製品は「神器(Shenqi)」と呼ばれたり、人気のある日本の薬は「神薬(Shenyao)」と呼ばれたりして、一旦SNSで拡散すればみんながこぞって買い漁ります。そんな爆買いアイテムの中には、みなさんがよく知っている物が多く、例えば子供によく使われる小林製薬の「熱さまシート」やシリアルのカルビー「フルグラ」は非常に人気があるようです。そういえば、アメリカの友人が来日した際に、富士山観光に連れて行き、忍野八海に行った時には、お土産売り場に山積みされた「フルグラ」がありました。

忍野八海でフルグラかよ! 」と思わず突っ込んでしまいましたが、やはり中国人観光客が多く、売れるから置いているのでしょう。

 

 

【日本人の知らない、日本の良い物①】

台湾の社長と電話で次回のミーティングの打ち合わせをしていたある日のこと。

 

社長「ところで、今度会う時にある物を買ってきてもらいたいんだけど。もちろんお代は払うので。」

 

私「お安い御用ですよ。何を買ってきて欲しいんですか?」

 

社長「瑞鷹(ずいよう)の日本酒。特にこの大吟醸槽搾り(ふなしぼり)が最高に美味しいんだよ!」

知っている方々にはごめんなさいなのですが、私は知りませんでした。江戸末期創業の熊本の老舗蔵元。何でこの日本酒を知っているのかと尋ねると、台湾人の社長が日本の大手企業を訪問し、夜に飲み会が催された時にこの日本酒が振る舞われたとのこと。早速3本購入し、2本は台湾人の社長へ、1本は自宅用としました。商品ラベルにはしっかりと英語の表記があり、海外を意識した作りになっていますね。後日、台湾の社長には喜ばれましたし、自分でも飲みましたが、非常に深い甘みがあって美味しく頂きました。

 

 

【日本人の知らない、日本の良い物②】

今度は昨年末のこと。中国の社長からWeChatで、「ちょっと買ってもらいたい物があるんだけど。」と連絡が来たので、「おっ、きたきた!」ぐらいのノリで何が欲しいのかメッセージを待っていると、下記の写真が送られてきました。

知っている方々にはごめんなさいなのですが、私としては「なんじゃこりゃー! 」です。見るからに怪しいパッケージ(失礼)。調べてみると熊本の(また熊本!熊本ヤバい!)健康補助食品メーカーの商品でした。なんでも熊本の新鮮野菜を2年間以上自然発酵させて作り出したエキスらしいです。中国人の社長曰く、これは効くらしいです。なかなかお高いので自分で買うのは止めましたが、これも売れているようです。いやぁ、中国人たちの情報網と購買欲は本当に凄いですね。この手の商品は日本人が知る前に爆買いされて無くなり、後でその存在を日本人が知ることになるというイメージです。

 

 

【香港、マカオでバカ売れ】

最後に香港、マカオでバカ売れしている日本の商品を一つ。これは、日本人の誰もが知っています。香港出張中に同僚とレストランで夕食を食べた時のこと。

 

私「なんか、みんな焼きそばみたいな麺を食べてるな。ちょっとうまそうじゃない?」

 

同僚「そうですね。あれが何という名前なのか、聞いてみますか。炒麺(Chaomian)とはちょっと違うような・・・縮れ麺ですね。」

 

我々はスタッフを呼んで、「あの、向こうで食べている麺は何て言う名前なの?」と尋ねてみました。するとスタッフはニヤッと笑い、厨房の方に消えていきました。「何で何も言わずに厨房に行ったんだろう?」と思っていると、何か見覚えのある袋を持ってニヤニヤしながらスタッフが帰ってきました。その正体は、

 

 

 

 

 

 

 

 

                             あ~らよ、出前一丁!

 

向こうの席で美味しそうに食べている縮れ麺の正体は出前一丁でした。なんと、香港やマカオでは朝っぱらから出前一丁にスパムをぶっ込んだラーメンを朝食として食べたり、焼きそば風に調理した出前一丁にトーストを添えてみたり、もうやりたい放題。私はその時は尻込みしてしまい、チャレンジしませんでしたが、食べたことのある日本人の話では「意外とイケる」そうです。是非お試しあれ。なにはともあれ、日本人の知らない、日本の良い物を中国人に教えてもらう時代になったということです。我々ももっと頑張って日本の良い物を知らないとですね。

 

 

教訓:

1.中国人、台湾人、マレーシア人等中華圏の方々に日本の良い物を教えてもらう機会が増えました。しかも教えてもらったものは本当に良いものばかりです。彼らのネットワークは本物ですね。

2.日本にしか売っていないものであれば、インバウンドで爆買いとなりますが、最近はたくさん買ってくれる国に、日本のメーカーや代理店が進出し、それぞれの国でも販売を始めているケースが多く見られます。日本企業の海外進出を促してくれるのが爆買い、とも言えます。

 

 

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【発展の代償】

中国は今やGDP世界第2位の経済大国です。1996年頃からずっと中国を見て来ていますが、やはり発展のスピードが半端ではありません。日本も終戦からわずか20年で大きな復興を遂げた国として、ずっとGDP世界第2位の地位を保持していましたが、中国は階段を1段飛ばしどころか、3段飛ばしぐらいでススっと登りつめ、気が付けば日本は追い越されていました。発展には勿論代償がつき纏います。日本も今でこそ克服しましたが、発展の過程で多くの公害に悩まされました。中国では10年以上前から公害は社会問題になっていました。発展の代償は非常に大きく、多くの企業が改善を余儀なくされました。

 

 

【染物工場見学】

中国が公害に悩まされていて、政府から各企業へ改善要求が出ているという話を聞き、日本としては逆にビジネスチャンスだと思いました。公害を克服し、進んだ技術やノウハウを持っている日本としては、中国の公害を改善するビジネスはまさにうってつけです。早速人脈を駆使し、広東省のとある染物工場を見学し、現状把握と改善方法の提案をすることになりました。染物は昔と違って今は化学で作り出した染料を多く使っており、こちらの工場も例外ではありませんでした。化学染料はCOD値が高く、なかなか分解が容易ではないのです。

汚水を撹拌したり、曝気(ばっき)したり、フィルターで濾し取ったり、一通りの工程は組まれていたのですが、汚泥がかなり出るようで、工場の横にある敷地が汚泥で溢れていました。汚泥は処理業者に回収してもらえるのですが、お金がかかるので敷地に放置しているようです。これではその土地が汚染されてしまう恐れがあります。このような工場が数え切れないほどあるのが、「世界の工場」中国であり、これが現実です。

 

 

【下水処理施設訪問】

次は生活用水を処理する下水処理施設を訪問。こちらは先程の染物工場とはまた違う大変さがあります。染物工場ですと、汚水の主な原因が分かりやすいので、ある意味対応策を打ちやすいのですが、下水処理施設となりますと、食品の汚水や洗剤による汚水が入り混じっていて、最適な対応策を立てるには汚水を分析しなければなりません。施設の方も「色々な業者に汚水処理の設備を頼みましたが、なかなか際立った効果が出ていないのが現状」といっておりました。ドイツの技術も試したもののあまり効果がなかったそうです。

恐らくですが、やったことはすべて効果があるはずなのですが、汚水の量・質に対して、処理が追いついていないようです。豊かになった中国は汚水の量もそれこそ階段の3段飛ばしの勢いで増えているわけです。そして衝撃だったのが次の写真。下水は日本でも中国でも、放流可能なレベルにまで処理をして、河川に放流するのが一般的です。もちろんここでも最終的には河川に放流しています。その放流地付近に看板が立てられていました。よーく見てみると・・・

魚が泳いでいます  →  処理済の汚水を河川に放流します  →  魚が骨になります=死にます・・・

 

あかんがな・・・

 

私「この看板、ここの汚水を河川に放流したら魚が死ぬという意味ですか?」

 

係員「そうなんですよ~。だからその川は汚いんですよね~。」

 

いや、あなた方のせいで川が、そして魚が死んでいるんだよ!しかも確信犯かよ!下水処理施設は下水を処理しきれておらず、自然破壊の片棒を担いでいる訳です。現状を目の当たりにして、「経済発展の代償はかなり大きいな」と思いました。

 

 

【極端な環境対策】

最近では私の知っている工場もどんどん田舎へ移転か、廃業しています。深セン(Shenzhen)市郊外で木工業と塗装業をやっていた工場は、政府から工場の規模に見合わない環境対策の設備投資を迫られ、敢え無く廃業に追い込まれました。その工場が出来たばかりの時、周りは何もない荒野でした。経済発展につれて住宅地が郊外に広がり、気がついてみれば工場の周りには住宅地が広がり、最近では木工の木粉や塗装臭で住民からクレームが出ていたそうです。東莞(Dongguan)市の同様の工場は恵州(Huizhou)市に移転しました。聞くと、恵州市は東莞市よりも環境問題に対してうるさくないそうです。このように環境に負荷のある工場を田舎へ移すやり方は、環境問題の根本解決にはならず、社会問題になっています。

 

2年ほど前にニュースで知った雲南(Yunnan)省大里(Dali)の洱海(Erhai)という湖における中国政府の強権発動問題(風光明媚な観光地で、多くの資本投下が行われ、商業施設や居住施設が急激に増えた結果、生活排水の急増で湖にアオコが大発生し、見兼ねた政府が湖の自浄能力が回復するまで、湖付近の営業、漁業、農業を禁止し、庶民の生活に多大な影響が出ている。)等、同様のケースは枚挙に暇がありません。私達は、急激な発展は極端な対策を生み、結局庶民に皺寄せが来ることを学ばなければなりません。

 

 

教訓:

1.急激な発展に伴って払わなければならない代償が必ず出てきます。その代償を最小限にするために、事前に対策しておくことが大事です。

2.問題の先送りによって、後により大きな問題として返ってくる可能性があります。それを分かっていて先送りするのは止めるべきです。

 

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【プトラジャヤに滞在】

3泊4日でクアラルンプール(KL)に家族で滞在した時のこと。ホテルは星の数ほどあり、どれにしようかと迷っていた時に、The Everly Putrajayaというホテルが4つ星なのに非常にリーズナブルだったこともあり、あまり詳しく知らないプトラジャヤに滞在することに。プトラジャヤはクアラルンプール国際空港(KLIA)とKL市内(例えばKL Sentral駅)のほぼ中間に位置し、KL市内に行くにも、空港に行くにも、そこそこ便利です。KL市内に行く場合、電車での移動も出来ますが、1人ではなく数人(4人以内)で行動するならやはりGrab (第7話 Grabサイコー! https://ameblo.jp/asian28/entry-12533926145.html )を呼んだ方が安いし楽です。後で分かったことですが、プトラジャヤはマレーシアが国家を挙げて開発している行政都市だそうで、街が閑静で観光スポット(ピンクモスク、プトラジャヤ湖等)もあり、なかなか良い所のようです。

 

 

【KL市内でディナー】

今回は観光ではなかったのですが、折角だから美味しいものを食べようということになり、ガイドブック(ちゃっかり持ってきている)で調べることに。息子の好きな小籠包と私の好きな担々麺が食べられるということで、KL市内散策がてら、DORAGON-iという有名な中華レストランのPavilion KL店に行くことになりました。もちろんGrabでGo!

 

Pavilionとはブキッビンタンの巨大なショッピングモールで、その中には450店以上の店が軒を連ね、ちょっと日本ではあまり考えられない規模。レストランでは、台湾の鼎泰豊(Ding Tai Feng)や日本のらーめん山頭火等、カフェだったら香港の許留山(Hui Lau Shan)やマレーシアのOLD TOWN WHITE COFFEE等、まあ、何でもござれ状態。目移りしながらもなんとかDRAGON-iに到着。

北京ダックがお勧めのようでしたが、浮気せずに小籠包と担々麺、そしてチャーハンと野菜を少々注文。流石、鼎泰豊と肩を並べる名店と言われるだけあって、美味しく頂きました。食べるのに夢中になって、最初に写真を撮るのを忘れ、途中で気づいて食べかけの料理の写真を掲載するというブログあるある(ないか)的な写真をどうぞ。

お腹を満たし、KL市内を少し散策し、Grabでホテルへ帰ったのでした。

 

 

【灯台下暗し】

帰国前日までにお土産を買い込み、すべてのやるべきことは終了。帰国当日、フライトは夜中なので、時間がたっぷりあるということは知っていたので、ランチと時間潰しに、昨日Grabを利用した時に運ちゃんに教えてもらったIOI City Mallへ行くことに。下記は昨日の運ちゃんとの会話。

 

運ちゃん「プトラジャヤといえば、今はIOI City Mallが有名だよ。ほら、看板が至る所にあるだろう?」

 

私「あ、本当だ。IOIって何ですか?」

 

運ちゃん「マレーシア有数の不動産ディベロッパーだよ。だからMallでもマンションを販売してるよ。」

 

私「そうなんですね。因みにホテルの近くにもAlamanda shopping centerがありますけど、あそこはどうですか?」

 

運ちゃん「あー、昔はプトラジャヤにはAlamandaしかショッピングモールが無かったから、人気があったけど、IOI City Mallが出来てからは閑古鳥だね。」

 

そうこうしているうちにIOI City Mallに到着。

この写真だけでは分からないと思いますが、かなり巨大なショッピングモールです。何かロボットがモールから生えてきてます。中に入ると人、人、人!日曜日だったこともあり人を避けながら歩く感じでした。ただ、そんなことよりも驚いたのはレストランの多いこと!バーガーキング等のファストフードから始まり、マレーシア料理、インド料理、ベトナム料理、タイ料理、韓国料理、イタリアン、もちろん吉野家やラーメン屋、寿司屋等日本料理も充実。恐らく国内外の有名なチェーンストアがすべて入っているようなイメージでした。

 

そして中華料理代表、DORAGON-i・・・。

先日ガイドブックを頼りにGrabで30~40分かけて、わざわざ行ったブキッビンタンのDORAGON-i。

ホテルからGrabで10分かからないプトラジャヤのDRAGON-i。

 

まさに、灯台下暗し!この3泊4日を通して、マレーシアはショッピングモールの攻略が非常に重要だと感じました。そして、KLの仁義なきショッピングモール戦争はまだまだ続きそうです。

 

 

教訓:

1.疲れるとはいえ、旅行者にとって街を歩いて自分なりの発見を見つけることは醍醐味の一つ。しかし、疲れた時には1箇所ですべて事足りるショッピングモールがオススメです。特に食事は選択肢も多く、環境は清潔で快適です。

2.今流行っているショッピングモールが来年流行っているかどうかは分からない、KLではそんなショッピングモール戦争が勃発しているようです。ガイドブックでは情報が間に合わないことが多く、やはり運ちゃんの情報が一番早くて確かだと思います。Grabを利用した時に情報収集すると良いと思います。

 

 

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【著作権が通用しない国】

恐らく殆どの方がご存知かと思いますが、中国は著作権が通用しない国です。数年前にテレビで報道のあった北京、石景山遊楽園(Shijingshan Youleyuan)のディズ○ーランドのパクリ疑惑、最近では円谷プロが広東省のCG会社が制作した筋肉バキバキのウルトラマンを訴えたりしています。上海の○江戸温泉物語も物議を醸し出しており、このような疑惑は枚挙に暇がありません。

 

当然私も、何度も著作権に抵触するキャラクターに出くわしたことがあります。下の写真は浙江省寧波(Ningbo)市の某ホテルロビーに飾られていたキャラクターの人形たちです。

上の写真、左からクマモソ、ピカチョー、ドナルゾダック、ミキマウス。

下の写真、左からビッグス・バニー、くまのピー太郎。

 

とか言ってる場合ではありません!明らかにアカンやつです!それを各国のビジネスマンや旅行者が宿泊するホテルロビーに惜しげもなく投入するこの感覚!やはりこの国には著作権が通用しないのです。おまけにもう一つ、広東省深セン(Shenzhen)市の雑居ビル入り口に鎮座していたアレをパシャリ。

関節の可動域が少なそう。バランスが悪い、そして弱そう・・・

 

 

【偽物ビジネス最前線】

以前、商品を入れるバッグを検討するために深センの工場を訪問した時のこと。総経理室に通された時に、テーブルの上に見たことのあるブランドのバッグが置いてありました。私はブランドバッグには疎いのですが、明らかにかの有名なプ○ダのバッグです。

 

私「総経理、このバッグは?」

 

総経理「あー、プ○ダの最新モデルね。香港で買わせて持って来させたんだよ。」

 

私「お好きなんですか?」

 

総経理「ビジネスだよ。分解して研究しないとそっくりに作れないでしょ。」

 

マジか!ここは偽物ビジネス最前線かよ!

 

流石にビックリしましたが、これが中国なのです。このような犯罪行為を見た感じ普通の工場が平気で行ってしまう現実。私はここまで大胆に著作権を気にしない中国に少し違和感すら感じていました。

 

 

【超リアリストな中国人】

私が大学で中国哲学を勉強していた時のこと。日本人と中国人の思想の違いで最たるものが死生観という内容が出てきて、時間はかかるとしても死を受け入れるのが日本人の特徴であるのに対し、死後のことなどあまり考えないのが中国人の特徴だと言っていました。当時は「そうなんだ」ぐらいにしか思っていなかったのですが、『沈黙の宗教--儒教』(ちくま学芸文庫、加地伸行著)を読み終わった時になんとなくその意味が分かりました。また、中国人の多くは死後の世界にあまり興味が無いようで、「現世で如何に名を残すか」が非常に大事なようです。例えば久しぶりにあった知り合い同士が世間話としてお互いの仕事の話をする時に下記のような話が出たりするそうです。

 

Aさん「どうも、Bさん。お久しぶりです。仕事の方は順調ですか?」

 

Bさん「景気が良くない中で、総経理が売上を上げろとうるさくて、困っているところですよ。」

 

Aさん「Bさんはまだ雇われ(=サラリーマン)なんですか。私は2年前に独立して、今では支店を3店舗持つまでになりました。」

 

一見Aさんはズケズケと物を言う、他人に配慮のない人のように思われるかもしれませんが、多くの中国人が「雇われ」で終わりたくない、成功して財を築きたいと思っているようで、正直超リアリストだと思います。では、成功して財を築くにはどうすれば良いのか?コツコツ仕事をしていては時間がかかってしまいます。手っ取り早く成功する方法が良いに決まっていますが、そんな物は普通ありません。普通ではなかなか成功しない。私の持論ですが、だからすでに知名度のあるものを模倣してでも商売をする(偽物を生産・販売する)ことにあまり躊躇がないのではないでしょうか?そこには商魂逞しく、超リアリストな中国人の思想が垣間見れます。良い物を参考に、更に良いものを作るのは誰でもやっていること。しかし、良い物をそっくりに作り、安く売ることを躊躇しない行為は、やはり感心できるものではありません。

 

 

教訓:

1.偽物と分かっているのにそれを買ったり、それで楽しむ人が必ずいる。だから偽物は無くならない訳で、この人間心理を絶妙に見抜いたビジネスが、著作権お構いなしの偽物ビジネスです。

2.超リアリストな中国人は、成功するためなら法や倫理に反する行為だとしても、それを商売にしてしまいます。そこは見習うべきではありませんが、その逞しさは見習う価値があります。

 

 

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【台湾人の心の拠り所、龍山寺】

台北で有名な観光地と言えば、故宮博物院や士林(Shilin)夜市を思い浮かべる人が多いかと思いますが、同じように有名な場所として龍山(Longshan)寺があろうかと思います。何回か足を運んだことがありますが、いつも多くの人が参拝しており、非常に賑やかです。この龍山寺、福建省から移住してきた漢族によって、当時疫病が流行っていたこの地の平安を祈るために建てられたそうで、ご本尊は観音菩薩だそうです。その観音菩薩像が第二次世界大戦中でもまったくの無傷だったという言い伝えがあり、空襲の度に人々は龍山寺に集まったそうです。現代においても人の往来は絶えることなく、今では良縁を求めたり、子宝や安産を求めたり、健康祈願をしたりと、まさに台湾人の心の拠り所となっています。

【いったい何教寺院?】

ご本尊が観音菩薩ということで、「仏教寺院なんだろうな」と思っていたのですが、少し気になることを見つけました。それは観音菩薩の他に、孔子、媽祖、文昌帝君、関帝という風に、様々な神が祀られていることです。孔子と言えば儒教の始祖ですし、他の神々も調べると、航海・漁業の守護女神・媽祖と学問の神・文昌帝君は道教の神のようです。商業の神・関帝はお馴染みの三国志の関羽が民間信仰によって商業の神に祀り上げられたわけですが、こちらも道教と深い繋がりがありそうです。仏教寺院なのに儒教や道教の神々が祀られている?これは一体どういうことなのでしょうか?

 

 

【歴史に翻弄された台湾】

元々台湾には多数の原住民が存在し、今に至っていますが、彼らは精霊信仰(アニミズム)によりあらゆる自然、動物、物を信仰の対象、神と崇めていたようです。これは仏教が伝来する前の日本でも見られた傾向かと思います。17世紀には欧米列強(オランダ、スペイン等)の帝国主義により台湾が統治され、キリスト教がやってきます。また道教、仏教、儒教は中国大陸から漢族が18世紀頃今の台湾に本格的に移住してきたそうで、お互いの垣根なく広がっていったそうです。仏教においては日本の台湾統治時代に浄土真宗、曹洞宗、浄土宗などの日系仏教の影響も多分に受けたようです。こうして道教をベースにしつつも、あらゆる宗教を融合した台湾の独特な宗教観が生まれることになります。

 

 

【文化の融合はアジアの最大の魅力】

アジアの国々は多民族国家、単一民族国家の違いはあれど、アジアの国同士の文化の融合、西洋文化との融合等によって多様化し、独特の文化を形成していると思います。我々がアジアの国々に行った時に感じる、雑多な喧騒の中のノスタルジックな気分や、逆に新鮮な感覚。これらは今までの歴史が培ってきた文化の絶妙な融合によって生まれたものかと思います。龍山寺を参拝しつつ、長い歴史に思いを馳せることができ、「やっぱりアジアって面白いなあ」と改めて実感したのでした。

 

 

教訓:

1.宗教はお堅いイメージがあるが、ちょっと調べるとその国の歴史が垣間見れて結構面白いです。

2.台湾は歴史に翻弄されて大変な思いをしている分、他を受け入れる寛容さを持っていると思います。見習うべき部分ですね。

 

 

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【電子マネーは東南アジアでも】

マレーシアに行った時、東南アジアの配車アプリ、Grabに出会いました。Grabはアメリカで言うところのUber、中国で言うところの滴滴(Didi)ですが、非常に使いやすく、電子マネーとしても使える優れものです。中国の電子マネー、WeChat Payの洗礼を受けた (第6話 電子マネー大国、中国 https://ameblo.jp/asian28/entry-12533146949.html )筆者でしたが、出張者や旅行者に極めて厳しい中国のWeChat PayやAliPayに対し、Grabは非常に寛容で、我々を優しく包み込んでくれるのです。

【Grabの利点】

何がそんなに良いのか?まずは私が知っているGrabの利点を列挙します。

 

・現金で支払うことも可能ですし、日本で発行したクレジットカードと紐付けて電子マネーとして使うことも可(※WeChat Payとは違います)。

・東南アジア8カ国で使用可(※マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム、インドネシア、ミャンマー、カンボジア 2019年10月現在)。

・最安値の小型車の配車から、例えば大きな荷物を積みたい時にバンタイプの配車等、ニーズに合わせて車種を選べる(※周辺にそのような車がいない場合はもちろん選べない)。

・車種、色、ナンバープレート、ドライバーの顔写真がスマホで見られ、到着予想時間も表示されるので、非常に分かりやすい。

・チャットでドライバーとやり取り出来るし、ドライバーとの無料電話も出来るので、「呼んでも来てくれない」ということがない(※多少の英語力が必要)。

・ぼったくりが多いと言われている東南アジアのタクシーと違い、現在地と目的地を入力すれば価格が確定するし、しかもパスポートナンバーで登録・管理されているドライバーが目的地まで連れて行ってくれるので、非常に安心(※つまり、普通のタクシーより安くて安全)。

・Grabポイントがサクサク貯まるので、ダンキンドーナツをポイントでGETしたり、スタバで割引が使えたり、非常にお得。

 

更にマレーシアは日本や香港と比べるとタクシー代が安いため、本当に足代わりとしてGrabが使えるというのも利点ですね。

 

 

【Grabサイコー!】

Grabを利用した中で、「Grabサイコー」と思った使い方を紹介します。

 

・東南アジアはお土地柄、突然スコールが降ってきたりしますが、例えば外出中にスコールに降られ、例えばホテルのロビーやデパートに逃げ込んだとします。すぐに止めば良いのですが、たまに止まない時もあります。そんな時は迷わずGrab。数分でお迎えが来てくれます。

・KLIAからKL市内へ移動する際、はじめは空港内のカウンターでタクシークーポンを購入して、空港職員の誘導のままにタクシーに乗っていましたが、Grabを使った方が安いです。空港で買うタクシークーポン代はKLセントラル駅までで約120RM(リンギット)ですが、Grabですと80RMぐらいです。40RM≒1,200JPYお得です!

 

 

教訓:

1.東南アジアではGrabは必須。空港到着後すぐに使えるようにしておくことをお勧めします。

2.最近はUber Eatsのようなフードデリバリーサービス、その名もGrabFoodのサービスも良く見かけます。旅行中にレストランに食べに行くのが億劫な時は、GrabFoodを使ってホテルに料理を持ってきてもらうのも悪くありません。

 

 

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【電子マネー大国】

 

「スマホ決済率"日本10%、中国98%"」

 

最近、このようなショッキングな数値を目にすることがよくあります。日本では消費税増税に絡めて、電子マネー普及のために各社が躍起になってキャンペーンを打っていますが、色んなサービスが乱立しすぎて、「どれを選べばいいのか分からない」というのが大半の方の本音ではないでしょうか。それとは真逆で、すでに電子マネーによるスマホ決済がなくなったら、社会が停滞してしまうほど普及しまくっているのが、電子マネー大国、中国です。

 

 

【選択肢は二択のみ】

中国ではデビットカードである「銀聯カード」が一気に普及し、日本の店舗内にも「銀聯カード使えます!」的な案内を目にすることがあるかと思いますが、現状スマホ決済においては二択になっています。それは「Alipay(アリペイ)」と「WeChat Pay(ウィチャットペイ)」です。私の場合は中国のビジネスパートナーとの連絡手段がすべてWeChatになっているので、必然的に「WeChat Payを使えるようにしたい!」となるわけです。ただ、このWeChat Pay、なかなかの曲者でした。

【出張者や旅行者に厳しいWeChat Pay】

中国出張中に、中国人がレストランのターンテーブルに貼り付けてあるQRコードでスマホ決済したり、路上で弾き語りをしている若者が投げ銭代わりにQRコードを置いていたりするのを目の当たりにすると、当然自分も使いたくなるわけです。色々調べると、どうも中国に住んでいて、銀行に口座がある方が、WeChat Payと口座を紐付けることによって初めて使えるようになるようです。中国で発行されているクレジットカードであれば、それも銀行口座と紐付けてあるので、WeChat Payに登録できるのですが、日本で契約したクレジットカードですと、日本の銀行口座と紐付けられているので登録できません。

 

 

【ひらめきと挫折】

「待てよ、中国銀行の支店が東京にあったぞ。そこで口座を作ればWeChat Payに紐付けられるのでは?同銀行間であれば、問題ないはず。」我ながらよいひらめきだと思いつつ、早速中国銀行東京支店に連絡。

 

私「すいません、中国でWeChat Payを使いたくて、そちらで銀行口座を作りたいんですが?」

 

銀行員「えーと、日本の方ですか?」

 

私「そうです。中国出張が多いので、WeChat Payを使えるようにしたいんですが。」

 

銀行員「あー、最近たまにそういった問い合わせを頂くのですが、実は中国本土の中国銀行と日本の中国銀行は全く別の扱いでして、こちらで口座を作って預金しても、中国本土では出金できないんですよ。」

 

ちーん。私の浅はかなひらめきは見事に打ち砕かれ、挫折を味わったのでした。

 

 

【滴滴(Didi)のスマートなことよ】

WeChat Pay問題が解決しないまま、また中国へ出張した時のこと。ビジネスパートナーと夕食を共にし、お酒も入って楽しい時間を過ごした後、車を運転できる人がみなお酒を飲んでいることに気付き、「タクシーを捕まえないとなー」と思っていると、ビジネスパートナーが、

 

ビジネスパートナー「滴滴呼びましたから、外へ出ましょう。もう、外で待っているようです。」

 

私「ありがとう。では、このへんで失礼しますね。」

 

ビジネスパートナー「お代はすでに払ってますから、現金等は一切必要ないですからね。」

 

私「おー、これがスマホ決済で利用できる滴滴の配車アプリのサービスですか。これは便利だしスマートですね。」

 

こんな便利な物を見せられたら、自分も使いたくてしょうがありません。翌日タクシーでビジネスパートナーの事務所に行かなければならないのですが、滴滴は使えないわけで、なんとも歯痒い気持ちになりました。

 

 

【苦肉の策、だけどデジタルなのにアナログ】

翌朝、ホテルのロビーでタクシーを呼んでもらおうとした時のこと。

 

私「すいません、タクシーをお願いします。」

 

ホテルフロント「お客様、滴滴の方が早いですし、確実ですよ。」

 

私「外国人なのでWeChat Payが使えないんですよ。」

 

そういった私の顔を、「なんだ、使えないんだ。 」といった蔑むような冷ややかな目で見たのを私は一生忘れません。そして、ここで苦肉の策を思いつきました。

 

私「では、私があなたに現金をお支払いしますので、代わりに滴滴で配車して頂けないでしょうか?」

 

「ちっ、面倒くさいお願いをしてくる客だ。」という心の声が私には聞こえたような気がしました。しかし、流石はホテルマン、なんとか対応してくれ、無事に滴滴による配車が成功し、ビジネスパートナーの事務所に行くことが出来ました。でも、超デジタルなサービスのはずなのに、言葉を駆使して現金を渡したりして、超アナログな行為。全くスマートではありませんでした。

 

 

【ビジネスパートナーの妙案?】

この一連の出来事をビジネスパートナーに伝えると、彼も私にかなり同情してくれました。そして妙案?を伝授してくれました。それは、「中国人の友人や知人に現金を支払い、WeChat Payでスマホにその金額を入金してもらう」という方法。確かにその方法を繰り返せば、ウォレット内に電子マネーが貯まり、いざという時に使えるようになるかもしれません。でも、なんだか超アナログで、なんだかスマートではありません。かと言って、非中国滞在者が中国で口座を作るのも大変だと聞いています。これぞまさに八方塞がり。改めて中国の厳しさを思い知ったのでした。

 

 

教訓:

1.出張者や旅行者は中国の電子マネーを使いたくても使えません。クレジットカードもたまに「外境(Waijing)カード=海外で発行されたクレジットカードはうちでは使えません」と言われたりします。時代に逆行しますが、中国では現金を持っておいた方が無難です。

2.ホテルに滞在している場合、滴滴を利用する苦肉の策としてホテルフロントの方に手伝ってもらう方法があります。面倒臭がられますが、一応対応してくれます。

 

 

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