・「あの人、ほら、あれ!」で会話する
うちの母ちゃんには、昔からちょっと変わったクセがある。それは、人の名前や作品名を思い出せないまま会話を進めることだ。例えば、テレビを見ながら突然、「あの人、ほら、あれ!」と言い出す。そこから会話が始まるのだが、問題はその後である。

「ほら、あのドラマに出てた人よ!」と母ちゃんが続ける。
「えーっと…誰だっけ?」とこちらも考え始める。
「ほら、あれ!あの俳優さん!前に見たあの映画にも出てたじゃん!」
「え、どの映画?」
「ほら、あれよ、あれ!」

こうして会話の8割が「ほら、あれ!」で埋め尽くされていくのだ。結局、具体的な名前は最後まで出てこないことがほとんど。



「もしかして、○○さん?」とこちらが言うと、母ちゃんは「違う違う!もっとこう、シュッとしてて、あの…ほら!」と再び謎のヒントを出してくる。だが、肝心の名前はやはり出てこない。最終的には、「ま、いいか!」と笑って終わるのがいつもの流れだ。

このやりとりは家族の中ではもう恒例行事になっていて、むしろ母ちゃんの「ほら、あれ!」が始まると、「またか!」と笑いながら付き合うのが暗黙のルールになっている。結局誰のことだったのかはわからずじまいだが、なぜか会話は成り立ってしまうのが不思議だ。


・母ちゃんの変なクセ、冷蔵庫の謎のストック
うちの母ちゃんには、なかなか独特なクセがある。そのひとつが 「冷蔵庫の謎のストック」問題 だ。これは、母ちゃんが 一時的にハマった食べ物を「これ毎日食べる!」と宣言し、大量に買い込むが、3日で飽きる という現象である。

たとえば、ある日突然「ヨーグルトは体にいい!」と宣言し、スーパーで特売のヨーグルトをカゴいっぱいに詰め込む。「これから毎朝ヨーグルト生活!健康第一!」と意気込むのだが、3日もすると「あれ?最近食べてないな…」となる。そして、そのまま冷蔵庫の奥へ。

しばらくして冷蔵庫整理の日がやってくる。奥から ヨーグルト10個セット(賞味期限2ヶ月前) がひっそりと姿を現す。まるで冷蔵庫の異世界から発掘された遺物のようだ。「え、これいつの?」と恐る恐る確認すると、「賞味期限が…2ヶ月前…?」と戦慄が走る。

しかし、これだけでは終わらない。さらに奥を掘り進めると、ミイラ化した納豆 が発掘される。パックの表面がなんだかゴワゴワしている。母ちゃんは「納豆は発酵食品だから大丈夫!」と謎の理論で食べようとするが、さすがに全員に止められる。

この「冷蔵庫のタイムカプセル発掘イベント」は定期的に開催され、毎回予想外の遺物が出土する。ちなみに最近の発掘品は、「健康にいいから!」と買った アボカド(跡形もなく崩壊済み) と、「毎日食べる!」と宣言した チーズ(カビと共存中) であった。

母ちゃんよ、頼むから ほどほどの量で買ってくれ…!