小学校で同じクラスだったK君。
天パーで、いつもふんわりとした表情だったK君。
ビニール素材のペンケースに入っているペンを取る時、
いつも腕をクネクネさせて鉛筆をカチャカチャと鳴らしていた。
僕は、その仕草に何故か憧れていた。
鉛筆がカチャカチャとぶつかり合う音が好きだったのか、やわらかい腕の動きが羨ましかったのか、僕にはよく分からない。
ただただ、憧れていたのだ。
同じ教室の中で真似をするのは躊躇われたから、
僕は塾で真似をさせてもらった。
百円ショップでビニール素材のペンケースを買い、
家のありったけの鉛筆を流しこんだ。
そこに入れた鉛筆は、短くなった状態で実家にたくさん残っている。
もちろん、ビニール素材のペンケースに入って。
僕に、ビニール素材のペンケースに入った鉛筆をカチャカチャと鳴らすという経験をつくってくれたK君に感謝。
('-^*)/