今日の読売新聞の1面の記事に目が留まった。

 

歌人  岡野弘彦さん(93歳)の戦争を語り継ぐ、受け継ぐという記事

少し抜粋しますが

「1945年4月13日大阪の陸軍部隊から茨城の霞ヶ浦に向かう途中東京で空襲を体験した。線路の脇、土手の上に桜が満開に咲いている。それが、熱気に包まれて1本、2本と燃えていく。

空襲のあと人々の遺体がごろごろと横たわっている。他の兵と二人がかりで手足を持って、遺体を積み上げていきます。遺族が探しに来た時の為に身元を調べて油をかけて焼く。

1週間くらいして茨城の小学校にいた部隊に復帰。校庭に桜の老木がらんまんと咲いています。こんなに桜をむごい花だと思ったことはない。死体の油のにおいがしみついた軍服の上に、花が散り注いで、一生、桜を美しいとはおもうまいと心に決めました。この時のことを歌に出来たのは10年くらい後です。」

すさまじくひと木の桜ふぶくゆゑ身はひえびえとなりて立ちおり

 

日本の歌人を代表する岡野弘彦さんのこの歌は重いショボーン