ショップやブログを始めた当初から、私は
霊感商法と思われてしまうことだけは真っ平ごめんで、
それだけは、正直 虫唾が走るほど、イヤ でした。

だから、よく言われる石の効果や伝承等々も、
実はあんまし積極的に書いてこなかったんですよね。

エネルギーがどうのってだけだって、
怪しいと思う人には、充分に怪しいからね、既に。
この視点は、実は私、ものすごく強かったんですよ。


ショップでは、お客様が選択するための情報として、
この石はこういう石だと言われていますってことは、書いてあります。

でもね、だからね。
個々の石について書いてあるショップの文章見てもらうと分かるんだけどね。

「と言われています」
「のようです」

そんな文末ばっかりです。
古くから言われている伝承のピックアップだから。
伝聞の形でしか書けなかった。
私には感じられないものだったから。


5年前くらいには、まだ今より
霊感商法のニュースもとても多かったのですよね。
今、あんまし聞かないのは、
この数年で結構人の意識も変わってきたんだなあと、
実感するヒトツなんですけど。

60万で売りつけられた水晶とタイガーアイとかね。
昔、テレビでよくやってましたね。
かなり大粒だけど、立派な桐の箱に入ってるけど、運勢判断込みらしいけど、
60万、ないわー!っていう。

そういうことに敏感になっていたから、
目にしたニュースです、これも。
そして少しずつ、自分の中で積み上げてきた考え方です。
  ↓↓↓
つくばでお話しした「自然に返さないでください」の補足説明
   これ一本で1万ビュー以上を叩き出した記事。
   みんな興味があったんだね。
   紹介してくれた方々も、ありがとう。



ま、でも考えれば、有名な占い師の方たちは、
1回見てもらうのに数十万って場合もあるみたいだから、
納得して払うものなら、それでいいのかもしれないけど。

問題は、そこまで価値があるかないか分からないものに、
1度お金を払ってしまった人が、
足元を見られて、
弱みに付け込まれて、
依存させられて、
次々に売りつけられてしまうことで。

騙す側は当然悪い。
酌量の余地なんかありませんよ。

でも、騙される側の心の隙って点も、見逃せない。
何かに縋りたい気持ちも重々分かるんだけど、
でもそこは個人個人が、
自分自身をしっかり持つってことでしか、
避けられないことではあるんだよなあって。

そう思いながら、
それでもやっぱり「石」なんですよ。
世間一般的には「怪しい」と取られることも多かった、や、今でも多いかもしれませんよね。

気づいておられる方もいらっしゃるかもしれませんが、
私ね、パワーストーンって言葉を極力使わないようにしています。

ブログ書き出して何年も経っているので、
検索したらそれなりに出て来ちゃいますけど、
ショップでもパワーストーン売ってますみたいなこと、書いてないです。

書きたくなかったんだもん。
この言葉自体、好きじゃなかったし、
パワーストーン=霊感商法、って思う人が
いっぱいいたんだもん、まだ当時は。
言われて初めて、そうだったの?と思う方もおられるでしょ?
それくらい過敏だったんですよ、私。

   ただこれは「私が」使う場合においてのみで、
   他の方が使う分には、なんとも思いません。
   お客様がそう言われても書かれても、否定しません。
   ビジネス的には、認知の高い言葉を使うのは鉄則ですよね。
   だからこれは、ビジネス目的と考えた場合、
   真っ先に突っ込まれる、私の無駄なコダワリです(^m^)


とはいえ、
石に価値を見い出す方、興味のある方は、
ただなんとなく好きって場合も、とても多いけど、
そもそも、なんらかのエネルギーみたいなものを
側に置きたいとか、身につけていたいとか、
そういうのが、あったりしますよね。

ただなんとなく好きで、これを持っていたいって、
そう感じるソコ、そのものが既に
石とご自身の感受性のマッチングなんだけどね。

でもさ、そういったことを全く信じない人にとっては、
なんとなく持っていたいっていうその感覚ですら、
怪しさMAXだと、捉えるんですよ?
エネルギー話に親和性の高い方には、信じられないでしょ?

石が好き?
占いが好き
ああ、もうアンタ、めちゃくちゃ怪しい!(笑)


私の父は、そのタイプでしたから。
私は、エネルギーとか占いとかUFOとかオカルトとか、
小さい頃から、ひとつひとつ、100%否定されて、育ちました。
物心つく頃から既に、人一倍興味があったにも関わらず。
全ての芽を潰されて、育ちました。
それで培われた、怪しさセンサーです。

だからこその、大きなブロックも長い間抱えていたし、
自分にはそんなものを理解できる感受性はないと思い込んでいたし、
霊感商法という言葉や事象に対する、大きな嫌悪感を抱えていたんです。

この嫌悪感はね、
そんじょそこらの人達には負けないよ。
年期が違うから(^m^)

どうしても心が惹かれてしまう方向に、ようやく歩き始めても、
石だけでも怪しいのに、
石を選ぶ意味に説得力を持たせたいからって手相を習ったら、
いやいやいや、更に怪しいから!と笑われても(笑)
親から全否定されていた「それ」に、自分がなる訳にはいかないのです。
典型的な「いい子シンドローム」なんですけどね。

だから、ふわっとしてよく分からないエネルギーという角度ではなく、
鉱物学的なアプローチをしようと、
公益財団法人日本生涯学習協議会の
天然石検定の勉強を、自分で始めたのです。
時間なくなっちゃって1級取れてないけどね( ̄◇ ̄ゞ

天然石検定は、天然石の鑑別などもされている
日本彩珠宝石研究所の所長、飯田孝一さんの著書を公式教材としています。
飯田さんのスタンスは、
天然石のエネルギー云々一切、認めておられないはず。
教材にも、そんな話は何一つ書かれてはいません。

鉱物としての石の勉強は、ものすっごく面白かったです。
過去形じゃないですけどね。
エネルギーやパワーが分からなくても、そんなこと気にしなくても、
石はこれほど面白い代物だったんだーって、それが分かったことが、
自分には何も感じ取れないと思っていた私には
本当に本当に嬉しかった。

同時に、市場に出回っている、
業界特有の紛らわしい石達についても、
必死で頭に叩き込みました。
(勿論知らないこともまだまだ多いよ)

一般のお客さんにとっては、
ふんわりした話なんかより、そこが、
何よりも一番大切なところだと思ったから。

○○って石ですって言われて買ったら、
全然違う石でしたってことも、結構多いですしね。

だからこその、クリスタル基礎講座だったんです。
私の講座、エネルギー話は一切出てこないですよ(笑)

それは私自身が昨年から内面的に大きな変化があったと
自覚した今でも、変えるつもりはないのです。
揺るぎない基礎だと思っているから。



ここまでまとめて書いてはこなかったけど、
ブログの文章の中には、今までもこういった話を
チラホラとばら撒き加減に出してきてはいました。


でもね。
タイトルの言葉です。


人は自分が読みたいものだけを読み
記憶したい言葉だけを記憶する


私はこうである。
それはこういう理由で。
だけど本当はこうなのだ。

例えばこんな文章があったとして。
3行目で1行目を否定していたところで、
「私はこうである」だけが一人歩きするんだわ。

たったの2行先すら、読んじゃいねえ(笑)


だもの、少しずつ計算して、
うざったくないようにちょこちょこと散らばして盛り込んだ
自分の思いや、考え方なんて、
意識してちゃんと読もうと思わない人には、一切伝わらないのよね。

勿論、そういう人たちばかりじゃないことも、重々承知しています。

きちんと細部まで読んでくれて、
シンパシーを感じてくださっている方々には、泣きたいほど感謝しています。
最近ね、そんなお客様も同時に増えたの。
自分に起きている不思議話を書くようになってから、特に。
私の右往左往や試行錯誤と一緒に、
ご自身の同じ部分に気付いてくださる方なんかもいらっしゃって。
ホントにどうもありがとう。


だからこそ、気をつけなくちゃいけないという言葉も身にしみます。

でも、一体、どれくらいの頻度で、
こういった細かいことを訴え続ければいいんだろう。
読みたいものだけを読んで、
記憶したいことだけを記憶する「世間」というものに。

どんなに気をつけていたって、言う人は言う。
分からない人に分かってもらう必要はない。
そういうものに命という時間を削る必要はない。
そう笑って、しなやかに前進している人も、確かにいるんだよね。