「耐える」と「堪える」は、どちらも「たえる」と読みます。
意味がよく似ていることから、どう使い分ければいいのか迷ってしまう人も多いはずです。
使い分け方について解説する前に、実際の用例から見ていきましょう。
「耐える」の用例
- 痛みに耐える
- 風雪に耐える
- 屈辱に耐えがたい
「堪える」の用例
- 長年の使用に堪える
- 任に堪える
- 見るに堪えない
こうして見ると「堪える」のほうが難解な印象を受けるかもしれません。
実は「耐える」と「堪える」には、どちらも「もちこたえる」「こらえる」という意味があります。
では、どう使い分けるかと言うと、「堪える」にあって「耐える」にはない意味がポイントとなります。
「堪える」には、
- 負担に対応できる能力が備わっている
- やるだけの値打ちがある
といった意味もあるのです。
これらの意味は「耐える」にはありません。
前に挙げた用例を振り返ってみましょう。
- 痛みに耐える
- 風雪に耐える
- 屈辱に耐えがたい
いずれも「もちこたえる」「こたえる」の意味で使われています。
これに対して、
- 長年の使用に堪える
- 任に堪える
といった用例では、「使用にもちこたえるだけの能力がある」「役目を果たせる能力が備わっている」といった意味が付加されているのです。
さらに、
- 見るに堪えない
この用例では、見るほどの値打ちもないという意味で「堪える」が使われていることが分かります。
まとめると、
「耐える」はシンプルに「もちこたえる」「こらえる」という意味であるのに対して、
「堪える」は「それだけの能力がある」「値打ちがある」といった意味が上乗せされます。
「堪える」のほうが「耐える」よりも難しく感じるのは、意味が付加されて複雑になっているからなのですね。
文章を書いているときに「耐える」と「堪える」の使い分けに迷ったら、「能力」「値打ち」などの意味があるのは「堪える」のほうだ、と思い出すようにしましょう。