こんにちは。アセアン進出支援協会の阿部です。

 

1月20日、アメリカで歴代最高齢の新大統領が誕生しました。21日、アセアンは外相会議でさっそく、「アメリカとの戦略的なパートナーシップをさらに強化するため、バイデン新政権と協働していきたい」という声明を発表しました。これを受けるような形で、27日にはアメリカの新しい国務長官となったブリンケン国務長官は、南シナ海問題について「東南アジアの権利主張国の側に立って中国の圧力に対峙する」という声明を発表するなど、トランプ政権で離れてしまったアセアンとアメリアの関係改善を期待する兆しを見せています。

 

 

また、EUが昨年12月にアセアンと開いた外相会議のなかで「両地域の関係を戦略的パートナーシップに格上げすることで合意」し、将来的には自由貿易協定(FTA)の締結など経済分野での連携を強める方針にあることが1月19日の日本経済新聞で報じられました。

 

 

戦略的パートナーシップは、長期に渡り相互補完的で対等な業務提携を意味する言葉としてよく使われますが、イギリスがEUから離脱したこと、またEUが中国との関係を強化していたなかで、コロナ禍がこうした方針を見直す契機になったことが背景にあることは明らかで、EUとアセアンの間でこれが成立すれば、計37カ国、人口規模で11億人の経済圏が発生することになります。昨年誕生したRCEP含め、こうした各国の動きからも、アセアンが世界経済の発展に大きく寄与する期待がされていることが理解できます。

 

 

一方のアセアン。域内の関係が盤石かというと、必ずしもそうとはいえないようです。カンボジアやラオスが中国寄りであることは広く知られていますが、こうした状況に少なからず不満足な参加国もあり、昨年11月にはシンガポールの元外務次官が「カンボジアとラオスが自国の国益について「誤った」選択をするならアセアンの他の加盟国を救うためにも両国の切り離しが必要になるかもしれない」と示唆し大きな波紋を呼ぶなど、状況次第では中国との関係性の在り方がアセアン各国の関係にヒビを生じさせる恐れも否定できません。

 

各国それぞれの思惑を胸にコロナ後の世界経済はアセアンを軸にして廻る、と言ったらすこし大袈裟でしょうか...。

 

 

 

□―――――――――――――――――――――――――――――■

 

≪アセアンを学ぶ 日本発アセアンの情報発信ステーション≫

アセアン進出支援協会 http://aseanasa.com/

 

 

 

 

    

こんにちは。アセアン進出支援協会の阿部です。

 

2021年は止まぬ新型コロナの感染拡大を受け、11都府県に及ぶ緊急事態宣言からスタートしてしまいましたが、

これも1日も早い日常を取り戻すため。しばらくは我慢の時が続きそうですネ。

 

そんな新年がスタートし、日本では通常国会がはじまり、首相の演説では早期のワクチンの接種ができる体制を進めていくことが表明されました。ワクチンの動向如何が、世界の情勢を握っていると言っても過言ではないでしょう。

 

※画像はイメージです

 

 

▽中国のワクチン外交

 

そんなワクチン開発でいま先頭を走っているのは次の国々です。

・ファイザー(アメリカ)

・モデルナ(アメリカ)

・アストラゼネカ(イギリス)

・ビオンテック(ドイツ)

・シノバック(中国)

 

このなかで、アセアンに大きな影響を及ぼしているのはなんといっても中国でしょう。

 

中国の王毅外相は、1月11日~16日にかけて、ミャンマー、インドネシア、ブルネイ、フィリピンといった国々を訪問し、

昨年の10月にも、カンボジア、マレーシア、ラオス、タイ、シンガポールを歴訪しました。

 

…そうです、しかし上記からはベトナムだけが除かれているのです。    

 

▽見習いたいベトナムの気骨

 

中国はこのことについての明言はしていないようですが、

各メディアは「ベトナムがアセアン加盟国のなかで一番最初にファーウェイを拒否したこと」、

「新型コロナの発生時の初期に中国との国境を閉鎖したこと」などが、

今回王毅首相の歴訪から除外された理由ではないかと伝えています。

 

ことの真偽はともかく、ベトナムの毅然とした態度には感心させられます。

 

歴史上、中国による千年支配がいまだにベトナムからみた中国の心象を悪くさせているという意見はあるものの、

世界第2位の経済大国になった中国は、アジアに限らず、世界に大きな影響力を持っているとみるのは、決して誇張ではありません。

 

こうしたなかにあって、Noと言えるベトナムの気骨に、歴史から積み上げられてきた精神が宿っているようにも感じます。

 

以前ベトナムを訪れた際、ガイドの方に「かつてアメリカとの戦争に勝ったのはベトナムだけだ」と伝えた人がいました。

これを聞いたそのガイドの方は、「とても誇りに思う」と感謝の思いを述べたそうです。

 

翻って、かつて「Noと言えない日本人」などと、自虐的なワードが耳目を集めた日本。

そろそろ、後ろ向きは止めて、前を向いて歩みを進めていく時ではないでしょうか。

 

 

□―――――――――――――――――――――――――――――■

 

≪アセアンを学ぶ 日本発アセアンの情報発信ステーション≫

アセアン進出支援協会 http://aseanasa.com/

 

 

    

こんにちは。アセアン進出支援協会の阿部です。

2020年、新型コロナウェルスの世界的な感染拡大により、世界の風景は一変しました。

このブログも2月の更新を最後にパッタリ歩みを止めてしまいました。

 

 

日本では3月にはじまった感染拡大の第1波ののち、1ヵ月に及ぶ緊急事態宣言が明けて一度は落ち着いたと思われた感染者数も、冬を迎えて第1波を大幅に超える感染者数の拡大に悩まされています。

 

アセアンに目を向けてみると、インドネシアで53.8万人、フィリピンで42.2万人、ミャンマーで10.8万人などとなっている他、マレーシアで7.8万人、シンガポールで5.8万人(いずれも感染者数)など、各国間の移動はいまだ制限された状況が続いています。

 

ラオス(41人)やカンボジア(357人)では感染者数の報告が必ずしも多くはないものの、報告されていないケースが多いことは想像に難くなく、ワクチンの普及が広く及ぶことが期待されます。

 

 

一方、こうしたなかではありましたが、2012年から交渉がはじまったRCEP(Regional Comprehensive Economic Partnership)が、8年に及ぶ交渉のち、2020年11月15日、アセアン10カ国・日本・中国・韓国・オーストラリア・ニュージーランドの15カ国の署名を受け成立しました。

 

 

                  (出所:RCEPの概要「外務省」)

 

RCEPの議論は2011年にアセアンが提唱したことからはじまった経済圏の構築という意味で、アセアンにとっては大きな意味をもつと言われています。

 

例えば発効条件などは、加盟国の過半による批准ではなく、アセアン6カ国とその他3カ国などとなっており、アセアンが中心的役割をもっていることが分かります。

 

RCEP経済圏の成立で、GDP、人口ともに世界の3割を占めるアジアを中心にした新たな経済圏の誕生、また毎年持ち回りで開催されるアセアンの首脳会議はオンラインというで開催されるなど、コロナ禍という全人類が共有する脅威のなかでも、世界はダイナミックに動いている。そのことを改めて感じさせられました。

 

 

 

ところで、協会としては年末を前に、新たに2名の方にWEB講座を受講いただいており、2021年には新しい仲間が誕生する楽しみが待っています。

 

迎える新年が、どうぞ皆さまにとって良い年となりますようお祈り申し上げるとともに、気持ちを新たにスタートをしていきたいと思っています。本年もありがとうございました。

 

アセアン進出支援協会

阿部 勇司

 

 

□―――――――――――――――――――――――――――――■

 

≪アセアンを学ぶ 日本発アセアンの情報発信ステーション≫

アセアン進出支援協会 http://aseanasa.com/

 

 

    

こんにちは。アセアン進出支援協会の阿部です。 


査証(ビザ)欄に葛飾北斎の「富岳三十六景」を図柄に取り入れた、新しいデザインのパスポートが発行されという記事が日本経済新聞(1月22日)に掲載されていました。 

(参照元はこちら) https://www.nikkei.com/article/DGXMZO54653070R20C20A1MM8000/  


日本のパスポート保有率は2006年以降減少し、2017年には22.8%まで落ち込みましたが、2018年は4年ぶりに上転し、23.4%まで回復しています。海外在住者も含めると、有効な旅券数は2993万冊になるそうです。 



この日本のパスポート、世界最強クラスであることをご存知でしょうか。イギリスの調査会社ヘンリーアンドパートナーズの調査によると、査証(ビザ)なしで渡航できる国と地域がどのくらいあるかを比較した2020年最初のパスポートランキングで、日本は191のスコアを獲得し、世界1になりました。


ちなみに、2年ほど前香港に行った際、現地のガイドさん曰く「日本のパスポートの価値は70万円ある」そうです。きっと、この価格で売買されることがあるのでしょうね。 偽造パスポートについてはあまり聞かなくなりましたし、冒頭の新しい日本のパスポートは各ページでデザインを変え、さらに複雑にするなど、偽造対策もしっかりとおこなわれているとのことですが、私が成田空港で働いていた19歳の時、タイから来た男性が入国審査で偽造パスポートであることが発覚し、強制出国させられた男性がいましたが、そのときの偽造パスポートのお粗末さは今でも忘れることができません。 


さて、先ほどのパスポートランキング。アセアン各国の事情はどうかというと、次のようになっています。  

1位 シンガポール スコア 190 

2位 マレーシア  スコア 178 

3位 ブルネイ   スコア 166 

4位 タイ     スコア  78 

5位 インドネシア スコア  71 

6位 フィリピン  スコア  67 

7位 カンボジア  スコア  54 

7位 ベトナム   スコア  54 

9位 ラオス    スコア  50 

10位 ミャンマー  スコア   47  


シンガポールはアジアのハブと言われるだけあって、日本に次いで世界第2位の自由度があり、概ね海のアセアンがランキング上位に来ている辺りは、海洋に面していることで歴史的にみても諸外国と貿易が盛んだったことの名残りなのかもしれません。 以外なのはベトナムで、スコアは54とまだ世界的にみると自由度は低いようですが、今後の経済発展に伴って、こうした海外との融通性というのがどのように変化していくのかという点が注目されます。  


ところで、よく日本の若者のパスポート保有率が低いなどといわれますが、外務省の旅券統計資料(平成29年1月~12月「 https://www.mofa.go.jp/mofaj/ca/pss/page22_002495.html」)によれば、年代別の発行数は19歳以下が22.1%で最も高く、20代が20.7%、30~40代が14.4%と若い時にパスポートを発行する人が多くいることが分かっています。


なので、決して海外に興味がないとか、そういう話しではないようです。ちなみに、男性(48.1%)より女性(51.9%)が多いのは、女性人口のほうが多いから…ということにしておきましょう(笑)

 □――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――■

 ≪アセアンを学べる日本発アセアンの情報発信ステーション≫ アセアン進出支援協会 http://aseanasa.com/       


こんにちは。アセアン進出支援協会の阿部です。 


”カンボジア経済は2004年から2007年までの4年間,10%を超える高い経済成長を記録した。しかし,サブプライムローン問題に端を発した世界同時不況の影響を受け,2009年の経済成長率は0.1%まで落ち込んだものの,翌年の2010年には6.1%にまで回復し,2011年以降は7%成長を続けている。(中略)堅調な縫製品等の輸出品,建設業,サービス業及び海外直接投資の順調な増加により,今後も安定した経済成長が見込まれている。”


 これは外務省がカンボジアの経済概況を紹介している基礎データ(https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/cambodia/data.html)からの引用ですが、フン・セン首相率いる現政権が不当に野党を弾圧していること理由に、EUが同国に経済制裁を発動することが決まったようです。  


EUはカンボジアに対し、武器以外の全品目を無関税で輸出できる「EBA協定」を締結していますが、2017年に現政権が最大野党を解党させ、一党独裁体制を強硬に進める姿勢をみせたことを発端にEU内で議論が進み、衣類や履物等の縫製品や旅行用品、砂糖などに標準関税が再導入されることが決定されました。  


冒頭のカンボジアの紹介文にあるように、縫製品はカンボジアの経済を支えてきた原動力の一つであり、またカンボジアの輸出の4割がEUに向かっていることから、今回のEUの決定がカンボジア経済にどこまで影響するかが懸念されます。  



奇しくも、今世界を騒がせている新型コロナウィルス問題で、日本をはじめとした多くの国が入港を拒否したクルーズ船「ウェステルダム」号の入港を受け入れたのはカンボジアでしたが、今回の措置だけではEUがカンボジアに対する心象を回復するには不足する部分が多くありそうです。 


ところで、今回のカンボジアに対するEUの決定と新型コロナウィルスにおける世界の対応をみていると、組織理念と個の乖離ということについても考えさせられました。中国を震源地に、多くの感染者が集まるアジアに対し、ヨーロッパにおけるアジア人差別が一部報道でも聞かれています。パリ郊外の日本食レストランでは、「コロナウィルス消え失せろ」という落書きをされる事件まで発生しています。  


人権を重視し、そのことでカンボジアへの経済制裁を決めたEU。しかしその足元では、アジア人差別の風潮が実は根強く残っている…。皮肉に聞こえるかもしれませんが、そうは思っていません。EUとしては、だからこそ、組織としての理念を確立し、世界に人権を重視するという理念を発信しているのだと理解しています。 


 「禍を転じて福となす」  


中国発の感染問題が収束したあとには、中国の史記に由来があるこの言葉のように種々の問題が収束していくことを願っています。

 □――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――■ ≪アセアンを学べる日本発アセアンの情報発信ステーション≫ 

アセアン進出支援協会 http://aseanasa.com/