
アンブレラ復興を賭したテイロス計画は、こうして頓挫した。

だが・・・ クリス 浮かれるのは早い。


やつらを追い詰めた力は、正義でも天罰でもない。

この私の助力あってのことだ。

力を制するのは、より大きな力──
皮肉でも、それが真実だ。
「 テイロス計画 」
次世代生物兵器の提案
アークレイ生物兵器研究チーム
アークレイにおけるT-002型タイラントの成功により、
人間型B.O.W.に関しては商品として、一定の到達点に達したと言える。
しかしクライアントからのニーズは多様化しており、
常に次世代を見据えて、開発を行なっていかなければならない。
当チームとして提案するプランは以下の通りである。
1) シナプスコネクト(脳接続)による同調制御
既存のt-ウィルスを利用した兵器のリスクとして、
制御の不安定さがある。
細胞の突然変異による機能停止、知能の減退等、
対象に不測の事態を引き起こす例が少なくない数として報告されている。
兵器としての運用の確実性・安定性を増すべく、
改良を施すべき点であろう。
ヨーロッパ支部・第6研究所が目指す寄生生物によるコントロールも
有用な対処法の一つと思われるが、当チームとしては
「脳細胞とプログラムチップのコネクト」による確実性をより重視した
管理制御法を推奨しておく。
現在、実験は最終段階にかかっており、実用化の目処も立っている。
2) 陸戦兵器としての戦闘力の強化
タイラントは地上生物としては類を見ない戦闘力・生存力を誇るが、
あくまで仮想敵を最大で武装兵士の一個師団程度、
とみなしてのものである。
AFV(装甲戦闘車両)や戦闘ヘリが対象となった場合、
決して圧倒的なキルレシオは期待できない。
そこで、タイラントに特別な火器を携行させ、
装甲材により武装させる策を提案する。
元来、その運動能力や反応力を最大限に活かすべく、
余分な付帯物を持たせないというのがタイラントの基準運用方針であった。
しかし、装甲モジュールの改良、体内器官への強化材のインプラント処理、
遠距離誘導武器の装備など、タイラントの基本性能を活かしつつ
火力を強化する案が現実味を帯び始めている。
成功のあかつきには、陸戦兵器中、最強の商品が完成すると見込まれる。