- ファイアーエムブレム 蒼炎の軌跡
- ¥7,640
- Amazon.co.jp
第7章 漆黒の魔手
漆黒の騎士 「 ・・・信じられんな・・・
これが、我が師の成れの果てだというのか・・・」
アイク 「 おやじッ おやじッ 」
グレイル 「 アイ・・・ク・・・」
アイク 「 しっかりしろ 」
漆黒の騎士 「 ・・・さあ、渡してもらいましょうか。」
グレイル 「 あ・・・れは・・・もう・・・
・・・捨てた・・・」
漆黒の騎士 「 フッ あれがどんなものか、
最も知るはずのあなたが、
あれを捨てただなどと・・・
もう少し、ましな言い訳を期待しましたが 」
グレイル 「 ・・・話は・・・終わりだ・・・」
漆黒の騎士 「 どうあっても、口を割らぬ・・・と
確かに、死人に口はなし・・・
だが・・・まだ、しばし時がある。
・・・息子の死に顔を見て、
なお、同じセリフが言えるのか・・・
試してみるのもいいでしょう・・・」
アイクは、それを聞くと、剣をかまえました。
グレイル 「 アイク
やめろ アイク 」
しかし、アイクは、漆黒の騎士に、
一撃で倒されてしまいます。
アイク 「 ・・・っ・・・ 」
グレイル 「 アイクッ 」
漆黒の騎士 「 次は、はずさん。
・・・例のものを渡せ
おとなしく従うならば、息子の命だけは、保証しよう。」
グレイル 「 やめ・・・ろ
・・・息子に手を出す・・・な 」
と、その時、地面が揺れるほどの地響きと共に、
動物の唸り声 が聞こえました。
漆黒の騎士 「 ・・・これは・・・【獅子王】か・・・
やむをえん、ここは、一度退くか・・・」
アイクは、立ち上がり、まだ戦おうとしています。
漆黒の騎士 「 」
アイク 「 ・・・逃がすものか・・・っ 」
漆黒の騎士 「 ・・・お前も、父親と同じ愚か者か 」
グレイルは、何とか、アイクを助けようと、
起き上がりましたが・・・
グレイル 「 ・・・ぐ・・・は・・・っ・・・」
アイク 「 おやじ・・・ 」
グレイル 「 ・・・やめろ
お前の勝てる相手じゃない・・・」
アイク 「 しかし・・・ 」
グレイル 「 アイクッ 」
漆黒の騎士 「 来ないのか
ならば、こちらから・・・」
再び、さらに大きな動物の唸り声が、聴こえてきました。
漆黒の騎士 「 ・・・近いな。
・・・今、奴らと事をかまえるわけにはいかん。
フッ、命拾いをしたな、小僧 」
そう言うと、漆黒の騎士は、魔法陣を呼び出して、
それと共に、消えてしまいました ・・・
でも、魔法を使ったわけではないです。
これには、ある秘密がありました。
この後も、漆黒の騎士は、アイクの前に姿を現しますが、
この「蒼炎に軌跡」の中では、
正体も、魔法陣の秘密も謎のまま、
終わってしまいます。