世界征服の教養

世界征服の教養

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戦争をやるならば勝ちたいのが人情というものである。
そこで今回は戦いの原則について簡単に解説していきたい。

 戦いの原則とは?

戦いを有利に進めるためのテクニック集みたいなものである。
古くは約2500ほど前の中国の武将孫武(b.c525〜?)が記したとされる、「孫子の兵法」にも見られ、他にも革命児ナポレオンの側近ジョミニ(1779〜1869)や軍事学の祖クラウゼウィッツ(1780〜1831)など錚々たる面子が自らの著書の中で言及している。

戦いの9原則について

今回紹介するのはイギリスのフラー(1878〜1966)が前述の著書が示した原則をまとめ上げて体系化したもので、現代の米陸軍の教範にも採用されている9つの原則についてである。それらの原則については以下のとおりである。


1.目的の原則
戦争は多くの人を動かさなくてはいけないので、目的をはっきり定めておく。

2.攻勢の原則
守るだけでは敵の都合に合わせて戦うハメになるので、こちらから積極的に攻め込んで主導権を握る。

3.物量の原則
戦力が多い方が勝つのは当たり前だが、それがいつでもどこでも誰にでもはできないので、重要なとき、場所、相手に対して優位な戦力を用意できるようにする。

4.戦力節約の原則
全く戦いのない場所に戦力を置いても仕方がないので、戦いのある場所に必要な戦力を置けるようにして戦力を無駄遣いしないようにする。

5.機動の原則
戦力を素早く機動し、必要なときと場所で使えるようにしなくてはならない。

6.指揮統一の原則
指揮官が複数いて、それぞれが異なった命令を下すようでは現場が混乱し、調整に無駄な時間を費やすので、指揮系統は可能な限り一本化し簡潔なものにしなくてはならない。

7.警戒の原則
考えうる脅威はかならず起こりうるので不断の警戒をし、その対策のための準備を整えておかなくてはならない。

8.奇襲の原則
7.警戒の原則の裏を返せば、考えつかないことには対策や準備のしようがないということである。
敵が思いもよらないような時と場所で戦いを挑めば、戦いを有利に進めることができる。

9.簡明の原則
戦争は様々な要因が絡まり合うとても複雑な仕事なので、目的や命令は可能な限り簡明にし、混乱を防がなくてはならない。


以上が戦いの9原則である。

これらは戦争だけではなく、日々の仕事や戦略性のあるゲームにも応用が可能なので、世界制覇を目指す諸君には是非役立ててもらいたい。