こんにちは。
湘南スマイリー代表
ママ育専門心理カウンセラー&塾講師の永倉知佳です。
雨がちな日が続く梅雨の日々…
生き生きと咲く紫陽花の美しさはもちろんですが
このアルケミラの葉に
玉のような水滴が溜まるのを眺めるのも
楽しみの一つです。
アルケミラは
ヨーロッパ・アジア・アメリカの温帯地方原産の
バラ科アルケミラ属の多年草です。
アルケミラという名は、アラビア語のアルケメリキ(化学)
あるいはアルケミスト(錬金術)が語源と言われ
『魔法のもの』という意味を持っています。
初夏から夏にかけて
細くよく枝分かれしたその先に
明るい薄黄色の細かな花をたくさん咲かせます。
〝花〟としてはかなり地味なほうですが
植物としてのバランスはよく
花壇の縁取りやグラウンドカバーはもちろん、
グリーンとして花束やフラワーアレンジメントの花材や
ドライフラワーとしても利用されています。
細かい綿毛に覆われた葉は
縁が浅く裂けています。
この葉はまるで扇子のように折りたたまれて
顔をのぞかせてきます。
この姿が本当に可愛らしく、しかも美しく…
自然の作り出す造形には感心させられるばかりです。
この葉の形が、
聖母マリアのマントに似ているといわれ
〝レディースマントル〟という別名でも呼ばれます。
雨が降ると綿毛に覆われた葉の表面には
まん丸の水滴が溜まります。
この姿もまた美しく、思わず見入ってしまいます。
昔、この葉の上の滴には魔法が宿っていると信じられていて、
集めて飲まれたり、秘薬の原料とされたそうです。
中世ヨーロッパでは錬金術に使う〝賢者の石〟を作るのに
使われたとも言われていますよ。
さて、アルケミラは薬効成分を含んだ
ハーブとしても大活躍です。
葉を乾燥させてハーブティーとして頂くと
下痢や胃腸炎をはじめ
レディースマントルという別名の通り
女性の病気に効き目があるとされ、
生理不順や更年期障害の症状を和らげるそうです。
ただし、現在日本で売られているもののほとんどは
アルケミラ・モリスという近縁の園芸種で、
ハーブとして使う事は出来ないようです。
この花の花言葉は
「輝き」「初恋」「献身的な愛」です。
聖なる力を持つとされ
薬効豊富なハーブとして
多くの人々の生活に寄り添ってきたアルケミラ…。
雨上がりの陽射しを受けて
その葉の上でキラキラと輝く
玉のような滴を思わず集めて、
母の命日を迎える仏壇を飾る
花の器に流し込んでみました。
魔法の、聖なる力の宿る滴が
何か奇跡をもたらす…
そう信じるのもまた楽しいものです。