女好き女の日記 -2ページ目

女好き女の日記

女の人を愛でる日々。


私と同じように


女性と一緒になるために離婚した女性がいるのなら

一度会って話をしてみたいと

ずっと思っていた。






同性の恋人を選ぶための

予期せぬ離婚という決断に至り実行するという

私と共通点のある女性はいるのだろうかと

ずっと思っていた。


(ただし元々離婚の危機にあったケースは除外)






会って話したところで

何がどうなるというわけでもないけれど。





ただ、セクマイの中でもさらに少ないと思われる経験を

少しだけ誰かと共有してみたかった。







そんな人がいるのかどうか

私の数少ないセクマイつながりの人に尋ねても

そういう話は聞いたことがないという答えばかりだった。





が、あるとき

直接会ったわけではないが

人づてに話を聞くことができた。






そしてなんと

私と同じように


離婚してまで付き合った女性と

結局は別れてしまったという

結末まで私と似たようなものだった。







そうか…その2人も

上手くいかなかったんだ…


と、全く知らない人に対して

取り留めのないぼんやりとした虚しさを伴う奇妙な共感を覚えた。









逆に、

離婚せずに堂々と恋人を募集し首尾よく彼女を作り

夫の目の届かないところで一緒に過ごしたり

旅行に行ったりするという女性には直接会ったことがある。




そういう人だと知らずに会って話していたのだが

自分から話し始めたのだ。





私が女性と付き合うために離婚したことを

とても行動力があると言っていたが

そう言われたところで嬉しくもなんともなかった。







その人は自分が離婚しないもっともらしい理屈をいくつも並べていた。



経済的な理由ではなかった。



夫への配慮を装った言い訳

自分の保身を優先する言い訳に

私には聞こえた。




不倫状態を今後も続けるつもりであることに対して

後ろめたさも一応あるようだったが

相手の女性もその人を

既婚者と知った上で恋人になっていることを理由に

罪悪感を若干軽減しているように見えた。








好きにすればいいんじゃないですか?

貴女の人生ですから。



と返したときの私の心は穏やかでもあり

冷ややかでもあった。






そしてせっかくの機会だからと思い


本当に離婚するとなったときに想定されるいくつものハードル、

探偵をつけられたらどうなるかということや

意外と知られていない慰謝料についての現実など


私が離婚の過程で直面した状況

知り得た様々な知識

もしかしたらいつかその人の役に立つかもしれない情報を伝えておいた。






が、

人当たり良さげにヘラヘラしているだけのこの人には

きっと離婚に踏み切る勇気も

やりきる度胸も無いだろうなと思った。




私の話を聞いてより一層

離婚に対して怯んだかもしれないし。





できることならいつか離婚したいんだけど…


と言いながら

離婚届を手にしたこともない

見たことすらないと言うし




旦那に好きな人ができて

あっちから離婚を切り出してくれたらいいのに

などと言うものだから


なかなかそこまで貴女に都合良くはいかないものだよ

もしそんな事態になったとしても貴女の償うものが減るわけではないよと

心の中でだけ呟き返した。





こんな頼りない、自称中性の女性と

既婚者と知りながら付き合うレズビアンもいるんだなぁと

私の狭い見聞がほんの少しだけ広がった出来事だった。




そしてその後彼女たちがどうなったのか

残念ながら私は知らない。











結局のところ、

男女の婚姻関係を抜け出して一緒になり

別れることなくお互い天寿を全うした女性たちはいるのだろうか。






私がまだ知らないだけで

きっとどこかにいるのだろう。


フィクションではなく現実として。





そんな話があるのなら

いつか聞いてみたい。






それを聞いて

私の過去が変わるわけでも

慰めになるわけでもないけれど。