悪魔のスマホ

スマホを持っていない。

それが理由で

クラス内の女子から

ハミ子にされた。


担任は男性。

元気印みたいな熱血先生だった。


だけどこの年齢の

いまどき女子は

本当に強かである事を

先生は知らない様だった。


いじわるな女の子は

リンに自分の友達を

取られるのではと焦っている。


だから毎日暴言を

吐いているのではないかと感じた。

両親共に教職員の家庭。

親御さんの気持ちを思うと

なかなか言い出せなかった。

情けないどころの話ではない。



そして、半年ほど毎日

スマホが欲しいと言うリン。


いらないと答える私に


見兼ねた父親が

『買ってあげたら?』と

言った。


正直、リンがスマホを

上手に使えるとは思えないが

何でもタイミング、

挑戦してみることに。


きちんとフィルタリングをして

半ば不安なままスマホを

持たせる時がきた。


初めはただただ嬉しそうに

肌身離さず持ち歩き

おもちゃを買ってもらった

小さな子供みたいだった。


何日かした頃、抜き打ちで

中身を点検した。


Twitter、Instagram、ツイキャス


私が見たこともない様な

配信アプリ。


たくさんダウンロード

されていた。


想像以上に

おかしな事になってる。

そう思った。


それから

リンの反抗期が

始まった。