もう大分記憶があやふやになってきているので、かなり適当に。


◇メインフェイズ第2サイクル どこぞの警察署 鈴本洋右山
 鈴本先生、どうしてもキャバクラゴルゴ69に行きたい。
 というのも、キャバクラ店長中井亨輔が怪しいからである。彼を調査したい。そのために鈴本先生、聖職者の立場でありながら仕方なくキャバクラに潜入捜査を試みる。辛いところだ。魔法使いは常に辛い現実と戦わねばならぬ。
「もちろんこれは調査だから、書警から調査費用もらってキャバクラに行くよ」
 自らの懐を痛めることなく調査する。実に辛い。主にギョピ沢モケ夫が。
 だが、まずは犬死を倒したことで正気に戻った権蔵を警察に引き渡すことになった。ドラマシーンのシーン表振ったら、なんかそんな感じになったのだ。
 で、その権蔵だが、
「こいつは断章に操られていただけだからな」
「でも、こいつが通り魔として人を殺してたのは事実だし」
「まあ豚箱行きだよね」
「アンカーがかなり安全な場所に保管されることになって良かったよかった」
 ギョピ沢モケ夫はアンカーである権蔵の身を案じていたから、捕まってくれて本当によかったのである。権蔵が身に覚えのない罪で獄に繋がれようと、魔法使い的には死ななきゃオーケーであろう。


 で、権蔵を引き渡した際、なぜか警察から中井亨輔の秘密が鈴本先生に明かされる。どうも、警察も中井亨輔を捜査していたらしく、その情報を聞きだしたという形らしい。
・中井亨輔
 実はゲブ美ともつきあっている。ゲブ美はゴルゴ69の隣接するゲイバー「おれのヒゲの臭いをかぎながら逝け」のママ。ゴルゴ69とゲブ美のバーをハシゴした客の中から行方不明者が出ている。


 中井亨輔の秘密が公開されたことで、新たなNPCのハンドアウト人物欄が公開された。
・ゲブ美(本名:木下純也)
 30歳。
 ゴルゴ69の隣で営業しているゲイバー「おれのヒゲの臭いをかぎながら逝け」のママ。
 泥酔した客にもやさしいと付近での評判は良い。


 またひどいNPCが登場。
 こんなの調査したくないなあ。
 ともかく、中井亨輔の秘密は調査完了。これで鈴本先生がキャバクラゴルゴ69に調査しに行く必要は無くなったわけだが、
「捜査に協力してやったんだから、パトカーでキャバクラまで送れよ!」
 対応していた警察官に絡む絡む。鈴本先生の熱意はそんなことでは衰えないのであった。


◇メインフェイズ第2サイクル 路地裏 螺子式メメクラゲ
 ゴルゴ69とゲイバーをハシゴした客の中から行方不明者が出ている。
 そういえば、桜田ジェニファーの客の中にゲイバーにもよく行く男がいたはず。名を高橋信彦と言ったか。その男を調査する必要があるだろう。
 そう考えたメメクラゲ、高橋信彦を呼び出してその秘密を探ろうと考えた。
 シーン表を振ると「無人の路地裏、ここなら邪魔が入ることは無いだろう」と出たのでゴルゴ69の裏の路地に高橋信彦を呼び出す。ホラ貝で。
「だが、高橋信彦がその場に来たからそこは無人の路地裏ではない」
 論理矛盾を起こし、メメクラゲは存在崩壊した。光の粒となって消えていく。魔法使いとはかように脆い存在でもあるのだ。
 その影響であろう。調査は失敗した。
「メメちゃんみたいなお子様にはまだ早いな」
 高橋信彦は口を割ろうとしない。
「今度わたしのシーンになったら有無を言わさず魔法戦を仕掛けて殺してやるぅ♪」
 魔法戦を仕掛けた相手が断章に取り憑かれていればそのまま戦闘に移行するが、もし取り憑かれていない一般人であった場合、その相手は即座に死亡する。
 メメクラゲは朗らかに高橋信彦抹殺を宣言するのだった。


◇メインフェイズ第2サイクル ゲイバー ギョピ沢モケ夫
 今、場に出ているハンドアウトで秘密が公開されていないのは高橋信彦、山口一、ゲブ美の3名である。他に、まだ場に出ていないハンドアウトが2枚あるということが明らかになっていた。結構やばい。第3サイクルの終わりまでに調査が間に合わない可能性がある。
 どうしてもキャバクラに行きたい鈴本先生が、次のシーンでキャバクラの客である高橋信彦を調査したいと言うので、ギョピ沢モケ夫はゲブ美の調査を担当することにした。
「これでゲブ美の秘密が、好きなアイスはパピコ、とかの情報だったらどうしよう」
 そんな不安を抱きつつゲイバーに潜り込むギョピ沢。だが、そこでギョピ沢は見た。ゲブ美が憑かれたような目をして、一心不乱に肉塊を切り刻んでいる姿を。
・ゲブ美
 ゲブ美は睡眠薬を処方してもらっている謎の医師こと陳から断章<歪み>を憑依させられている。

 ビンゴである。そして、ここでマスターシーンが挿入された。
 桜田ジェニファーに中井亨輔を奪われかけて悲嘆に暮れるゲブ美。
「やっぱり若い女がいいっていうの!?」
 そこへ謎の医師ドクター陳が囁くシーンである。
「……これを使うといい。この世に生きるに値しない人間をどうしようが君の自由だ……」


 ここで新たなNPCハンドアウト人物欄が公開された。
・ドクター陳
 年齢不詳。
 伝説的な無免許医師。
 その正体は理想郷(デスレス)に属する書籍卿。
 誰も死なない世界を創る前段階として、生きているに値しない人間達を殺し尽くすことを目的としている。


 書籍卿とは自分の理想のために魔法を使う、迷惑な魔法使いのようなものだ。この書籍卿ドクター陳が断章をばらまいているのだろう。
 ともかく、ゲブ美が断章に囚われていることは明らかになったわけで、一刻も早く回収しなければならない。


◇メインフェイズ第2サイクル ゲイバー 辻 灯
 正体が明らかになったゲブ美に対して、早速辻が魔法戦を仕掛ける。この時のために調律しておいたので、魔力は万全である。
 ゲイバーに乗り込んだ辻は軋む音に迎えられた。断章<歪み>の真の姿であろう。
 断章<歪み>は防御力こそ高いものの攻撃力はそれほどでもなく、辻が緊急召喚した精霊達によるブロックを打ち破れない。
 辻は火花(スパーク)の魔法で<歪み>の魔力を削りつつ、サイコロの目を固め打ちしてダメージを蓄積、見事<歪み>を撃破したのだった。


 そうして戦いを終えた後のこと。
 ゲイバーから多数の人肉や人骨が発見された。行方不明となっていた客達らしい。
 ゲブ美は警察に捕まり、取り調べを受けている。
 どうやら、ゲブ美はドクター陳からもらった睡眠薬を中井に渡していたようだ。中井がスキミングをする際客に飲ませる睡眠薬を提供することで、彼の心を引き留めようという心積もりだったのだろう。共犯者という特別な関係を手に入れたかったということか。
 そして、眠りこけた客達を殺害し解体していた。キャバクラに行くような奴は死ね。そんな憎しみに狂った心のなせる技だ。ゲブ美によって、生きるに値しないと判断された者はことごとく殺されていた。だが、これまで行方不明になった者の数と比べると、ゲイバーに残されていた遺体の量はあまりに少なかった。


◇メインフェイズ第3サイクル ゴルゴ69 鈴本洋右山
 いよいよ第3サイクル。このサイクルの終わりまでに最後の断章を探し出して回収しなければならない。
 鈴本先生は当初の予定通り、キャバクラへ行く。もちろん、高橋信彦を調査するためだ。他に何の意図もない。
「あんたになら話してもいいかな」
 高橋信彦、あっさり秘密を明かした。
・高橋信彦
 ジェニファーに未成年であることを黙っていることを条件に関係を迫っている。
 以前、何の気なしにゲブ美に中井とジェニファーの関係を伝えた。


 つまり、こいつがゲブ美を嫉妬に狂わせた原因であったわけだ。
 別にゲブ美に同情するつもりもないのでどうでもいいが。
 しかし、高橋から断章の情報を得ることはできなかった。また、まだ場に出ていないハンドアウト1枚残っている。
 なかなかに時間が足りない状況が続く。


◇メインフェイズ第3サイクル 西新宿診療所 ギョピ沢モケ夫
 残っているハンドアウトで秘密が公開されていないのはドクター陳と山口一の2名。
 どちらを調べるべきか。
「ドクター陳が断章をばらまいているなら、ドクター陳を探ればいいんじゃね?」
 残りの断章を誰に渡したかもドクター陳の秘密に書かれているに違いない。そう考えた我等文科会はギョピ沢モケ夫にドクター陳の調査を託す。
 そのドクター陳、ギョピ沢を快く迎えてくれた。
「別にわたしは君達の行動を阻害するものではないからね」
・ドクター陳
 禁書封印のリミットまでにすべての断章が回収されなかった場合、桜田ジェニファー、中井亨輔、高橋信彦の身に降りかかる不幸を予知する。
 ドクター自身は分科会の行動をとくに邪魔したりはしない。


「これだけ? 最後の断章は誰に渡したの?」
「それはわたしの与り知らんことだなあ」
 なんと外れだった。新しいNPCのハンドアウトも公開されないし。
 こいつは困ったね。


◇メインフェイズ第3サイクル 多分ゴルゴ69のあたり 辻 灯
 事ここに至って、最後に残った山口一を調べるしか手がない。
「でも、これでもし新しいNPCのハンドアウトが公開されても、そいつを調査する時間ないよ?」
「……そのときは有無を言わさず魔法戦を仕掛けて殺す」
 山口一が断章に憑依されていないのであれば、最後に残ったそのNPCが憑依されているに違いない。
 もうそいつの秘密なんか探ることなく、さっさと殺しに行けばいいのだ。
 というわけで、血の解決を決意した文科会は山口一を調査することにした。辻が山口一をつけ回す。
・山口一
 実はヅラ。
 ゴルゴ69の向かいにあるラーメン屋のラーメンがリニューアルした味を気に入り、最近そちらにもよく通っている。坂口大樹のハンドアウト公開。


 というわけで、ラーメン屋の主人坂口大樹のハンドアウト人物欄が公開された。
・坂口大樹
 25歳。
 ゴルゴ69の向かいのラーメン屋「天海」の若き主人。高卒後、修業を積み若くして独立。食事をしによく来るジェニファーの兄貴的存在。店は東京ウォーカーなどでも紹介され、最近は特に人気が上がっている。


「……こいつか」
「どういう事情で断章に憑依されたかわからんけど、殺しに行こう」
「実はこれでただの一般人だったりしてな」
 だったら困るけど、仕方ないのだ。


◇メインフェイズ第3サイクル ラーメン屋 螺子式メメクラゲ
 さっそくメメクラゲが坂口を殺しに行く。
「こんちわー。魔法使いですけど、殺しに来ました」
 見れば、坂口は仕込みの真っ最中。うまいラーメンを作るのに魂を売った様子。明らかに常軌を逸した態度で、最早人語も解さぬよう。
 メメクラゲが魔法戦を挑むと坂口は即座に死亡したりせず、その正体を明らかにしてきた。
 本来なら坂口の秘密が明らかになることは無いのだが、マスターがそれをここで特別に公開してくれた。
・坂口大樹
 最近、仕込みの骨と肉をゲブ美の店から調達している。実はジェニファーに恋愛感情を抱いている。断章<豊穣>に憑依されている。


「やっぱりこいつか。さっさと死ね」
 面倒くさいので、勝った。
 警察が来て坂口を捕まえる。第3サイクルまで回収せずに放っておかれたため、断章の影響で正気を取り戻すことは無いという。
「坂口はゲブ美から人肉を仕入れてスープ作ったりしてたけど、当初は人肉だと知らなかったはず。なので本来警察に捕まることは無かったかも」
「へーそうなんだー残念残念」
 文科会の面々はそれぞれ鼻をほじりながら坂口を救えなかったことを悔やむのだった。
 ともかく全ての断章を回収することに成功した。
 あとは禁書封印の儀式を行うだけである。


◇クライマックスフェイズ
 コマ劇場辺りで禁書『死に歪められし法典』が正体を表し、道行く人を襲い始めた。
 聖人の姿をした禁書は道行く人をバクバク食っている。
 文科会の面々は最後の戦いに挑む。全員が真の姿を解放して攻撃。
 ギョピ沢の真の姿はそのまま。
 辻の真の姿は美しく輝く宝石。
 メメクラゲの真の姿は金太郎アメ。
 それぞれ魔素を放出したりしながら禁書を攻撃した。
 もうめんどくさいので勝ちました。


 後日。
 中井亨輔はスキミング詐欺で捕まり、ゴルゴ69は閉店。
 桜田ジェニファーは家に戻ったという。
 権蔵、ゲブ美、坂口大樹は警察に。
 うまくいっていれば、ジェニファーは中井亨輔と別れて坂口大樹と幸せな家庭を築いていたかもしれない。
「いやーほんとうに残念残念」
 アンカーであるジェニファーの不幸に、メメクラゲは鼻をほじりながら嘆いたものだ。
「とにかく、この事件を振り返ってみるとラーメン屋のスープがうまかった」
「後味の悪い事件だったぜ」
「よーし、みんな寿司でも食い行っかー!」
「おー!」
 こうして、ギョピ沢モケ夫が事件解決を祝して文科会の面々を寿司屋に連れて行ってくれたのだった。